49 / 94
第48話 楽しい露店巡り2
しおりを挟む
いくつかの露店を見たところで、ふとある商品が目に止まった。
あっ、この髪飾りいいなー。
あの子に似合いそうで……。
そこは装飾品が並んでいる露店で、私が気になったのは一つの髪飾りだった。小ぶりな花弁を持つ可愛らしい花が模してある、控えめだが華のあるそれを私はある知り合いに贈りたいと思ったのだ。
思い浮かべたのは、故郷に残してきたオレンジ色の髪と瞳を持つ子。
せっかく美人さんなのに、飾りっ気がなくて装飾品を付けてる姿なんて一度も見たことがないんだよね……。
良い機会だし、たまにはこういうものをプレゼントしてみるのもいいかも知れないねー。
「すみません、これ下さい」
即座に購入を決めた私は店員さんへ声を掛けて、お金を渡し髪飾りを包んでもらった。
「もう買ったのか?」
「ええ、いい髪飾りがあったので」
「髪飾りか……」
そう呟いて、アルフォンス様は私が髪飾りを買ったお店の商品をそっと目を落とした。
なんだか知らないけど、アルフォンス様も髪飾りに興味があるみたいだ。
しかし残念ながら、そこにアルフォンス様の気を引くようなものはなかったらしい。だから特に何も買うこともなく、私たちはまた別の店を見て回ることになった。
そんな中で私はまた、目を引かれるある品物を見つけた。
「あ、この飾り羽の装飾品いいですねー」
それは羽の付け根の部分に編み紐とガラス玉がついてて、持ち物に付けられるようになっている品だ。
うん、これもまたお土産にしようっと!
「なんだ、その羽を買うのか……?」
「はい、親しい人にあげようと思いまして」
「親しい人……それは故郷の知り合いか」
「そうです、同年代くらいの幼馴染がいるんで彼にあげようと思いまして」
何気なくそう口にしたら、アルフォンス様の表情が途端にこわばった。
「か、彼……お、幼馴染というのは、その……男なのか?」
そして妙にたどたどしい口調で、彼はそう聞いてきた。
……一体急にどうしたのだろうか?
「はい、そうなんですよー。剣なんかが凄い強くて……だからいつも持ち歩いてる剣の柄に付けられそうな、この装飾品はいいなーって思いまして」
でもまぁ特に隠すことでもないので、私は正直に答えた。
「…………その幼馴染との関係性は?」
「え、関係性? いや、だから幼馴染ですけど……」
「で、では幼馴染のことはどう思っているんだ?」
「どうですか…………」
いや、色々唐突ですね!? しかしどう思ってるかねぇ……ふむ。
私は赤い髪を持つ幼馴染の青年の姿を脳裏に浮かべる。
あらためて聞かれてみると少し悩んでしまうなー。
やたら付き合いも長いし、身近に接している分なかなか表現がしづらい存在だ。
うーん…………。
「……少し口が悪いところもありますが、なんだかんだ言って私のことを助けてくれる自慢の幼馴染ですかねー」
そうしてやや思案した末に、どうにか言葉に出来た答えがそれだった。
割と頻繁に馬鹿だとかアホだとか言われるので、口が悪いのは間違いない。でも面倒見のいい性格だからなのか『お前一人じゃ心配だ』とか言って私の行動に付き合ってくれることも多いんだよね。
「じ、自慢だと……!!」
えっ、なんでそんなに驚くのだろうか。
嘘はいってないけど、そこまで反応する部分じゃないのでは?
「あっ、あと贔屓目もありますが、結構カッコいいとも思います」
そうそう、彼って容姿も整ってる方なんだよねー。一般的な女子と感性がズレてると言われがちな私だけど、これは他の女子の間でも評判らしいから間違いない……!!
普段から散々馬鹿にされてる分、癪に障るから本人には言ってないけどね。
「カッコいいっっ!?」
するとまた私の答えのどこに驚いたのか、アルフォンス様は無駄に大声でそう言った。
…………なんかアルフォンス様の過剰な反応が、合いの手みたいで段々楽しくなってきたかもしれない。
よし、もっとやろう……!!
「カッコいいと言えば中でも剣術の試合の話がありましてねー。その時の彼の強さが凄まじくて連戦連勝、そして一つ一つの剣術の冴えなんかもう目を見張るもので……」
「っっっもういい!!」
調子づいて続けて語ろうとしたところ、アルフォンス様に強めの口調で遮られてしまった。
あら、調子に乗って幼馴染自慢をし過ぎたかな?
でも自慢出来る機会が少ない分、聞かれるとつい色々話したくなっちゃうんだよねー。
そもそも後々バレないように、本人の耳に入りそうな所だと控えてるし……。
「結局のところキミは幼馴染の彼のことがすっ……」
「す?」
「いや、なんでもない……」
アルフォンス様は首を振って、そのまま視線を逸してしまった。
す、す…………好きかってことかな?
それはもう好きか嫌いか聞かれれば、もちろん好きというか大好きだけど……。
なんでわざわざ聞くのをやめたのかな?
もしかして、そこからまた鬱陶しい自慢話をされると思われてしまったとか……うん、それは大いにあるな。
「悪いが私は近くの別の店を見てるから、終わったら声を掛けてくれ……」
「あっ、はい分かりましたー」
アルフォンス様の言葉に反射的に返事をしてしまったものの、一拍おいてアレっと首を傾げた。
え、これって明らかにわざわざ別の店を見に行ったよね…………。
もしかして距離を取られるほど、さっきの自慢話を嫌がられた……? え、そんなに……?
