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第49話 気になる存在-別視点-
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さっき聞いたリアの言葉が頭の中でぐるぐる回る。
幼馴染、カッコいい、自慢、強い……。
少し話しを聞いただけだというのに、彼女の幼馴染の男の存在が気になって仕方がない……!!
表面上は露店の商品を眺めている風を装っているが、実際のところそんなものはまともに目に入ってこない。
ああ、一体どんなやつなんだ!?
圧倒的に情報が足りない!!
あのままもっと話しを聞いておけばよかったか……いや、でもリアが他の男をベタ褒めしてるのをあれ以上聞くのは嫌だったんだ……!!
それに余計なことを聞いて、知りたくない事実まで知ってしまったらと考えるとゾッとする。
『実は彼のことがずっと好きで……』
『幼馴染と言いましたが実は恋人なんです……』
あああああああああああ!?
じ、自分の想像で余計なダメージがっっ!! だいぶ痛いし、ツラいし、キツイ……。
はぁはぁ大丈夫だ、今のところそんな事実はない……今のところはな…………。
ま、まぁいくらカッコいいと言ってもっ!! 並の男では私の容姿には敵わないがな!?
ただ今現在は、その人間の姿でないことが少し問題なくらいで…………いや、それは致命的過ぎるだろ。もはや論外ではないか……!?
こ、このままでは十人並みの男にも負ける……もっと言えば誰でも人間であるだけマシだと思われる可能性すらある……!!
いや待て、そもそもあの子自身の容姿が恐ろしいほどに優れているのだから、いくらでも選ぶ権利があるはずだ。気に入りもしない男を選択する必要なんてない……。
ますます私を選ぶ理由がないな……!?
ど、どうすれば……!!
「そこのお兄さん」
突然私の思考を中断するように声が掛けられた。顔を上げるとその声の主は、目の前の露店の店主だった。
「はっ……?」
お、お兄さん……!? 私のことか……?
確かにいま近くを見たところ、私しかいないが……。
「さっきからうちの商品を熱心に眺めているが、買っていくかい?」
自分の考えに集中し過ぎて全く意識していなかったが、どうやら私は傍から見たらこの露店の商品を眺めているように見えていたらしい。
「これはこの辺の地酒で結構強めのやつなんだが、これが美味いんだよー」
「……はい、じゃあ買います……」
意図せず声を掛けられてしまい、これ以上ここにいることが気不味くなったため、言われるがままに酒を買い退散することにした。
「まいどー」
包みに入った商品を受け取り、そそくさとその露店から離れる。
ああ、買ってしまった。
酒か……しかし今は酒を楽しむ気分ではない。いや、逆にこういうモヤモヤした気持ちだからこそ酒を飲むべきなのか……。
「アルさーん」
そんなことを考えていたところで、リアが軽く手を振って小走りにこちらへ駆け寄ってきた。
その姿がまたなんとも可愛らしい。先程の幼馴染の話さえ聞いてなければ、もっと良かったのだが…… 。
「アルさんも何か買い物をされたのですか?」
「ああ、まぁな……」
リアの言葉に私は、商品の包みを隠しつつ曖昧に頷く。
いや、だって買ったのはよりにもよって酒だし言いづらくて……。
「そうだ、実はさっきアルさんに差し上げようと思って、こんな物を買ったんです」
そう言ってリアが取り出したのは、紙のように薄く切られた長細い木に綺麗な押し花が貼り付けてあるもの……。
「押し花の栞です」
「これを私にくれるのか……?」
「はい、私の個人的な好みで選んでしまったので、もしお気に召したらですが……」
そしてリアは少しだけ不安が混じったような表情で、こちらを伺う。こちらの反応を気にするそのいじらしい姿に、思わず胸の奥がキュンとした。
「ああ、有り難く貰おう」
彼女が私のことを考えて、物を選んで贈ってくれた。その事実だけで、私はとても嬉しかった。
思い返してみると誰かから……ましてや女性からこのように物を贈られることは一度もなかった。
こちらの機嫌を伺うための献上品の類いはあっても、このように個人的な贈り物をくれるような存在はいなかったのだ……。
そうか、私は気付かなかっただけで呪われる前から寂しい存在だったのかもしれないな。
「よかった、実は結構気にいっちゃったので自分の分も買ったんですよ。お揃いというやつですねー」
自分の考えのせいで、やや切ない気分になっていたところだったが、リアが何気なく発したその言葉は私を激しく動揺させた。
お、お揃いだと……!? つまり同じ物!!
