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第五章 ゾーイ・エマーソンの正体
おかえりの相手を待ってた
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「それにしてもだけど……あんたら、老けたね~!」
それが、俺からの戸惑いと多少の遠慮の混じった質問に対する、目の前の謎の少女からの返事だ。
結果から言ってしまえば、その少女は煽り方も、ゾーイとそっくりだった。
「まあ、女子陣はすごい良い歳の取り方してるわね! これは周りの男が放っておかないでしょ? それに比べて……男子陣の振り幅の差は、何事なの!? 一番マシってか、変わっていないのは昴とサトルとデルタってとこね? 望、モーリス、アランは、何かさらに目付きがお悪くなりました?」
一方で、俺達はそんな少女から繰り広げられるマシンガントークにすっかり圧倒されてしまって、たった一言の声を上げることすらもできなかった。
何だろう……何なのかな、この状況。
「そして、ハロルドの、そのヒゲは何の冗談なわけ? あんたも、あんたの周りのセンスもどうなってんのよ? 一応聞くけど、それ正気?」
「え、なっ!? ななななっ、なぜ、君が私の名前を知ってる!? というより、あまりに目上の者に失礼ではないか!」
「は? こんな濃い顔の人類、ハロルドぐらいしかいないでしょうよ?」
すると、少女はこれっぽっちの容赦と配慮もなく、気に入っているのは本人だけであろうハロルドの立派に弧を描いた口ヒゲを、これでもかと否定した。
当然だが、罵声を浴びせられた本人のハロルドは真っ赤になり、ワナワナと震えながら怒りをぶつけたが、少女にはまったく響いておらず……
「シンは、元々デカかったけどさ、また体がデカくなったわね? これが鍛え上げられた肉体美ってやつか。けど、そのムカつく顔は変わらずだわね?」
「そうなんだよ、職業柄鍛えることが正義みたいなとこって……おいいい!? 今何て言いやがった、この美少女!」
「ムカつく顔よ? 鍛えるなら、頭の処理速度も鍛えたらどう?」
次なる少女のターゲットは、シンであった。
サイバーテロ課と言えども警察に変わりないので腕っ節も必要であり、シンの体はまさに男が憧れる肉体美そのもの。
しかし、いつの間にやら少女の話題はそこから遠ざかっており……というか、シン? 美少女ってツッコミはギリギリアウトな気がするよ。
本当に、何なんだろう……この妙な既視感は、彼女はゾーイじゃないのに。
「さてと、ジェームズは……ねえ、太り始めてるでしょ?」
「……え?」
さらに少女はお構いなしに暴言を吐き続け、次はジェームズに目を向けた。
けど、その名前を呼んだ瞬間、俺達の中にフツフツと溜まっていたものが、溢れ出す感覚に陥らせる。
「あれだけ痩せて、一時は持ち直したと思ったのに、また太るの? どんどん歳取ると痩せにくくなるのよ? そこわかってる? ジェーム……」
「その名前で呼ぶなッ!!!!」
限界だと、これ以上好き勝手させてたまるかとばかりに、目の前の少女にジェームズは叫んだ。
そう、それだけは……その名前を呼ぶことだけは、絶対に見過ごせないのだ。
「ジェームズと呼んでいいのは、今この場にいる仲間達と……ゾーイ・エマーソンだけだ! この名前を呼ぶことは、絶対に許さない!」
ジェームズの瞳はこれ以上ないほどに怒りと、悲しみに満ちていた。
「このクソガキ。こっちが黙って聞いてりゃいい気になりやがって……それ相応の覚悟はできてんだろうな?」
「アラン、脅しすぎです……まあ、多少若くて驚きはしましたが、それでも今の私達が腸が煮えくり返るほどの怒りを感じてることは、理解してくださいね」
そんなジェームズに続いて、今にも殴りかかりそうな青筋を立てているアランと、それを抑えながらも静かに怒りを露にするモーリス。
「答えろ! 目的は何なんだ! どこでゾーイのことを知った!」
昔から滅多なことでは怒らないジェームズが、その時ばかりは目の前の少女にブチ切れて叫んでいた。
まあ、人のことは言えないか……俺と他の全員も、少女に対して険悪感を丸出しにして睨んでいたから。
少女は俺達より若いだろう、おそらく十代後半。
ほぼ確実に、この状況からもあの手紙の差出人はこの少女なのだろうが……目的は本当に金か?
