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第1428話 九品宝丹
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「轟隆!」
天の上に恐ろしいエネルギー嵐が狂おしく暴れ、千丈四方の空間は一瞬で漆黒の闇に包まれた。
この空間はその凄まじい衝突の下、全て崩壊していた。
空を見上げる人々の多くは顔色を変えた。
彼らが生きてきた中で、こんなレベルの衝突を目撃したことはほとんどなかった。
誰もが知っているように、あのエネルギー嵐に巻き込まれたら、彼らの実力では二呼吸も耐えられず、魂ごとその中に粉砕されてしまうだろう。
「あの蕭炎は黒魔雷と正面から受けたのか」
石台の上にいる数人の長老が驚愕の表情で囁いた。
「蕭炎は一星斗聖初期の実力だ。
一つの黒魔雷に対処するなら問題ないだろう」麻衣を着た大长老が空を見上げて淡々と言った。
「この黒魔雷は八品丹雷に及ばないものの、威力は極めて恐ろしい。
先ほどの一撃でさえ半聖強者も気軽に受け止められない」
「一星斗聖?」
その言葉を聞いた六人の長老が皆小さく震えた。
彼らは予想していたが、大长老の確認に至ってはついぞっと心臓が跳ねた。
彼らが何十年もかけて半聖に達したのに、蕭炎はその年齢でそれを超えているのだ。
本当に服従せざるを得ない。
「今回の選抜では蕭炎が勝つことになるだろう」一人の長老がため息をつく。
「そうなると連合の方針は彼らが優位に立たせる方向になる」
「連合は丹塔の規則に反するが、必要ならば手段を選ばない。
魂殿は強大で、その背後に魂族もいる。
丹塔が生き延びるためには同盟を探すのも現実的だ」大长老が一瞬黙り込んだ。
「塔があるからこそ規則があるのだ。
塔さえなければ規則などあるまい」
大长老の言葉にほのかな揺らぎを感じた他の長老達は互いを見合った。
やがて皆ゆっくりと頷いた。
空で暴れるエネルギー嵐は十数分後ようやく収まり、崩壊した空間も次第に自己修復を始めた。
温かい日差しが山頂に注ぐようになった。
嵐が去ると人々の視線は空に向かう。
そこには若い姿が浮遊していた。
先ほどの凄まじいエネルギー嵐にも傷一つついていない。
空で嵐が消えたと感知した蕭炎は緊張を解き、拳を握りしめた。
指先から来る麻痺感に彼は黒魔雷の威力を再認識した。
もし今自分が斗聖でなかったら、あの五体の天妖傀よりはるかに酷い結果になっていたかもしれない。
「これが九品宝丹が引き起こす丹雷なのか、本当に凄まじい」
蕭炎は心の中で感嘆した。
しかし黒魔雷の数は少なく、その黒雲もゆっくりと散り始めていた。
「吼!」
黒雲が消えたその時、下方の炎龍が突然天高く咆哮を上げた。
その巨大な体躯は瞬時に刺眼な光を放ち、体内から驚異的なエネルギー波動が爆発的に溢れ出した。
「バーン!」
そのエネルギーがさらに暴走するにつれ、炎龍は悲鳴と共にその巨体を爆散させた。
その刹那、内部から一筋の光線が四方八方に飛び散りながら空高く駆け上った。
「想起」
その光線がまだ完全に消えぬ頃、蕭炎は突然哄笑しながら身を翻し、瞬時にその光線の先端に現れた。
彼の巨掌が光線を掴みに向かうと同時に、光線はたちまち巨大な獰猛な獣へと変貌した。
「ゴウ!」
その獣の鋭い爪が風を切り裂く音と共に蕭炎に襲いかかる。
しかし拳掌が衝突する瞬間、獣は悲鳴を上げて後退し始めた。
蕭炎は笑みを浮かべながら追跡を続けた。
「ゴウ!」
獣の体躯が急速に縮小し、一瞬で人間型の姿になった。
そこに立つ新たな蕭炎を見た時、彼は驚愕の表情を見せた。
この九品宝丹が人形化するとは予想外だった。
「面白いね、これが九品宝丹か。
人間の姿を取るなんて」
しかし、その宝丹は人間語を理解せず、ただ咆哮を続けているだけだった。
空上の異変に多くの目が集まった。
九品宝丹という存在自体が珍しいため、彼らは驚きと畏敬の念で見守っていた。
「ハハ、この子は本当に成功したんだね。
でもこれは何の薬草を使ったんだろう? 薬方がないのに九品を炼成できるなんて」
「分からないな。
ただ菩提丹の匂いがするけど、これの方が遥かに強い」
空上で蕭炎は宝丹と引き続き戦った。
彼は機会を見つけて掌でその動きを封じ、額に指を当てた。
すると宝丹は震えながら急速に縮小し、翠緑色の丸い薬草へと変化した。
薬が蕭炎の手のひらに浮かんでいる。
