エリート希望者の地球再生記
「わかった。あんたら全員殺して、あたしだけ生きるってのは、どう?」
ウェーブがかった高い位置にある、ポニーテールが揺れる。
透き通るような青の瞳。
君の一言で俺達はいつだって支配されてきた。
それがわかってるというように――ゾーイ・エマーソンは笑うのだ。
第三次世界大戦で地上は甚大な被害を受けて住めなくなり、人類は空に助けを求めたのだ。
今人類の生活の拠点は、空島である。
俺、澤木 昴(さわき すばる)は、特に秀でた才能や、ましてや将来の夢とか目標もない、だだの凡人だ。
そこで凡人の俺は一発逆転を狙って、必死の勉強の末、エリート養成施設ナサニエルに入学した。
仲が最悪の双子の弟や、世話焼きの幼なじみも一緒だが、それなりに楽しい学園生活を送っていた第二学年の夏休み前。
「このままじゃ、地上に墜落だ!! 全員死ぬぞおおおおおおお!!」
大人達が全員出払っていた時に、空島はコントロールが効かなくなった。
絶体絶命で死を覚悟した、その時だ……
「どうも理解していないみたいだから言うけど? 少なくとも、ここにいるあたし達に、他の生徒達の何百って命がかかってるの。それともう一つ。あたしは、こんなとこで終わるなんて死んでも御免よ」
ゾーイ、君の言葉で俺達は、全員自分を奮い立たせて操縦桿を握った。
「スリー、トゥー、ワンのカウントで、オートパイロットを解除します」
「解除なら、とっくにしてるけど?」
「は?」
まあ、君のせいで死にかけたけどね?
どうにか着陸した俺達は、生きるために未知の世界――地上に足を踏み入れた。
けど、そこで待っていたのは……
「犬と猫? あ、けど……え? これは人間じゃないよな……?」
これは終わりの見えない異世界での生活と、一人の不思議な少女に無茶苦茶に振り回されながらの二重の意味での過酷を経験しながら……
少年少女達が疲労困憊しつつ、青春と成長をしていく物語である――
ウェーブがかった高い位置にある、ポニーテールが揺れる。
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「スリー、トゥー、ワンのカウントで、オートパイロットを解除します」
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「は?」
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