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六、祖先の実績 一
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船着き場には、どの桟橋にも猪牙船の一艘さえ繋がれてなかった。誰もいない。
無人なのはまだ分かる。本来、一つの船着き場には四つ五つの桟橋があり、この時間帯ならすべてに舟がつないであっておかしくない。
不審に思いつつ、舟を一番手近な桟橋の鼻先に横づけした。
「最初の……」
台詞が途中で止まった。ついさっきまできれいな夕焼け空だったのに、濃い霧がたちこめている。河童の台詞が、頭をよぎった。
「霧だ。こんなことは良くあるのか」
「いえ、滅多にありません。何やら怪しげな気配がしますので、俺が先に降りましょうか」
「いや、構わない。刺客が待ちぶせしていたなら、とうに攻めかかってきているはず」
刀の腕前だけでない。実戦の駆けひきも心得ているのを、充分に理解させる説明だった。
「分かりました。それなら、いつでもどうぞ」
「ああ、ありがとう。そのまま舟をでていいのか」
姿は見えなくなっているが、はっきりと櫛田の声がした。
「はい、でもこの霧じゃ……」
「わしが手を貸そう」
しわの寄った、男性の声が桟橋から投げかけられた。
「おや、この声は……」
櫛田には、心当たりがあるようだ。
「神社であなた様のお世話を焼きました」
「ああ、やはり」
「失礼ながら、お手を拝借」
舟が急に浮きあがり、櫛田が桟橋にあがったと悟った。
「ほれ、お前さんも」
「俺もか」
「いうまでもない」
うむをいわせない口調だった。正直、自分まで桟橋にあがったら、いよいよ面倒ごとにかかわる可能性が高くなる。さりとて、霧の中で櫛田が自分の見知らぬ相手と意気投合しているのはしゃくにさわった。船頭として、彼女が誰と話をしているかくらいは把握しておかないと、最終的にはおふみに迷惑がかかるかもしれない。
「早くしろ」
「わかった、わかったよ。少し待っててくれ」
手早く錨を降ろし、もやい綱を桟橋の柱にくくりつけ、自分もあがった。
そこで、少しばかり霧が晴れた。
「あれっ。どこにいる」
櫛田が、左右をきょろきょろしている。
「ここですよ」
老いた男の声は、途切れてない。
「ここって……」
「足元のことでしょ」
龍左衛門が右人差し指で示すと、鐙が一個落ちていた。黒漆の地に金で櫛の印が象嵌されている。と、そこから手足がにゅーっと伸び、本来なら地面を向いている面に目鼻と口がついた。背丈は五寸(約十五センチ)、横幅は一尺というところか。
「ここまでは、まず無事にたどりつけて何より」
鐙のあやかし、すなわち鐙口は、滑らかに櫛田の無事を祝った。
「お、お前……神社では老人だったのに……」
「そういう姿を取らねば、いろいろと不便がございまして。神社でも、多少は事情を聞いておりますが、まずはここで線香をあげるのですな」
「そ、そのつもりだ」
「申しあげるまでもなく、桟橋一つ一つに線香をあげる必要はないでしょう」
「もちろん」
「ついでながら、船頭とは少々腐れ縁がございます」
「おいっ、ひどい紹介の仕方だな」
「何だ、知りあいだったのか」
「はあ、河童から少しだけ話を聞いてます」
「世話好きな河童なのだな、やはり」
櫛田の返事に、多少は安心した。変にこだわって猜疑心を発揮されたら、やりにくくて仕方ない。
「さて、あなた様と船頭には、あやかしとして伝えねばならないことがあります。これは、あなた様のご先祖様からの約定で、破ることは叶いません」
「ご先祖様」
櫛田も、さすがに身を固くした。
「待てっ。待て待てーい」
龍左衛門にも理解が追いつかない速さで、霧の奥から鐙口がもう一体現れた。
「え。二人いるっ」
ようやくそれだけを、櫛田は口にできた。
「そこにいるのは右冠者。わしは左冠者」
後から現れた方、つまり左冠者が、至極当然といわんばかりに説明した。
