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本編
どうしたらいいのか分らない
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「意識が戻るまで様子を見ましょう」
この声って誰だっけ、聞いた事ある声だけれど思い出せない。
授業どうしたんだろ、あれ? 僕寝てる?
「頭を打っているかもしれないのに、このまま意識が戻らなかったらどうするつもりだ」
苛々した様な声、これ雅の声だ。
「頭を打ったかもしれないと聞いてはいますが、嘔吐や痙攣などの症状はありません。意識を失っているのは元々体調が良くなかったそうですから、そちらが原因かと」
これは誰だろう。聞いた事ある、僕は多分ちょっと苦手な気がする声。
でも誰か分らない。
「それでも精密検査をしなくていいのか、頭を打っているのかもしれないというのに、お前何かあったら責任取れるのか?」
「み、雅?」
雅の大きな声に、僕の意識は浮上する。
頭を打った? あれ、僕。
「ハル、気がついたか」
「鈴森千晴様、頭痛はされていますか? 吐き気は如何ですか」
ねっとりとした声が僕の耳元に聞こえてきて嫌悪感で体が震えると、勘違いしたのか雅が心配そうに起き上がった僕の体を抱き寄せた。
「吐きそうなのか?」
「雅」
声と反対側の方向にいた雅に思わず抱き首を横に振る、雅は「大丈夫か」と僕の背中を撫でてくれた。
ああ、雅だ。雅の体温を感じるとそれだけで安心してしまう僕は単純だ。
「鈴森千晴様、私の質問は理解されていますか?」
「あの、はい。吐き気はありません。頭痛も、大丈夫だと思います」
ただ、どうして僕がここにいるのか分らなかった。
雅に抱きついたまま視線だけを動かして周囲を見ると、保健室の中だと分った。
毛布は掛けられていたけれど保健室に用意されているベッドではなくて、診察用の簡易ベッドに寝せられていたみたいだ。
「どうして僕ここに」
「教室で気を失ったのは覚えていらっしゃいますか」
「あの、ええと。何となく?」
「谷崎に殴られて、そのまま倒れて気を失ったんだよ」
「殴られて。あ、大林君。彼は大丈夫?」
僕を庇って谷崎様に抗議してくれていた、彼があの後どうなったのかが心配だった。
「ハル、人より先ずは自分のことだろう。でもお前は優しいから気になるんだよな。大林は大丈夫だ。ハルが倒れてからすぐ俺が教室に戻ってきて、状況を説明してくれたのが彼だから」
「本当? 僕を庇って谷崎様に抗議して、だから僕」
じわりと涙が浮かんでくる。
あの後どうなったのかが気になるんだ、だって公爵家の子息に刃向かったんだから。
大林君にどんな影響があるのか、怖かった。
「大丈夫? 僕を庇ってくれたんだよ。彼は何も悪くないのに、谷崎様に怒鳴られて」
泣かない様に涙を堪えながら、でも不安で心臓がぎゅっと締めつけられる。
保健室にいるのは雅と、僕の苦手な保険医だけ。
雅が僕に付き添ってくれていたのは、これで理解出来た。
でも大林君や木村君達はあの後どうなったの?
