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第29話 森の精霊たちとのお話 2
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「それじゃあ、大精霊様が寝た時期にあった出来事とかが分かれば教えてくれないかな?」
大精霊がわざわざ眠りにつくなんて、間違いなく特別な要因があったのだろう……しかし今の所それが全く分からないんだよね。
なのでとりあえず時期を絞る所から始めようと思いますー。
だって流石に600から1000年の誤差は、人類にとっては誤差じゃ済まないからね……!?
「うーん、なにがあったかなー?」
「人間をたくさん襲っていた黒いのがいなくなったあと辺りじゃないー?」
「えー、大精霊様と仲良かった人間を見かけなくなった時期だと思うよー」
「大精霊様と仲良かった人間?」
黒いのが居なくなったあと……ってことは闇滅大戦後だよね……この子たちの時間感覚の緩さを考えると、それで考えても範囲が広くなってしまいそうなんだよねー。
それに大精霊様と仲良かった人間というのも気になる……人物が分かれば、もっと上手く絞り込めるかな?
私がそう考えている間にも精霊たちの話は続く。
「確かに、その時期かも知れないねー」
「いたねー、金色の髪のキラキラした男の人」
「よく一緒に遊んでくれたよねー」
うん……? いや、誰だ!?
下級精霊たちの『ちょっと子供向け過ぎて一緒には遊ぶには気が引ける遊び』に付き合える聖人みたいな男性は……!!
しかも精霊たちがしっかり覚えているってことは一度や二度じゃ済まない数を付き合ってあげているよね!?
「なんていう名前だっけー?」
「クリみたいな名前だったー」
「クリフじゃなかったけ?」
わーあ、遊んでもらっていたわりに名前は覚えてないんだねー。
でもこの子たちって緩そうだから納得できてしまう……。
アレ、待てよ……?
クリっぽい名前で金髪……聖人みたいなよく出来た人柄で大精霊と仲が良くて、少なくとも600年以上前の人間か…………まさか。
「もしかしてクリスハルトじゃない……?」
「そう!!」
「その人だよー」
「よく分かったね!!」
うん、自分でもよく分かったと思うよー! しかし……ふ、古い……!!
クリスハルト様って1000年くらい前の人間なんだけど!?
これが正解なら、大精霊様は1000年間も寝てたことになるよ……!?
さっきの話を聞いて1000年だけはないだろうと密かに思っていたけど、よりにもよってそれが正解だったとは……。
これだと普通に調べて情報を得るのは難しそうだな……600年前でもキツイのに1000年前ってね……どうしよう。
「……ところで大精霊様はなんで寝ちゃったのか分かる?」
とりあえずダメ元で、その理由を知ってるかどうか精霊たちに聞いてみる。
「ぜんぜん」
「分かんないー」
「どうしてかなー?」
ですよねー!!
相変わらず回答がゆるーい、でも可愛いから許しちゃうー!! そう考えないとムリ!!
しかし、そうなるとどうしようかな。
…………うん、じゃあ一応これも聞いておこうか。
「大精霊様が寝ちゃったことと、この森の魔力が減ったことって関係あると思う?」
「うーん、ありそうだけど……」
「分かんないー」
「でも、眠ったあとから段々と魔力が減ってきたんだよねー」
やっぱり、こちらも分からないか……。
でも眠り始めてから魔力が減ってきたのなら、関係性はかなり高そうに見える。
「あとねー、今はまた寝てるけど少し前に一回だけ大精霊様が起きたんだよー」
「でもスグ寝ちゃったんだよね」
「しかも寝る前に見かけた時、物凄く機嫌が悪かったんだー」
最近一度、起きたね……その時期もハッキリさせておきたいな。
「じゃあ、それも100年くらい前のことなの?」
「それは20年くらい前かなー」
「10年前じゃない?」
「えー、もっと最近だよー」
最近か……これはもしかしたら、アルフォンス様が呪われた時のことじゃないかな?