「鐙はそもそも、二つで一つ。わしらは双子じゃ」
左冠者が胸を張った。しかし、文字通り龍左衛門はおろか櫛田の脛の下端くらいの高さでは、大した威厳にはならなかった。
「お互いややっこしいので、わしはここ、背中に日輪が入っておる」
左冠者はさらにまくしたて、背中……本来なら足を踏む部分……を見せた。なるほど、日輪が刻まれている。しかし、面と向かっていてはわからない。
「やい左冠者。お前はそれを数百年も自慢の種にしているが、お嬢様のお世話を焼いたのはこのわしだ」
ついに右冠者が……つまり、最初から桟橋にいた方が、たまりかねて不満をぶつけた。
「何を右冠者。ふざけたことを申すな。わしこそが兄貴分じゃ」
「ろくに働かないくせに、何が兄貴分だ。笑わせるな」
「ふざけているのはお前の方じゃ。数百年ではなく、千年自慢しておる」
ああ、そっちだったのか。龍左衛門は、心の中で呟いた。
「どちらが兄貴分でも構わない。それより、伝えねばならないこととは何だ」
櫛田の一言で、左右冠者はぴたりと静まった。一呼吸おいて、右冠者はふたたび説明を始めた。
「わしらは、はるか二百年近く前、神君家康公の時代にあなた様のご先祖様が用いていた鐙でございました」
「どういうこと」
櫛田が目を丸くした。龍左衛門としては、丸どころかねじれそうだ。
「あなた様のご先祖は、櫛田 頼元様と仰る方で、家康公の作事奉行を務めておりました。わしらは、頼元様が神仏に認められるほど働いたお陰で、頼元様の死後、あやかしとして魂を得たのでございます」
作事とは、建築全般を指す。よほどの信頼と能力がなければ勤まらない。
「ご先祖様がそうだったとは聞いているが、今の私に何の関係がある」
「頼元様からは、成仏なさる前、わしらにご自分の子々孫々を守るよう頼まれました。ご縁を切ると仰せになるなら、切る相手のことを詳しく知っておいてからの方がよろしいかと」
あくまで丁重に、鐙口は説いて聞かせた。
「他の場面ならそうかもしれないが、私は急いでいる」
「お時間なら、少しばかり鷹揚に構えられて結構です」
「どうしてだ」
「ここは現世と幽世の境目。時の流れが現世といささか異なります。霧が晴れるまではご心配に及びません」
霧は、薄くなるどころか、伸ばした自分の手さえ見えなくなりつつある。
「そこまでいうなら、いいだろう」
「ありがたし。さて、頼元様は、晩年に家康公から生涯最後の大仕事をお受けしました」
「大仕事」
龍左衛門も、危うく口をそろえるところだった。
「すなわち、茶家見川沿いに五軒の船宿を作れというものです。それだけなら、大して難しいお仕事ではございません。当然、もっと複雑な成り行きがございました」
「何だ、それは」
霧の中でも、櫛田が肩を怒らせたのがありありと想像できた。
「五軒全てが、忍び宿として機能すること、かつ、船宿は船宿として、忍び宿とは一切かかわりがないように経営されるようにすること」
「そ、そんなことができるのか」
櫛田の驚愕に、とんでもないと叫んで重ねたいのを我慢するのは、一苦労どころではなかった。
「まさに、無理難題そのものでございました」
「どうして。どうして、そこまでする必要があった」
「五大大名の監視のためです」
五大大名とは、ごく単純に、石高で決められる。すなわち、上位から、前田家加賀藩、島津家薩摩藩、伊達家仙台藩、御親藩尾張藩、同じく紀州藩。
「御身内も監視するのか」
「はい、御身内だからこそ。一軒ごとに、ここは加賀藩、ここは薩摩藩と割りあてられました」
「こ、『鯉志』も」
ついに、龍左衛門が口を挟んだ。
「いうまでもなく。もっとも、先にも説明したとおり、船宿の人間は関係ない。ちなみに『鯉志』は前田家加賀藩を割り当てられていた」
「それなのに茶家見川を埋めては、忍び宿の力も半減するではないか」
もっともな疑問を、櫛田は放った。川を利用した往来は、忍びにとっても非常に重要だ。
「泰平の世になり、いつの間にか忍び宿も忘れさられました。ところが、忘れなかった者もいたのでございます」