「状況確認より君の診察が先、こちらを向いてくれるかな」
「あ、はい」
大林君が気になるけれど保険医に促されて、僕は慌てて体を反対方向へと向ける。
「はい、口を開けて舌を出して、口の中は切っていませんね。次は口を閉じて視線だけ動かして下さい。顔は動かさずに視線だけで上、下、右、左、もう一度上。はい結構です。手足はしびれていませんか」
「はい。大丈夫です」
「ここ、感覚はありますか」
「ひ、あ、あります」
いきなり布団の中に保険医が手を入れ僕の足首の辺りを撫でてきて、思わず雅に縋り付いてしまう。
「こちらも感覚はありますか?」
「あ、あります。大丈夫ですっ」
さわさわと、何度も両足首を撫でられ靴下の中に指先を入れられて鳥肌が立つ。
「しびれも無いですね」
「あ、ありませんっ」
診察、これは診察だよ。何の意味もない、診察っ。
自分に言い聞かせないと嫌悪感や諸々で変な声が出そうで、僕は雅の腕にしがみついたまま返事をした。
「どこか痛いところは?」
「あ、ありませんっ」
保険医のごつごつした手が太ももの辺りを撫で、また下の方へ移動していく。
気持ち悪くて、僕は「雅」と涙目で助けを求めた。
「先生」
「これは診察ですよ」
「もう十分だろう。ハルは足のしびれも違和感も感じてはいない」
不機嫌そうな雅の声が、保険医の動きを止めてくれる。
僕の足に触れたまま動きを止めた手は、さわりと僕の太ももの内側を撫でた後離れていった。
「診断書には異常無しと致します。今日は、激しい運動等はせず、お風呂等の血行が良くなりそうな行為も避けてくださいね。症状に何かしら変化が見受けられる場合はすぐに私に連絡下さい」
「はい」
「顔色が良くありませんが、休んでいきますか? その場合、関係の無い山城様は教室にお戻り頂くことになります。勿論私はここに残りますが」
にやにやと保険医が笑いながら言うのが気持ち悪すぎて、僕は慌てて首を横に振る。
「だ、大丈夫です。教室に戻ります」
「教室は駄目だ。今日はもう寮に帰ろう」
「でも」
「無理はしない方がいい。先生、早退しますので手続きを」
「はいはい。山城様は付添いですね。手続きはしますからお帰り頂いていいですよ」
笑いながら手をひらひらと振り、保険医は部屋を出て行った。
「はあ」
「大丈夫か」
大丈夫じゃないけれど、でもあれは診察だとしたら過剰反応した僕がおかしいことになる。
だから僕は平気な振りをして頷いた後、雅に謝罪した。
「うん平気。ごめんね、雅まで早退なんて」
「ハルの方が大事だ。気にするな」
「うん」
ハルが僕を慰める様に、何度も背中を撫でてくれる。
「谷崎の奴」
「雅、あの」
「大林から話は聞いた。さっきまであいつもここにいたんだ。今はハルと俺の荷物を取りに行っている」
「大林君は本当に大丈夫?」
「ああ、問題ない。谷崎が過剰反応したそれだけのことだ」
過剰反応、本当にそれだけなんだろうか。
「雅、僕怖いよ。木村君は僕をどうしたいの?」
彼との軽い接触の度、僕は神経をすり減らしている。
廊下ですれ違ったとき、僕が彼にぶつかった。
木村春が悪気がない行動を、僕が眉をひそめ睨んで見ていた。
木村春のノートが汚されていて、教室で僕だけが一人だった時間があった。
そんな些細な出来事の繰り返しが、僕の心を押しつぶしていたんだ。
「僕何もしてないよ。僕、木村君を睨んだり意地悪したりしてないよ」
ぽろぽろと涙がこぼれる。
雅に近付きたい主人公を僕は応援出来ない。
僕は雅が好きだから、木村春が雅と仲良くなるのは応援出来ない。
でも。
「僕、木村君に意地悪したりしないよ、睨んだりしないよ。なのにどうしてこんな事が起きるの、大林君にも迷惑掛けて僕どうしたらいいの」
悪意なんて、僕は誰かに持ったりしない。
前世で、ゲームの主人公は僕だった。
好きな人が欲しいのに、勇気が出せずにBLゲームでしか恋愛出来なかった僕にとってゲームの主人公は、僕の気持ちの代弁者だった。
だから、雅との未来は応援したくないけれど二人が上手くいくなら邪魔するつもりもなかったし、雅以外の相手となら、僕に出来る事なら応援したいと思ってたんだ。
「雅信じて、僕何もしてないよ」
「分ってる。分ってるから、泣くな」
「雅」
雅に抱きついたまま、僕はただ泣き続けた。
この声って誰だっけ、聞いた事ある声だけれど思い出せない。
授業どうしたんだろ、あれ? 僕寝てる?