一度だけって言ってるし、一応緩くて広い時間軸の中に含まれているし……。
色々予想を立てといてアレだけど、正直この子たちの緩さを考えると、全然予想に自信は持てないんだよね!! しかし前提条件がないと話も進まないから、そこはそういう前提ということにしておきましょう。
という感じで、もう少しその時の状況を掘り下げておこうかなー。
「ねぇ、その時になにか特別なことがあったとか、大精霊様の細かい様子なんか覚えていたりしない?」
「うーん、あったかな?」
「なんかねー、機嫌が悪そうだったよー」
「そうだね、せっかく起きたのに話し掛けるのが怖かったもん」
うーん、機嫌が悪かったね……さっきも言ってたけど、そんなに?
あとそれはアルフォンス様のことが合った後なのか前なのか……分からないな。
「あとねー、寝る直前に何かブツブツ言ってたよー」
「あれも怖かったねー」
「ねー」
ブツブツ何か言ってた……? うーん、そこは気になるなー。
「その内容は分かったりする?」
私が聞いてみると精霊たちは一生懸命、頭を抱えて考え出した。
うんうん、可愛いなー。
「んーと、『なんで』とか?」
「えーと、『どうして』……とか?」
「『許さない』とかも?」
「…………そうなんだ」
え……なにその、そこはかとなく不穏な言葉は……。
特に許さないって……何を?
心の中で戸惑っていると、ある精霊が突然思い付いたように声を上げた。
「あー思い出したー!! 『滅ぼす』って言ってたよ!」
滅ぼす!? えっ何を!? だいぶ過激じゃない?
そこからつられて他の子も思い出したのか、次々に精霊たちが声を上げ始めた。
「うん、思い出したよ『殺すー』って言ってたー!」
「あとあと『裏切り者』もー!!」
ちょ、そんな危ない言葉を明るくいうの止めてくれない!?
そもそもあまり意味が分かってないでしょ……!?
これ止めた方がいいよね?
あっ、でもそこに意外と重要な情報が…………あったとしても、なかったということにしておこう!!
「そうなんだ、教えてくれてありがとうねー!」
お礼を言ってこの話題は切り上げ!! いや、だって怖いもの……!!
当時の大精霊様が理性的な状態じゃなかったことが分かっただけで十分な収穫ってことで……ね?
少し焦った私とは対照的に、お礼を言われた精霊たちは照れている様子で、それがまた可愛らしい。
ああ、いいねー、純粋だねー、また1000年後もそのままでいてね?
まっ、それは置いておいて話をまとめておこうかな。
まず大精霊様は何らかの理由で眠りに付き、寝てる間に何故か森のマナ魔力の減少が発生した。そして目覚めたときには何かに対して激しく怒っており、その後また眠りに付き今も眠っている。
大精霊の謎の長い眠りに、大精霊が住む地の魔力の減少……どちらも私が知る限り前例のない話だ。
そこに加えて加護を与えた森を呪った問題まである……。
どこがどうなってどう絡んでいるんだろうか……はたまた、一つ一つの出来事は無関係?
どうしよう、行き詰まってきたな……。
あとどの情報が必要で何を聞けばいいだろう……?
うーん…………。
「「「「あーっ!!」」」」
精霊たちが急に揃って声を上げた。
えっ!? 何ごと……!!
「大精霊様が起きたよー!!」
「お、起きたの……?」
そんなことまで分かるんだね……。
へぇー精霊って凄いな……。
「こっちに来るよー!」
「向かって来てるよー!」
は、向かって来てる……!?
えっ待って……意識を集中して魔力の気配を探る。
すると大きな魔力を持った存在が、結構な速さでコチラに向かって来ているのを感じ取れた。
あ……分かりやすく、来てるね!!
……どうしよう!?
「急にどうしたんだろうねー」
「あー、もしかして旅人さんに会いに来たとかー?」
うーん……口には出さないけど否定し切れないな……。
出来れば顔を合わせるのは避けたいので、ここから退避したいけど…………もう間に合いそうにもないんだよねー!!
ああ、まいったな……。
「大精霊様だー」
近くで止まった気配と歓声を上げる精霊達の声につられ私は顔を上げた、空を仰げばそこには人ならざる神秘的な雰囲気を湛えた存在の姿があった。
燃えるように鮮やかな緑色の髪は美しく風に揺れ、木漏れ日のような輝きを持つ金色の瞳は間違いなくこちらを見据えている。
これが大地の大精霊……地の力を持って豊穣を司り、世の土を植物を意のままに操る圧倒的な存在。
えーと…………ここで会うのは予定外なので、いったん戻って計画を立て直したいのですがダメですかね!?