「誰だ、それは」
「櫛田様、ご辛抱を。その者の名は、武州金沢藩の末席家老、桐塚 重斎」
「ば、馬鹿なっ」
これで忍耐できる者はまれだろう。
無人なのはまだ分かる。本来、一つの船着き場には四つ五つの桟橋があり、この時間帯ならすべてに舟がつないであっておかしくない。
不審に思いつつ、舟を一番手近な桟橋の鼻先に横づけした。
「最初の……」
台詞が途中で止まった。ついさっきまできれいな夕焼け空だったのに、濃い霧がたちこめている。河童の台詞が、頭をよぎった。
「霧だ。こんなことは良くあるのか」
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「いや、構わない。刺客が待ちぶせしていたなら、とうに攻めかかってきているはず」
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「はい、でもこの霧じゃ……」
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「おや、この声は……」
櫛田には、心当たりがあるようだ。
「神社であなた様のお世話を焼きました」
「ああ、やはり」
「失礼ながら、お手を拝借」
舟が急に浮きあがり、櫛田が桟橋にあがったと悟った。
「ほれ、お前さんも」
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「いうまでもない」
うむをいわせない口調だった。正直、自分まで桟橋にあがったら、いよいよ面倒ごとにかかわる可能性が高くなる。さりとて、霧の中で櫛田が自分の見知らぬ相手と意気投合しているのはしゃくにさわった。船頭として、彼女が誰と話をしているかくらいは把握しておかないと、最終的にはおふみに迷惑がかかるかもしれない。
「早くしろ」
「わかった、わかったよ。少し待っててくれ」
手早く錨を降ろし、もやい綱を桟橋の柱にくくりつけ、自分もあがった。
そこで、少しばかり霧が晴れた。
「あれっ。どこにいる」
櫛田が、左右をきょろきょろしている。
「ここですよ」
老いた男の声は、途切れてない。
「ここって……」
「足元のことでしょ」
龍左衛門が右人差し指で示すと、鐙が一個落ちていた。黒漆の地に金で櫛の印が象嵌されている。と、そこから手足がにゅーっと伸び、本来なら地面を向いている面に目鼻と口がついた。背丈は五寸(約十五センチ)、横幅は一尺というところか。
「ここまでは、まず無事にたどりつけて何より」
鐙のあやかし、すなわち鐙口は、滑らかに櫛田の無事を祝った。
「お、お前……神社では老人だったのに……」
「そういう姿を取らねば、いろいろと不便がございまして。神社でも、多少は事情を聞いておりますが、まずはここで線香をあげるのですな」
「そ、そのつもりだ」
「申しあげるまでもなく、桟橋一つ一つに線香をあげる必要はないでしょう」
「もちろん」
「ついでながら、船頭とは少々腐れ縁がございます」
「おいっ、ひどい紹介の仕方だな」
「何だ、知りあいだったのか」
「はあ、河童から少しだけ話を聞いてます」
「世話好きな河童なのだな、やはり」
櫛田の返事に、多少は安心した。変にこだわって猜疑心を発揮されたら、やりにくくて仕方ない。
「さて、あなた様と船頭には、あやかしとして伝えねばならないことがあります。これは、あなた様のご先祖様からの約定で、破ることは叶いません」
「ご先祖様」
櫛田も、さすがに身を固くした。
「待てっ。待て待てーい」
龍左衛門にも理解が追いつかない速さで、霧の奥から鐙口がもう一体現れた。
「え。二人いるっ」
ようやくそれだけを、櫛田は口にできた。
「そこにいるのは右冠者。わしは左冠者」
後から現れた方、つまり左冠者が、至極当然といわんばかりに説明した。
「鐙はそもそも、二つで一つ。わしらは双子じゃ」
左冠者が胸を張った。しかし、文字通り龍左衛門はおろか櫛田の脛の下端くらいの高さでは、大した威厳にはならなかった。