正直、差出人はナサニエル墜落事件の関係者の誰かだと思っていたので、その予想が外れて少しだけ混乱はしてる。
もしかしたら、ローレンさんの仕業かとも思ったが、彼女への面会時にゾーイの報告をすると泣き崩れて感謝の言葉を呟いていたし、確か彼女は模範囚だ。
きちんと自分の罪を償うと約束をした彼女が、こんなことはしないだろう。
何より、この少女の言動に既視感を覚えるのだ……仕草や言葉遣いが、すごく似ているから。
「……へー、無茶ぶり続行してくれてたわけか。これは感動ですな」
しかし、俺達の警戒する雰囲気をものともせずに、それどころか目の前の少女はとても穏やかに笑ったのだ……
「質問に答えて! あなた、何者!? 仕草とか、他にもだけど……ゾーイにすごく似てて……というよりも、ほとんど同じで、はっきり言って不気味!」
「菜々美、落ち着いて! 向こうのペースに乗せられたらダメよ! あの……話してほしいだけなの。みんなが言ったように、あなたの言動はとても不可解で混乱しているわ。今の無茶ぶり続行という言葉も、どういう意味……?」
今この場の雰囲気にそぐわないような綺麗な笑みを浮かべる少女に、菜々美はさらなるトゲを言葉に乗せて噛み付く。
それをクレアが宥め、警戒することは忘れずに目の前の少女をゆっくりと伺うのだが……
「菜々美、クレア。あの時、あたしは完全に自分のエゴを押し付けた。人の上に立つべき人間だとか、まっすぐな愛情で人を救ってとか……あたしのせいで、最後に変なプレッシャーを背負わせたかなって、若干後悔してた……けど、まさか叶えちゃうとはね? 今では二人とも空島のトップまで手が届きそうなほどの立場にいるじゃん? 本当に感心よ」
「何でよ……何で、そのことを……!?」
「さっきから、あなた……ずっと、何を言って……」
そんな少女の答えは、さらに俺達の心をかき乱すだけのものだった。
ずっとだ、この少女は何を言っているのだろうか?
ジェームズ、無茶ぶり、今の菜々美とクレアへの言葉だって……それはすべてあの最後の日に、ゾーイがそれぞれに送った言葉だ。
けど、そこには俺達しかいなかった。
俺達十三人とゾーイ以外が、その言葉を知るわけがなくて……
それにもう言動の一つ一つが、ゾーイを真似ているというより、それはまるで生き写しのようで……
「そんな都合のいいこと、ある?」
頭が混乱して、誰も上手く言葉を紡ぐことができない中で響いたのは、隣の真由の震える声だった。
「私達ね、あの時から散々、信じられるのは自分達だけだって……神様は、均衡を保つためにすごく残酷だって……自然の摂理ってこういうのなのかなって、必死にみんなで言い聞かせながら、ずっと踏ん張ってきたの……!」
あと少し、あと少しで、一所懸命に言葉を紡ぐ真由は泣きそうだった。
けど、それは悲しくて泣きそうなのではなくて……
「ねえ……あなたは、知ってるんじゃなくて、それらを覚えてるの?」
とうとう、真由はその目から涙を溢れさせてしまった。
その濡れた瞳は、ただ一心に目の前の少女へと向けられていたが。
ゾーイが消えた日から、何度となく考えた……これは長い夢なのだと。
長くて重労働なサバイバル生活に疲れ果てて見た、悪夢なのだと。
きっと、目を覚ますと、俺達はまだ地上で生活をしてて、目まぐるしい一日が始まるのだろうと……
しかし、目が覚めても、俺達は空島に帰って来ていて、どこを捜してもゾーイはいなくて……それが正しくて。
「少し麻痺してたんだ……何度も奇跡を見せられてたから、つい都合いい期待をしちゃう自分がいた。もう一度だけ、奇跡が起こらないかなって……」
そして、気付くと、俺も勝手に言葉を零してしまってて、しかもその言葉が止まらないから困った。
俺は、凡人の代わりにすごく諦めが悪くて……何度となく、ゾーイのいない現実に打ちのめされていたのに、何でだか諦められなかった。
心のどこかで、ただでさえ凡人なのに諦めまで早かったらどうすると、ゾーイに言われている気がした。
そう、だから、俺はゾーイが消えて五年の時間が経ってるのに、バカみたいに夢を見続けていた。
「君は……ゾーイなの? 俺達のとこに帰って来てくれたの……?」
ゾーイはあの日、光に吸い込まれて消えてしまった。