大精霊がわざわざ眠りにつくなんて、間違いなく特別な要因があったのだろう……しかし今の所それが全く分からないんだよね。
なのでとりあえず時期を絞る所から始めようと思いますー。
だって流石に600から1000年の誤差は、人類にとっては誤差じゃ済まないからね……!?
「うーん、なにがあったかなー?」
「人間をたくさん襲っていた黒いのがいなくなったあと辺りじゃないー?」
「えー、大精霊様と仲良かった人間を見かけなくなった時期だと思うよー」
「大精霊様と仲良かった人間?」
黒いのが居なくなったあと……ってことは闇滅大戦後だよね……この子たちの時間感覚の緩さを考えると、それで考えても範囲が広くなってしまいそうなんだよねー。
それに大精霊様と仲良かった人間というのも気になる……人物が分かれば、もっと上手く絞り込めるかな?
私がそう考えている間にも精霊たちの話は続く。
「確かに、その時期かも知れないねー」
「いたねー、金色の髪のキラキラした男の人」
「よく一緒に遊んでくれたよねー」
うん……? いや、誰だ!?
下級精霊たちの『ちょっと子供向け過ぎて一緒には遊ぶには気が引ける遊び』に付き合える聖人みたいな男性は……!!
しかも精霊たちがしっかり覚えているってことは一度や二度じゃ済まない数を付き合ってあげているよね!?
「なんていう名前だっけー?」
「クリみたいな名前だったー」
「クリフじゃなかったけ?」
わーあ、遊んでもらっていたわりに名前は覚えてないんだねー。
でもこの子たちって緩そうだから納得できてしまう……。
アレ、待てよ……?
クリっぽい名前で金髪……聖人みたいなよく出来た人柄で大精霊と仲が良くて、少なくとも600年以上前の人間か…………まさか。
「もしかしてクリスハルトじゃない……?」
「そう!!」
「その人だよー」
「よく分かったね!!」
うん、自分でもよく分かったと思うよー! しかし……ふ、古い……!!
クリスハルト様って1000年くらい前の人間なんだけど!?
これが正解なら、大精霊様は1000年間も寝てたことになるよ……!?
さっきの話を聞いて1000年だけはないだろうと密かに思っていたけど、よりにもよってそれが正解だったとは……。
これだと普通に調べて情報を得るのは難しそうだな……600年前でもキツイのに1000年前ってね……どうしよう。
「……ところで大精霊様はなんで寝ちゃったのか分かる?」
とりあえずダメ元で、その理由を知ってるかどうか精霊たちに聞いてみる。
「ぜんぜん」
「分かんないー」
「どうしてかなー?」
ですよねー!!
相変わらず回答がゆるーい、でも可愛いから許しちゃうー!! そう考えないとムリ!!
しかし、そうなるとどうしようかな。
…………うん、じゃあ一応これも聞いておこうか。
「大精霊様が寝ちゃったことと、この森の魔力が減ったことって関係あると思う?」
「うーん、ありそうだけど……」
「分かんないー」
「でも、眠ったあとから段々と魔力が減ってきたんだよねー」
やっぱり、こちらも分からないか……。
でも眠り始めてから魔力が減ってきたのなら、関係性はかなり高そうに見える。
「あとねー、今はまた寝てるけど少し前に一回だけ大精霊様が起きたんだよー」
「でもスグ寝ちゃったんだよね」
「しかも寝る前に見かけた時、物凄く機嫌が悪かったんだー」
最近一度、起きたね……その時期もハッキリさせておきたいな。
「じゃあ、それも100年くらい前のことなの?」
「それは20年くらい前かなー」
「10年前じゃない?」
「えー、もっと最近だよー」
最近か……これはもしかしたら、アルフォンス様が呪われた時のことじゃないかな?