「頭を打っているかもしれないのに、このまま意識が戻らなかったらどうするつもりだ」
苛々した様な声、これ雅の声だ。
「頭を打ったかもしれないと聞いてはいますが、嘔吐や痙攣などの症状はありません。意識を失っているのは元々体調が良くなかったそうですから、そちらが原因かと」
これは誰だろう。聞いた事ある、僕は多分ちょっと苦手な気がする声。
でも誰か分らない。
「それでも精密検査をしなくていいのか、頭を打っているのかもしれないというのに、お前何かあったら責任取れるのか?」
「み、雅?」
雅の大きな声に、僕の意識は浮上する。
頭を打った? あれ、僕。
「ハル、気がついたか」
「鈴森千晴様、頭痛はされていますか? 吐き気は如何ですか」
ねっとりとした声が僕の耳元に聞こえてきて嫌悪感で体が震えると、勘違いしたのか雅が心配そうに起き上がった僕の体を抱き寄せた。
「吐きそうなのか?」
「雅」
声と反対側の方向にいた雅に思わず抱き首を横に振る、雅は「大丈夫か」と僕の背中を撫でてくれた。
ああ、雅だ。雅の体温を感じるとそれだけで安心してしまう僕は単純だ。
「鈴森千晴様、私の質問は理解されていますか?」
「あの、はい。吐き気はありません。頭痛も、大丈夫だと思います」
ただ、どうして僕がここにいるのか分らなかった。
雅に抱きついたまま視線だけを動かして周囲を見ると、保健室の中だと分った。
毛布は掛けられていたけれど保健室に用意されているベッドではなくて、診察用の簡易ベッドに寝せられていたみたいだ。
「どうして僕ここに」
「教室で気を失ったのは覚えていらっしゃいますか」
「あの、ええと。何となく?」
「谷崎に殴られて、そのまま倒れて気を失ったんだよ」
「殴られて。あ、大林君。彼は大丈夫?」
僕を庇って谷崎様に抗議してくれていた、彼があの後どうなったのかが心配だった。
「ハル、人より先ずは自分のことだろう。でもお前は優しいから気になるんだよな。大林は大丈夫だ。ハルが倒れてからすぐ俺が教室に戻ってきて、状況を説明してくれたのが彼だから」
「本当? 僕を庇って谷崎様に抗議して、だから僕」
じわりと涙が浮かんでくる。
あの後どうなったのかが気になるんだ、だって公爵家の子息に刃向かったんだから。
大林君にどんな影響があるのか、怖かった。
「大丈夫? 僕を庇ってくれたんだよ。彼は何も悪くないのに、谷崎様に怒鳴られて」
泣かない様に涙を堪えながら、でも不安で心臓がぎゅっと締めつけられる。
保健室にいるのは雅と、僕の苦手な保険医だけ。
雅が僕に付き添ってくれていたのは、これで理解出来た。
でも大林君や木村君達はあの後どうなったの?