絶対、もう二度と、会えるはずない君という存在なのに、諦められなかった。
未来のいつの日にか、俺達全員でおかえりと出迎えて、君がただいまと言ってくれる光景の夢を見続けていた……
「奇跡ってのも、悪くないもんね?」
それが、俺からの戸惑いと多少の遠慮の混じった質問に対する、目の前の謎の少女からの返事だ。
結果から言ってしまえば、その少女は煽り方も、ゾーイとそっくりだった。
「まあ、女子陣はすごい良い歳の取り方してるわね! これは周りの男が放っておかないでしょ? それに比べて……男子陣の振り幅の差は、何事なの!? 一番マシってか、変わっていないのは昴とサトルとデルタってとこね? 望、モーリス、アランは、何かさらに目付きがお悪くなりました?」
一方で、俺達はそんな少女から繰り広げられるマシンガントークにすっかり圧倒されてしまって、たった一言の声を上げることすらもできなかった。
何だろう……何なのかな、この状況。
「そして、ハロルドの、そのヒゲは何の冗談なわけ? あんたも、あんたの周りのセンスもどうなってんのよ? 一応聞くけど、それ正気?」
「え、なっ!? ななななっ、なぜ、君が私の名前を知ってる!? というより、あまりに目上の者に失礼ではないか!」
「は? こんな濃い顔の人類、ハロルドぐらいしかいないでしょうよ?」
すると、少女はこれっぽっちの容赦と配慮もなく、気に入っているのは本人だけであろうハロルドの立派に弧を描いた口ヒゲを、これでもかと否定した。
当然だが、罵声を浴びせられた本人のハロルドは真っ赤になり、ワナワナと震えながら怒りをぶつけたが、少女にはまったく響いておらず……
「シンは、元々デカかったけどさ、また体がデカくなったわね? これが鍛え上げられた肉体美ってやつか。けど、そのムカつく顔は変わらずだわね?」
「そうなんだよ、職業柄鍛えることが正義みたいなとこって……おいいい!? 今何て言いやがった、この美少女!」
「ムカつく顔よ? 鍛えるなら、頭の処理速度も鍛えたらどう?」
次なる少女のターゲットは、シンであった。
サイバーテロ課と言えども警察に変わりないので腕っ節も必要であり、シンの体はまさに男が憧れる肉体美そのもの。
しかし、いつの間にやら少女の話題はそこから遠ざかっており……というか、シン? 美少女ってツッコミはギリギリアウトな気がするよ。
本当に、何なんだろう……この妙な既視感は、彼女はゾーイじゃないのに。
「さてと、ジェームズは……ねえ、太り始めてるでしょ?」
「……え?」
さらに少女はお構いなしに暴言を吐き続け、次はジェームズに目を向けた。
けど、その名前を呼んだ瞬間、俺達の中にフツフツと溜まっていたものが、溢れ出す感覚に陥らせる。
「あれだけ痩せて、一時は持ち直したと思ったのに、また太るの? どんどん歳取ると痩せにくくなるのよ? そこわかってる? ジェーム……」
「その名前で呼ぶなッ!!!!」
限界だと、これ以上好き勝手させてたまるかとばかりに、目の前の少女にジェームズは叫んだ。
そう、それだけは……その名前を呼ぶことだけは、絶対に見過ごせないのだ。
「ジェームズと呼んでいいのは、今この場にいる仲間達と……ゾーイ・エマーソンだけだ! この名前を呼ぶことは、絶対に許さない!」
ジェームズの瞳はこれ以上ないほどに怒りと、悲しみに満ちていた。
「このクソガキ。こっちが黙って聞いてりゃいい気になりやがって……それ相応の覚悟はできてんだろうな?」
「アラン、脅しすぎです……まあ、多少若くて驚きはしましたが、それでも今の私達が腸が煮えくり返るほどの怒りを感じてることは、理解してくださいね」
そんなジェームズに続いて、今にも殴りかかりそうな青筋を立てているアランと、それを抑えながらも静かに怒りを露にするモーリス。
「答えろ! 目的は何なんだ! どこでゾーイのことを知った!」
昔から滅多なことでは怒らないジェームズが、その時ばかりは目の前の少女にブチ切れて叫んでいた。
まあ、人のことは言えないか……俺と他の全員も、少女に対して険悪感を丸出しにして睨んでいたから。
少女は俺達より若いだろう、おそらく十代後半。
ほぼ確実に、この状況からもあの手紙の差出人はこの少女なのだろうが……目的は本当に金か?