その薬から層々と漂う薬気は周囲を包み、不思議な光景を作り出していた。
九品の宝丹を得たことでようやく空中から降り立った蕭炎は、顔色が蒼白と青白を交互に変える老怪を見る。
その老怪の手には赤い薬も握られていたが、蕭炎のものとは比べ物にならないほど劣っていた。
「二位、それぞれに調合した薬を報告していただきたい」
蕭炎が降り立った瞬間、一人の長老が笑みを浮かべた。
「炎魔青玄丹。
九色の雷光を宿す八品の丹書から生まれたもので、火属性の斗気を持つ者が服用すれば、その斗気が変異する可能性があり、戦闘力を向上させる効果がある」
老怪は手にした薬を撫でながら自慢げに語る。
炎魔青玄丹を作り出すことで彼の実力が証明されていると誇らしげだった。
斗気の変異を引き起こす薬など、並大抵の者が作れるものではない。
「蕭炎は?」
萧炎は緑色の薬をそっと握りしめ、笑みを浮かべた。
「菩陀大還丹。
九品の宝丹で、効果は菩陀丹とほぼ同じだが、突破半聖への成功率を二倍に向上させる」
「二倍? それは不可能だ!」
蕭炎の言葉が途切れた瞬間、驚きの声が連鎖的に響いた。
「えっ?」
その発言に大長老も動揺した。
斗尊頂点から半聖への突破は最も困難な壁とされ、無数のトップクラスの強者がそこで阻まれて死んでいくのだ。
菩陀丹はその成功率を約二〇パーセントに保つが、それをさらに二倍にするとは驚異的な効果だった。
つまり一つの菩陀大還丹は、斗尊頂点の強者に成功率を五〇パーセント向上させるのだ。
この情報を広めれば、菩陀村から遠征する斗尊頂点の強者は星陨閣に集まり、異常なまでに薬を求めることだろう。
これは菩陀丹の強化版で、百世の輪廻を経て菩陀心を修めた蕭炎だけが作り出すことができる。
他の人間は同じ薬方があってもその効果を二倍にはできないのだ。
ただし主原料となる天地奇物である菩陀子は非常に希少で、蕭炎にも十個程度しかなかった。
「萧炎、この場で虚偽を述べた場合、資格剥奪になることを承知しているか?」
一名の長老がためらいながら尋ねる。
「ご安心ください。
もし虚偽なら、私が責任を取ればいいのです」
蕭炎は笑みを浮かべて答えた。
その態度に長老たちも互いに顔を見合わせた後、ゆっくりと頷いた。
「では……麻衣の大長老が蕭炎を見るようにしてから、ようやくゆっくりと言葉を続けた。
「菩陀大還丹は炎魔青玄丹よりも優れている。
したがってこの選抜の勝者は蕭炎である」
天の上に恐ろしいエネルギー嵐が狂おしく暴れ、千丈四方の空間は一瞬で漆黒の闇に包まれた。
この空間はその凄まじい衝突の下、全て崩壊していた。
空を見上げる人々の多くは顔色を変えた。
彼らが生きてきた中で、こんなレベルの衝突を目撃したことはほとんどなかった。
誰もが知っているように、あのエネルギー嵐に巻き込まれたら、彼らの実力では二呼吸も耐えられず、魂ごとその中に粉砕されてしまうだろう。
「あの蕭炎は黒魔雷と正面から受けたのか」
石台の上にいる数人の長老が驚愕の表情で囁いた。
「蕭炎は一星斗聖初期の実力だ。
一つの黒魔雷に対処するなら問題ないだろう」麻衣を着た大长老が空を見上げて淡々と言った。
「この黒魔雷は八品丹雷に及ばないものの、威力は極めて恐ろしい。
先ほどの一撃でさえ半聖強者も気軽に受け止められない」
「一星斗聖?」
その言葉を聞いた六人の長老が皆小さく震えた。
彼らは予想していたが、大长老の確認に至ってはついぞっと心臓が跳ねた。
彼らが何十年もかけて半聖に達したのに、蕭炎はその年齢でそれを超えているのだ。
本当に服従せざるを得ない。
「今回の選抜では蕭炎が勝つことになるだろう」一人の長老がため息をつく。
「そうなると連合の方針は彼らが優位に立たせる方向になる」
「連合は丹塔の規則に反するが、必要ならば手段を選ばない。
魂殿は強大で、その背後に魂族もいる。
丹塔が生き延びるためには同盟を探すのも現実的だ」大长老が一瞬黙り込んだ。
「塔があるからこそ規則があるのだ。
塔さえなければ規則などあるまい」
大长老の言葉にほのかな揺らぎを感じた他の長老達は互いを見合った。
やがて皆ゆっくりと頷いた。
空で暴れるエネルギー嵐は十数分後ようやく収まり、崩壊した空間も次第に自己修復を始めた。
温かい日差しが山頂に注ぐようになった。
嵐が去ると人々の視線は空に向かう。
そこには若い姿が浮遊していた。
先ほどの凄まじいエネルギー嵐にも傷一つついていない。
空で嵐が消えたと感知した蕭炎は緊張を解き、拳を握りしめた。