聞いたことがある、恋人や親密な友人などの親しい間柄であえて同じ物を使うという……アレか!?
「っっ大切にする……」
「そう言って頂けると選んだ甲斐がありました」
ニコニコと笑ってそう答えるリアの顔を見ていると、自然と胸が温かくなった。
ああ、本当に大切にしよう……。
「実は私、こうやって物を買って人に贈るのが好きなんですよねー。いつもは大体カイくんにあげてるんですが、必要ないって言いながらもちゃんと受け取って使ってくれるのが嬉しくて、ついつい買っちゃって……」
私がしみじみ幸せに浸っていたのもつかの間。リアが続けて口にしたその言葉に、私の幸福感は完全に霧散した。
カイくんに……いつもあげている……。
「……カイくんって、さっきの幼馴染のことか?」
私は震えそうになる声を抑えながら、どうにか冷静さを失わないように努めつつリアに聞き返した。
「ええ、そうですよって…………あっ、ごめんなさい、こんな話しをしてしまって……」
リアは少し遅れて『しまった』という表情を浮かべつつ、おずおずと申し訳なさそうにそう答えた。
「いや、別に構わない……」
そう、彼女が話したこと自体は構わない……だが内容は別だ。
件の幼馴染がくん付けで呼ぶ関係性で、いつもリアから贈りものを貰っているだと!?
そんな羨ましっ……いや、許せない由々しき問題だ。
しかもわざわざ必要ないと言っているだと……なら全部こちらに回せ、いらないのなら受け取って使うなっ!!
わざわざ一度そう言ってから受け取る時点で、実は喜んでいることが見え見えではないか……なぁ可愛い幼馴染から贈りものを貰い、本当はさぞかし嬉しいのだろ?
分かるぞ、だって私なら物凄く嬉しいからなっっ!!
そして私はわなわなと震える拳を握りしめ、心中で顔も知らぬリアの幼馴染の男へ宣言する。
おのれカイとやら……絶対に許さんっ!!
いつか……いつか見ておれよ……!?
幼馴染、カッコいい、自慢、強い……。
少し話しを聞いただけだというのに、彼女の幼馴染の男の存在が気になって仕方がない……!!
表面上は露店の商品を眺めている風を装っているが、実際のところそんなものはまともに目に入ってこない。
ああ、一体どんなやつなんだ!?
圧倒的に情報が足りない!!
あのままもっと話しを聞いておけばよかったか……いや、でもリアが他の男をベタ褒めしてるのをあれ以上聞くのは嫌だったんだ……!!
それに余計なことを聞いて、知りたくない事実まで知ってしまったらと考えるとゾッとする。
『実は彼のことがずっと好きで……』
『幼馴染と言いましたが実は恋人なんです……』
あああああああああああ!?
じ、自分の想像で余計なダメージがっっ!! だいぶ痛いし、ツラいし、キツイ……。
はぁはぁ大丈夫だ、今のところそんな事実はない……今のところはな…………。
ま、まぁいくらカッコいいと言ってもっ!! 並の男では私の容姿には敵わないがな!?
ただ今現在は、その人間の姿でないことが少し問題なくらいで…………いや、それは致命的過ぎるだろ。もはや論外ではないか……!?
こ、このままでは十人並みの男にも負ける……もっと言えば誰でも人間であるだけマシだと思われる可能性すらある……!!
いや待て、そもそもあの子自身の容姿が恐ろしいほどに優れているのだから、いくらでも選ぶ権利があるはずだ。気に入りもしない男を選択する必要なんてない……。
ますます私を選ぶ理由がないな……!?
ど、どうすれば……!!
「そこのお兄さん」
突然私の思考を中断するように声が掛けられた。顔を上げるとその声の主は、目の前の露店の店主だった。
「はっ……?」
お、お兄さん……!? 私のことか……?