正直、差出人はナサニエル墜落事件の関係者の誰かだと思っていたので、その予想が外れて少しだけ混乱はしてる。
もしかしたら、ローレンさんの仕業かとも思ったが、彼女への面会時にゾーイの報告をすると泣き崩れて感謝の言葉を呟いていたし、確か彼女は模範囚だ。
きちんと自分の罪を償うと約束をした彼女が、こんなことはしないだろう。
何より、この少女の言動に既視感を覚えるのだ……仕草や言葉遣いが、すごく似ているから。
「……へー、無茶ぶり続行してくれてたわけか。これは感動ですな」
しかし、俺達の警戒する雰囲気をものともせずに、それどころか目の前の少女はとても穏やかに笑ったのだ……
「質問に答えて! あなた、何者!? 仕草とか、他にもだけど……ゾーイにすごく似てて……というよりも、ほとんど同じで、はっきり言って不気味!」
「菜々美、落ち着いて! 向こうのペースに乗せられたらダメよ! あの……話してほしいだけなの。みんなが言ったように、あなたの言動はとても不可解で混乱しているわ。今の無茶ぶり続行という言葉も、どういう意味……?」
今この場の雰囲気にそぐわないような綺麗な笑みを浮かべる少女に、菜々美はさらなるトゲを言葉に乗せて噛み付く。
それをクレアが宥め、警戒することは忘れずに目の前の少女をゆっくりと伺うのだが……
「菜々美、クレア。あの時、あたしは完全に自分のエゴを押し付けた。人の上に立つべき人間だとか、まっすぐな愛情で人を救ってとか……あたしのせいで、最後に変なプレッシャーを背負わせたかなって、若干後悔してた……けど、まさか叶えちゃうとはね? 今では二人とも空島のトップまで手が届きそうなほどの立場にいるじゃん? 本当に感心よ」
「何でよ……何で、そのことを……!?」
「さっきから、あなた……ずっと、何を言って……」
そんな少女の答えは、さらに俺達の心をかき乱すだけのものだった。
ずっとだ、この少女は何を言っているのだろうか?
ジェームズ、無茶ぶり、今の菜々美とクレアへの言葉だって……それはすべてあの最後の日に、ゾーイがそれぞれに送った言葉だ。
けど、そこには俺達しかいなかった。
俺達十三人とゾーイ以外が、その言葉を知るわけがなくて……
それにもう言動の一つ一つが、ゾーイを真似ているというより、それはまるで生き写しのようで……
「そんな都合のいいこと、ある?」
頭が混乱して、誰も上手く言葉を紡ぐことができない中で響いたのは、隣の真由の震える声だった。
「私達ね、あの時から散々、信じられるのは自分達だけだって……神様は、均衡を保つためにすごく残酷だって……自然の摂理ってこういうのなのかなって、必死にみんなで言い聞かせながら、ずっと踏ん張ってきたの……!」
あと少し、あと少しで、一所懸命に言葉を紡ぐ真由は泣きそうだった。
けど、それは悲しくて泣きそうなのではなくて……
「ねえ……あなたは、知ってるんじゃなくて、それらを覚えてるの?」
とうとう、真由はその目から涙を溢れさせてしまった。
その濡れた瞳は、ただ一心に目の前の少女へと向けられていたが。
ゾーイが消えた日から、何度となく考えた……これは長い夢なのだと。
長くて重労働なサバイバル生活に疲れ果てて見た、悪夢なのだと。
きっと、目を覚ますと、俺達はまだ地上で生活をしてて、目まぐるしい一日が始まるのだろうと……
しかし、目が覚めても、俺達は空島に帰って来ていて、どこを捜してもゾーイはいなくて……それが正しくて。
「少し麻痺してたんだ……何度も奇跡を見せられてたから、つい都合いい期待をしちゃう自分がいた。もう一度だけ、奇跡が起こらないかなって……」
そして、気付くと、俺も勝手に言葉を零してしまってて、しかもその言葉が止まらないから困った。
俺は、凡人の代わりにすごく諦めが悪くて……何度となく、ゾーイのいない現実に打ちのめされていたのに、何でだか諦められなかった。
心のどこかで、ただでさえ凡人なのに諦めまで早かったらどうすると、ゾーイに言われている気がした。
そう、だから、俺はゾーイが消えて五年の時間が経ってるのに、バカみたいに夢を見続けていた。
「君は……ゾーイなの? 俺達のとこに帰って来てくれたの……?」
ゾーイはあの日、光に吸い込まれて消えてしまった。
絶対、もう二度と、会えるはずない君という存在なのに、諦められなかった。
未来のいつの日にか、俺達全員でおかえりと出迎えて、君がただいまと言ってくれる光景の夢を見続けていた……
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