指先から来る麻痺感に彼は黒魔雷の威力を再認識した。
もし今自分が斗聖でなかったら、あの五体の天妖傀よりはるかに酷い結果になっていたかもしれない。
「これが九品宝丹が引き起こす丹雷なのか、本当に凄まじい」
蕭炎は心の中で感嘆した。
しかし黒魔雷の数は少なく、その黒雲もゆっくりと散り始めていた。
「吼!」
黒雲が消えたその時、下方の炎龍が突然天高く咆哮を上げた。
その巨大な体躯は瞬時に刺眼な光を放ち、体内から驚異的なエネルギー波動が爆発的に溢れ出した。
「バーン!」
そのエネルギーがさらに暴走するにつれ、炎龍は悲鳴と共にその巨体を爆散させた。
その刹那、内部から一筋の光線が四方八方に飛び散りながら空高く駆け上った。
「想起」
その光線がまだ完全に消えぬ頃、蕭炎は突然哄笑しながら身を翻し、瞬時にその光線の先端に現れた。
彼の巨掌が光線を掴みに向かうと同時に、光線はたちまち巨大な獰猛な獣へと変貌した。
「ゴウ!」
その獣の鋭い爪が風を切り裂く音と共に蕭炎に襲いかかる。
しかし拳掌が衝突する瞬間、獣は悲鳴を上げて後退し始めた。
蕭炎は笑みを浮かべながら追跡を続けた。
「ゴウ!」
獣の体躯が急速に縮小し、一瞬で人間型の姿になった。
そこに立つ新たな蕭炎を見た時、彼は驚愕の表情を見せた。
この九品宝丹が人形化するとは予想外だった。
「面白いね、これが九品宝丹か。
人間の姿を取るなんて」
しかし、その宝丹は人間語を理解せず、ただ咆哮を続けているだけだった。
空上の異変に多くの目が集まった。
九品宝丹という存在自体が珍しいため、彼らは驚きと畏敬の念で見守っていた。
「ハハ、この子は本当に成功したんだね。
でもこれは何の薬草を使ったんだろう? 薬方がないのに九品を炼成できるなんて」
「分からないな。
ただ菩提丹の匂いがするけど、これの方が遥かに強い」
空上で蕭炎は宝丹と引き続き戦った。
彼は機会を見つけて掌でその動きを封じ、額に指を当てた。
すると宝丹は震えながら急速に縮小し、翠緑色の丸い薬草へと変化した。
薬が蕭炎の手のひらに浮かんでいる。
その薬から層々と漂う薬気は周囲を包み、不思議な光景を作り出していた。
九品の宝丹を得たことでようやく空中から降り立った蕭炎は、顔色が蒼白と青白を交互に変える老怪を見る。
その老怪の手には赤い薬も握られていたが、蕭炎のものとは比べ物にならないほど劣っていた。
「二位、それぞれに調合した薬を報告していただきたい」
蕭炎が降り立った瞬間、一人の長老が笑みを浮かべた。
「炎魔青玄丹。
九色の雷光を宿す八品の丹書から生まれたもので、火属性の斗気を持つ者が服用すれば、その斗気が変異する可能性があり、戦闘力を向上させる効果がある」
老怪は手にした薬を撫でながら自慢げに語る。
炎魔青玄丹を作り出すことで彼の実力が証明されていると誇らしげだった。
斗気の変異を引き起こす薬など、並大抵の者が作れるものではない。
「蕭炎は?」
萧炎は緑色の薬をそっと握りしめ、笑みを浮かべた。
「菩陀大還丹。
九品の宝丹で、効果は菩陀丹とほぼ同じだが、突破半聖への成功率を二倍に向上させる」
「二倍? それは不可能だ!」
蕭炎の言葉が途切れた瞬間、驚きの声が連鎖的に響いた。
「えっ?」
その発言に大長老も動揺した。
斗尊頂点から半聖への突破は最も困難な壁とされ、無数のトップクラスの強者がそこで阻まれて死んでいくのだ。
菩陀丹はその成功率を約二〇パーセントに保つが、それをさらに二倍にするとは驚異的な効果だった。
つまり一つの菩陀大還丹は、斗尊頂点の強者に成功率を五〇パーセント向上させるのだ。
この情報を広めれば、菩陀村から遠征する斗尊頂点の強者は星陨閣に集まり、異常なまでに薬を求めることだろう。
これは菩陀丹の強化版で、百世の輪廻を経て菩陀心を修めた蕭炎だけが作り出すことができる。
他の人間は同じ薬方があってもその効果を二倍にはできないのだ。
ただし主原料となる天地奇物である菩陀子は非常に希少で、蕭炎にも十個程度しかなかった。
「萧炎、この場で虚偽を述べた場合、資格剥奪になることを承知しているか?」
一名の長老がためらいながら尋ねる。
「ご安心ください。
もし虚偽なら、私が責任を取ればいいのです」
蕭炎は笑みを浮かべて答えた。
その態度に長老たちも互いに顔を見合わせた後、ゆっくりと頷いた。
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