モブ令嬢は仲良くなりたい

桜餅

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モブ令嬢は準備する

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いよいよアリスちゃん歓迎パーティーは、3日後に迫っていた。
一方、私はとても悩んでいた。
…ドレスどうしようっ!?!?ルディ君の隣を歩くわけだからそれなりにふさわしい格好を…そんな訳でメイドさんと話し合っていたところに、ノックの音の後、柔らかな声と共にお母様が部屋に入ってきた。

「ユリアちゃん恋人ができたんですって?」

「え!?!?」

「学園のパーティーに男の子とでるんでしょう?素敵ねぇ」

「ちちち違っそんなんじゃっ!!」

どこから仕入れてくるのそんな情報!?!?

前世の記憶を思い出した後、家に帰るとき、家族と今までと同じように過ごせるか、私の人格が変わってないか心配で怖かった。
でも私は今まで通り、ユリア・ステュアートであり、あくまで前世の記憶は思い出したにすぎないのだと思う。ルディ君推しに関しては、大分前世の記憶が影響してるけど。

「いいわねぇ…私も昔、あの人と学園のパーティーで出会ったのよ。」

お母様がうっとりとした様子で頬に手を当てている。
そう、お父様とお母様は恋愛結婚で、侯爵家を大きくしたいとかはないらしくて、子供達も自由に幸せな結婚をしてほしい、と私に婚約者はいない。ちなみに私には10ほど離れた兄がいて、もう結婚してお父様とお仕事をしている。
 
「可愛くしていかないとね!!」

「お、お母様っ!!あああの方とはそういうのじゃないです!!」

「あらそうなの?でもユリアちゃん顔真っ赤よ?うふふ、まだ・・そういうのじゃないにしても、折角のパーティーですもの。楽しんでくるのよ?」

「は、はい!!」

ちょっと言葉に引っかかるところがあったけど…いや、私は全然いいんだけどルディ君に申し訳なさすぎるからね…
そういえば、ルディ君は婚約者…いないのかな?いたら、その人に頼むと思うし…推しはフリーなのね…!!


    
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