一度だけって言ってるし、一応緩くて広い時間軸の中に含まれているし……。
色々予想を立てといてアレだけど、正直この子たちの緩さを考えると、全然予想に自信は持てないんだよね!! しかし前提条件がないと話も進まないから、そこはそういう前提ということにしておきましょう。
という感じで、もう少しその時の状況を掘り下げておこうかなー。
「ねぇ、その時になにか特別なことがあったとか、大精霊様の細かい様子なんか覚えていたりしない?」
「うーん、あったかな?」
「なんかねー、機嫌が悪そうだったよー」
「そうだね、せっかく起きたのに話し掛けるのが怖かったもん」
うーん、機嫌が悪かったね……さっきも言ってたけど、そんなに?
あとそれはアルフォンス様のことが合った後なのか前なのか……分からないな。
「あとねー、寝る直前に何かブツブツ言ってたよー」
「あれも怖かったねー」
「ねー」
ブツブツ何か言ってた……? うーん、そこは気になるなー。
「その内容は分かったりする?」
私が聞いてみると精霊たちは一生懸命、頭を抱えて考え出した。
うんうん、可愛いなー。
「んーと、『なんで』とか?」
「えーと、『どうして』……とか?」
「『許さない』とかも?」
「…………そうなんだ」
え……なにその、そこはかとなく不穏な言葉は……。
特に許さないって……何を?
心の中で戸惑っていると、ある精霊が突然思い付いたように声を上げた。
「あー思い出したー!! 『滅ぼす』って言ってたよ!」
滅ぼす!? えっ何を!? だいぶ過激じゃない?
そこからつられて他の子も思い出したのか、次々に精霊たちが声を上げ始めた。
「うん、思い出したよ『殺すー』って言ってたー!」
「あとあと『裏切り者』もー!!」
ちょ、そんな危ない言葉を明るくいうの止めてくれない!?
そもそもあまり意味が分かってないでしょ……!?
これ止めた方がいいよね?
あっ、でもそこに意外と重要な情報が…………あったとしても、なかったということにしておこう!!
「そうなんだ、教えてくれてありがとうねー!」
お礼を言ってこの話題は切り上げ!! いや、だって怖いもの……!!
当時の大精霊様が理性的な状態じゃなかったことが分かっただけで十分な収穫ってことで……ね?
少し焦った私とは対照的に、お礼を言われた精霊たちは照れている様子で、それがまた可愛らしい。
ああ、いいねー、純粋だねー、また1000年後もそのままでいてね?
まっ、それは置いておいて話をまとめておこうかな。
まず大精霊様は何らかの理由で眠りに付き、寝てる間に何故か森のマナ魔力の減少が発生した。そして目覚めたときには何かに対して激しく怒っており、その後また眠りに付き今も眠っている。
大精霊の謎の長い眠りに、大精霊が住む地の魔力の減少……どちらも私が知る限り前例のない話だ。
そこに加えて加護を与えた森を呪った問題まである……。
どこがどうなってどう絡んでいるんだろうか……はたまた、一つ一つの出来事は無関係?
どうしよう、行き詰まってきたな……。
あとどの情報が必要で何を聞けばいいだろう……?
うーん…………。
「「「「あーっ!!」」」」
精霊たちが急に揃って声を上げた。
えっ!? 何ごと……!!
「大精霊様が起きたよー!!」
「お、起きたの……?」
そんなことまで分かるんだね……。
へぇー精霊って凄いな……。
「こっちに来るよー!」
「向かって来てるよー!」
は、向かって来てる……!?
えっ待って……意識を集中して魔力の気配を探る。
すると大きな魔力を持った存在が、結構な速さでコチラに向かって来ているのを感じ取れた。
あ……分かりやすく、来てるね!!
……どうしよう!?
「急にどうしたんだろうねー」
「あー、もしかして旅人さんに会いに来たとかー?」
うーん……口には出さないけど否定し切れないな……。
出来れば顔を合わせるのは避けたいので、ここから退避したいけど…………もう間に合いそうにもないんだよねー!!
ああ、まいったな……。
「大精霊様だー」
近くで止まった気配と歓声を上げる精霊達の声につられ私は顔を上げた、空を仰げばそこには人ならざる神秘的な雰囲気を湛えた存在の姿があった。
燃えるように鮮やかな緑色の髪は美しく風に揺れ、木漏れ日のような輝きを持つ金色の瞳は間違いなくこちらを見据えている。
これが大地の大精霊……地の力を持って豊穣を司り、世の土を植物を意のままに操る圧倒的な存在。
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