か、軽い気持ちだったんだけど……。
………………。
うん、これは本気で嫌がられてそうだから、以降は気を付けよう。
そんなことを思いながら一人取り残された私は、改めてお土産にする商品を選んだのだった。
あっ、この髪飾りいいなー。
あの子に似合いそうで……。
そこは装飾品が並んでいる露店で、私が気になったのは一つの髪飾りだった。小ぶりな花弁を持つ可愛らしい花が模してある、控えめだが華のあるそれを私はある知り合いに贈りたいと思ったのだ。
思い浮かべたのは、故郷に残してきたオレンジ色の髪と瞳を持つ子。
せっかく美人さんなのに、飾りっ気がなくて装飾品を付けてる姿なんて一度も見たことがないんだよね……。
良い機会だし、たまにはこういうものをプレゼントしてみるのもいいかも知れないねー。
「すみません、これ下さい」
即座に購入を決めた私は店員さんへ声を掛けて、お金を渡し髪飾りを包んでもらった。
「もう買ったのか?」
「ええ、いい髪飾りがあったので」
「髪飾りか……」
そう呟いて、アルフォンス様は私が髪飾りを買ったお店の商品をそっと目を落とした。
なんだか知らないけど、アルフォンス様も髪飾りに興味があるみたいだ。
しかし残念ながら、そこにアルフォンス様の気を引くようなものはなかったらしい。だから特に何も買うこともなく、私たちはまた別の店を見て回ることになった。
そんな中で私はまた、目を引かれるある品物を見つけた。
「あ、この飾り羽の装飾品いいですねー」
それは羽の付け根の部分に編み紐とガラス玉がついてて、持ち物に付けられるようになっている品だ。
うん、これもまたお土産にしようっと!
「なんだ、その羽を買うのか……?」
「はい、親しい人にあげようと思いまして」
「親しい人……それは故郷の知り合いか」
「そうです、同年代くらいの幼馴染がいるんで彼にあげようと思いまして」
何気なくそう口にしたら、アルフォンス様の表情が途端にこわばった。
「か、彼……お、幼馴染というのは、その……男なのか?」
そして妙にたどたどしい口調で、彼はそう聞いてきた。
……一体急にどうしたのだろうか?
「はい、そうなんですよー。剣なんかが凄い強くて……だからいつも持ち歩いてる剣の柄に付けられそうな、この装飾品はいいなーって思いまして」
でもまぁ特に隠すことでもないので、私は正直に答えた。
「…………その幼馴染との関係性は?」
「え、関係性? いや、だから幼馴染ですけど……」
「で、では幼馴染のことはどう思っているんだ?」
「どうですか…………」
いや、色々唐突ですね!? しかしどう思ってるかねぇ……ふむ。
私は赤い髪を持つ幼馴染の青年の姿を脳裏に浮かべる。
あらためて聞かれてみると少し悩んでしまうなー。
やたら付き合いも長いし、身近に接している分なかなか表現がしづらい存在だ。
うーん…………。
「……少し口が悪いところもありますが、なんだかんだ言って私のことを助けてくれる自慢の幼馴染ですかねー」
そうしてやや思案した末に、どうにか言葉に出来た答えがそれだった。
割と頻繁に馬鹿だとかアホだとか言われるので、口が悪いのは間違いない。でも面倒見のいい性格だからなのか『お前一人じゃ心配だ』とか言って私の行動に付き合ってくれることも多いんだよね。
「じ、自慢だと……!!」
えっ、なんでそんなに驚くのだろうか。
嘘はいってないけど、そこまで反応する部分じゃないのでは?
「あっ、あと贔屓目もありますが、結構カッコいいとも思います」
そうそう、彼って容姿も整ってる方なんだよねー。一般的な女子と感性がズレてると言われがちな私だけど、これは他の女子の間でも評判らしいから間違いない……!!
普段から散々馬鹿にされてる分、癪に障るから本人には言ってないけどね。
「カッコいいっっ!?」
するとまた私の答えのどこに驚いたのか、アルフォンス様は無駄に大声でそう言った。
…………なんかアルフォンス様の過剰な反応が、合いの手みたいで段々楽しくなってきたかもしれない。
よし、もっとやろう……!!
「カッコいいと言えば中でも剣術の試合の話がありましてねー。その時の彼の強さが凄まじくて連戦連勝、そして一つ一つの剣術の冴えなんかもう目を見張るもので……」
「っっっもういい!!」
調子づいて続けて語ろうとしたところ、アルフォンス様に強めの口調で遮られてしまった。
あら、調子に乗って幼馴染自慢をし過ぎたかな?
でも自慢出来る機会が少ない分、聞かれるとつい色々話したくなっちゃうんだよねー。
そもそも後々バレないように、本人の耳に入りそうな所だと控えてるし……。
「結局のところキミは幼馴染の彼のことがすっ……」
「す?」
「いや、なんでもない……」
アルフォンス様は首を振って、そのまま視線を逸してしまった。
す、す…………好きかってことかな?
それはもう好きか嫌いか聞かれれば、もちろん好きというか大好きだけど……。
なんでわざわざ聞くのをやめたのかな?
もしかして、そこからまた鬱陶しい自慢話をされると思われてしまったとか……うん、それは大いにあるな。
「悪いが私は近くの別の店を見てるから、終わったら声を掛けてくれ……」
「あっ、はい分かりましたー」
アルフォンス様の言葉に反射的に返事をしてしまったものの、一拍おいてアレっと首を傾げた。
え、これって明らかにわざわざ別の店を見に行ったよね…………。
もしかして距離を取られるほど、さっきの自慢話を嫌がられた……? え、そんなに……?
か、軽い気持ちだったんだけど……。
………………。
うん、これは本気で嫌がられてそうだから、以降は気を付けよう。
そんなことを思いながら一人取り残された私は、改めてお土産にする商品を選んだのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる