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「けっこう腹膨れるもんやなあ」
腹をさすりながら、リョウが椀を下げる。
「餅入れすぎなんだよ」
アヤも手伝おうと立ち上がろうとした拍子、少しだけよろめいた。それを見て、リョウが即座に水道を止め駆け寄る。
「ふらふらやん、無理しなや」
アヤの体を支えながら、ここまで脱いでいなかったジャケットを脱がせる。いったんダイニングチェアの背もたれに預けると、今度はタイを緩めた。わざとか知らずか、指先がアヤの首筋を掠めるたび、疲労で麻痺した神経が甘く痺れた。
リョウに導かれるままに、二人は寝室へ向かった。
布団に潜り込むと、シーツが一瞬だけ体を冷やしたが、すぐに体温が馴染んだ。
アヤがこのまますぐにでも眠りに引きずり込まれそうになっていると、リョウが跨がってきて、彼の透け感のあるロングホーズソックスを脱がせて放り投げた。続いてスラックスのベルトに手をかける。
「……何……今から……?」
スラックスを脱がされる際、リョウの指先がアヤの内腿をなぞった。疲労で麻痺しかけていた神経に、熱い指先の刺激が、稲妻のように突き刺さる。
「……ん、……っ、……ずるいだろ、こんな時に」
「疲れてダルっそうなアヤ、めっちゃ色っぽいねんなあ……何しても抵抗できなさそやし」
「っ、無理すんなって言ってたの誰だよ……」
「だから、俺がぜーんぶしたるから。アヤはマグロでええよ」
「……っ、今日は、いいって」
「立ち仕事ってほんま大変やねんな。脚もパンパンやし。俺が全部、すみずみまで、解したるから」
「……もう、……っ、……んっ」
リョウを押し返すように突っ張っていた腕がいともたやすく力なく落ち、細い細い瞳が、快楽と困惑の入り混じった潤みを帯びてリョウを見上げる。
リョウは満足げに目を細めると、今度は胸元へと這い上がった。
元々細身で、さらに今はぐったりと力のないアヤの肢体。シャツの隙間から滑り込んできた指先が、このときとばかりにアヤの火照った肌を好きなように弄ぶ。 ワイシャツの第三・第四ボタンだけを外すと、薄い胸板から硬く尖った一点を探り当てた。
「んんっ!」
反応がより一層好くなったことに満足なのか、リョウは手を止めぬままアヤに微笑みかけた。
「余計な力抜けてきたやん。ほんまお疲れ様やで」
「……っ、……はぁ、……」
苦しげな喘ぎを漏らしながら、アヤはリョウの肩に手をかけた。
「今日は、無理だって……疲れてる、から、っ、はぁっ」
そう、疲れている。普段から仕事の後にこういう展開になることはしょっちゅうだ。けれど今日ばかりは本当に疲れていた。今このとき、アヤは初めて気がついた。やはり初めての大仕事は、無意識に気が張っていたのだなと冷静に自身を分析する。一方で、ともすると溢れそうになる吐息を押し殺すように、自分の腕を口に押し当てた。しかしリョウはその腕を優しく、けれど抗えない力で退けると、アヤの手を握り込み、指の間を絡ませた。そして優しさとも狡さともつかぬ笑みを浮かべて言うのだ。
「無理? 疲れてる? どの口が言うてんの? ここ、こんなにしといて」
色素の薄いアヤの肌の上で、そこだけが赤らみ、リョウの指に弾かれるたびに情けなく震える。もはやアヤが口でなんといおうと、言い逃れできない状況であった。 そこのとをさらに証明するように、リョウはその主張を今度は指先で摘み上げ、根元から絞り出すように圧迫した。
「……っ、……だめっ……はぁ、……っ」
アヤは激しく身体をよじった。 疲れ果てているはずの身体は、リョウがその敏感な一点を攻めるたびに、意識を快楽へと無理やり連れて行かれてしまう。リョウはそんなアヤの様子をまじまじと見ている。その表情に笑みはない。
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