確かにいま近くを見たところ、私しかいないが……。
「さっきからうちの商品を熱心に眺めているが、買っていくかい?」
自分の考えに集中し過ぎて全く意識していなかったが、どうやら私は傍から見たらこの露店の商品を眺めているように見えていたらしい。
「これはこの辺の地酒で結構強めのやつなんだが、これが美味いんだよー」
「……はい、じゃあ買います……」
意図せず声を掛けられてしまい、これ以上ここにいることが気不味くなったため、言われるがままに酒を買い退散することにした。
「まいどー」
包みに入った商品を受け取り、そそくさとその露店から離れる。
ああ、買ってしまった。
酒か……しかし今は酒を楽しむ気分ではない。いや、逆にこういうモヤモヤした気持ちだからこそ酒を飲むべきなのか……。
「アルさーん」
そんなことを考えていたところで、リアが軽く手を振って小走りにこちらへ駆け寄ってきた。
その姿がまたなんとも可愛らしい。先程の幼馴染の話さえ聞いてなければ、もっと良かったのだが…… 。
「アルさんも何か買い物をされたのですか?」
「ああ、まぁな……」
リアの言葉に私は、商品の包みを隠しつつ曖昧に頷く。
いや、だって買ったのはよりにもよって酒だし言いづらくて……。
「そうだ、実はさっきアルさんに差し上げようと思って、こんな物を買ったんです」
そう言ってリアが取り出したのは、紙のように薄く切られた長細い木に綺麗な押し花が貼り付けてあるもの……。
「押し花の栞です」
「これを私にくれるのか……?」
「はい、私の個人的な好みで選んでしまったので、もしお気に召したらですが……」
そしてリアは少しだけ不安が混じったような表情で、こちらを伺う。こちらの反応を気にするそのいじらしい姿に、思わず胸の奥がキュンとした。
「ああ、有り難く貰おう」
彼女が私のことを考えて、物を選んで贈ってくれた。その事実だけで、私はとても嬉しかった。
思い返してみると誰かから……ましてや女性からこのように物を贈られることは一度もなかった。
こちらの機嫌を伺うための献上品の類いはあっても、このように個人的な贈り物をくれるような存在はいなかったのだ……。
そうか、私は気付かなかっただけで呪われる前から寂しい存在だったのかもしれないな。
「よかった、実は結構気にいっちゃったので自分の分も買ったんですよ。お揃いというやつですねー」
自分の考えのせいで、やや切ない気分になっていたところだったが、リアが何気なく発したその言葉は私を激しく動揺させた。
お、お揃いだと……!? つまり同じ物!!
聞いたことがある、恋人や親密な友人などの親しい間柄であえて同じ物を使うという……アレか!?
「っっ大切にする……」
「そう言って頂けると選んだ甲斐がありました」
ニコニコと笑ってそう答えるリアの顔を見ていると、自然と胸が温かくなった。
ああ、本当に大切にしよう……。
「実は私、こうやって物を買って人に贈るのが好きなんですよねー。いつもは大体カイくんにあげてるんですが、必要ないって言いながらもちゃんと受け取って使ってくれるのが嬉しくて、ついつい買っちゃって……」
私がしみじみ幸せに浸っていたのもつかの間。リアが続けて口にしたその言葉に、私の幸福感は完全に霧散した。
カイくんに……いつもあげている……。
「……カイくんって、さっきの幼馴染のことか?」
私は震えそうになる声を抑えながら、どうにか冷静さを失わないように努めつつリアに聞き返した。
「ええ、そうですよって…………あっ、ごめんなさい、こんな話しをしてしまって……」
リアは少し遅れて『しまった』という表情を浮かべつつ、おずおずと申し訳なさそうにそう答えた。
「いや、別に構わない……」
そう、彼女が話したこと自体は構わない……だが内容は別だ。
件の幼馴染がくん付けで呼ぶ関係性で、いつもリアから贈りものを貰っているだと!?
そんな羨ましっ……いや、許せない由々しき問題だ。
しかもわざわざ必要ないと言っているだと……なら全部こちらに回せ、いらないのなら受け取って使うなっ!!
わざわざ一度そう言ってから受け取る時点で、実は喜んでいることが見え見えではないか……なぁ可愛い幼馴染から贈りものを貰い、本当はさぞかし嬉しいのだろ?
分かるぞ、だって私なら物凄く嬉しいからなっっ!!
そして私はわなわなと震える拳を握りしめ、心中で顔も知らぬリアの幼馴染の男へ宣言する。
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