「状況確認より君の診察が先、こちらを向いてくれるかな」
「あ、はい」
大林君が気になるけれど保険医に促されて、僕は慌てて体を反対方向へと向ける。
「はい、口を開けて舌を出して、口の中は切っていませんね。次は口を閉じて視線だけ動かして下さい。顔は動かさずに視線だけで上、下、右、左、もう一度上。はい結構です。手足はしびれていませんか」
「はい。大丈夫です」
「ここ、感覚はありますか」
「ひ、あ、あります」
いきなり布団の中に保険医が手を入れ僕の足首の辺りを撫でてきて、思わず雅に縋り付いてしまう。
「こちらも感覚はありますか?」
「あ、あります。大丈夫ですっ」
さわさわと、何度も両足首を撫でられ靴下の中に指先を入れられて鳥肌が立つ。
「しびれも無いですね」
「あ、ありませんっ」
診察、これは診察だよ。何の意味もない、診察っ。
自分に言い聞かせないと嫌悪感や諸々で変な声が出そうで、僕は雅の腕にしがみついたまま返事をした。
「どこか痛いところは?」
「あ、ありませんっ」
保険医のごつごつした手が太ももの辺りを撫で、また下の方へ移動していく。
気持ち悪くて、僕は「雅」と涙目で助けを求めた。
「先生」
「これは診察ですよ」
「もう十分だろう。ハルは足のしびれも違和感も感じてはいない」
不機嫌そうな雅の声が、保険医の動きを止めてくれる。
僕の足に触れたまま動きを止めた手は、さわりと僕の太ももの内側を撫でた後離れていった。
「診断書には異常無しと致します。今日は、激しい運動等はせず、お風呂等の血行が良くなりそうな行為も避けてくださいね。症状に何かしら変化が見受けられる場合はすぐに私に連絡下さい」
「はい」
「顔色が良くありませんが、休んでいきますか? その場合、関係の無い山城様は教室にお戻り頂くことになります。勿論私はここに残りますが」
にやにやと保険医が笑いながら言うのが気持ち悪すぎて、僕は慌てて首を横に振る。
「だ、大丈夫です。教室に戻ります」
「教室は駄目だ。今日はもう寮に帰ろう」
「でも」
「無理はしない方がいい。先生、早退しますので手続きを」
「はいはい。山城様は付添いですね。手続きはしますからお帰り頂いていいですよ」
笑いながら手をひらひらと振り、保険医は部屋を出て行った。
「はあ」
「大丈夫か」
大丈夫じゃないけれど、でもあれは診察だとしたら過剰反応した僕がおかしいことになる。
だから僕は平気な振りをして頷いた後、雅に謝罪した。
「うん平気。ごめんね、雅まで早退なんて」
「ハルの方が大事だ。気にするな」
「うん」
ハルが僕を慰める様に、何度も背中を撫でてくれる。
「谷崎の奴」
「雅、あの」
「大林から話は聞いた。さっきまであいつもここにいたんだ。今はハルと俺の荷物を取りに行っている」
「大林君は本当に大丈夫?」
「ああ、問題ない。谷崎が過剰反応したそれだけのことだ」
過剰反応、本当にそれだけなんだろうか。
「雅、僕怖いよ。木村君は僕をどうしたいの?」
彼との軽い接触の度、僕は神経をすり減らしている。
廊下ですれ違ったとき、僕が彼にぶつかった。
木村春が悪気がない行動を、僕が眉をひそめ睨んで見ていた。
木村春のノートが汚されていて、教室で僕だけが一人だった時間があった。
そんな些細な出来事の繰り返しが、僕の心を押しつぶしていたんだ。
「僕何もしてないよ。僕、木村君を睨んだり意地悪したりしてないよ」
ぽろぽろと涙がこぼれる。
雅に近付きたい主人公を僕は応援出来ない。
僕は雅が好きだから、木村春が雅と仲良くなるのは応援出来ない。
でも。
「僕、木村君に意地悪したりしないよ、睨んだりしないよ。なのにどうしてこんな事が起きるの、大林君にも迷惑掛けて僕どうしたらいいの」
悪意なんて、僕は誰かに持ったりしない。
前世で、ゲームの主人公は僕だった。
好きな人が欲しいのに、勇気が出せずにBLゲームでしか恋愛出来なかった僕にとってゲームの主人公は、僕の気持ちの代弁者だった。
だから、雅との未来は応援したくないけれど二人が上手くいくなら邪魔するつもりもなかったし、雅以外の相手となら、僕に出来る事なら応援したいと思ってたんだ。
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