「お互いややっこしいので、わしはここ、背中に日輪が入っておる」
左冠者はさらにまくしたて、背中……本来なら足を踏む部分……を見せた。なるほど、日輪が刻まれている。しかし、面と向かっていてはわからない。
「やい左冠者。お前はそれを数百年も自慢の種にしているが、お嬢様のお世話を焼いたのはこのわしだ」
ついに右冠者が……つまり、最初から桟橋にいた方が、たまりかねて不満をぶつけた。
「何を右冠者。ふざけたことを申すな。わしこそが兄貴分じゃ」
「ろくに働かないくせに、何が兄貴分だ。笑わせるな」
「ふざけているのはお前の方じゃ。数百年ではなく、千年自慢しておる」
ああ、そっちだったのか。龍左衛門は、心の中で呟いた。
「どちらが兄貴分でも構わない。それより、伝えねばならないこととは何だ」
櫛田の一言で、左右冠者はぴたりと静まった。一呼吸おいて、右冠者はふたたび説明を始めた。
「わしらは、はるか二百年近く前、神君家康公の時代にあなた様のご先祖様が用いていた鐙でございました」
「どういうこと」
櫛田が目を丸くした。龍左衛門としては、丸どころかねじれそうだ。
「あなた様のご先祖は、櫛田 頼元様と仰る方で、家康公の作事奉行を務めておりました。わしらは、頼元様が神仏に認められるほど働いたお陰で、頼元様の死後、あやかしとして魂を得たのでございます」
作事とは、建築全般を指す。よほどの信頼と能力がなければ勤まらない。
「ご先祖様がそうだったとは聞いているが、今の私に何の関係がある」
「頼元様からは、成仏なさる前、わしらにご自分の子々孫々を守るよう頼まれました。ご縁を切ると仰せになるなら、切る相手のことを詳しく知っておいてからの方がよろしいかと」
あくまで丁重に、鐙口は説いて聞かせた。
「他の場面ならそうかもしれないが、私は急いでいる」
「お時間なら、少しばかり鷹揚に構えられて結構です」
「どうしてだ」
「ここは現世と幽世の境目。時の流れが現世といささか異なります。霧が晴れるまではご心配に及びません」
霧は、薄くなるどころか、伸ばした自分の手さえ見えなくなりつつある。
「そこまでいうなら、いいだろう」
「ありがたし。さて、頼元様は、晩年に家康公から生涯最後の大仕事をお受けしました」
「大仕事」
龍左衛門も、危うく口をそろえるところだった。
「すなわち、茶家見川沿いに五軒の船宿を作れというものです。それだけなら、大して難しいお仕事ではございません。当然、もっと複雑な成り行きがございました」
「何だ、それは」
霧の中でも、櫛田が肩を怒らせたのがありありと想像できた。
「五軒全てが、忍び宿として機能すること、かつ、船宿は船宿として、忍び宿とは一切かかわりがないように経営されるようにすること」
「そ、そんなことができるのか」
櫛田の驚愕に、とんでもないと叫んで重ねたいのを我慢するのは、一苦労どころではなかった。
「まさに、無理難題そのものでございました」
「どうして。どうして、そこまでする必要があった」
「五大大名の監視のためです」
五大大名とは、ごく単純に、石高で決められる。すなわち、上位から、前田家加賀藩、島津家薩摩藩、伊達家仙台藩、御親藩尾張藩、同じく紀州藩。
「御身内も監視するのか」
「はい、御身内だからこそ。一軒ごとに、ここは加賀藩、ここは薩摩藩と割りあてられました」
「こ、『鯉志』も」
ついに、龍左衛門が口を挟んだ。
「いうまでもなく。もっとも、先にも説明したとおり、船宿の人間は関係ない。ちなみに『鯉志』は前田家加賀藩を割り当てられていた」
「それなのに茶家見川を埋めては、忍び宿の力も半減するではないか」
もっともな疑問を、櫛田は放った。川を利用した往来は、忍びにとっても非常に重要だ。
「泰平の世になり、いつの間にか忍び宿も忘れさられました。ところが、忘れなかった者もいたのでございます」
「誰だ、それは」
「櫛田様、ご辛抱を。その者の名は、武州金沢藩の末席家老、桐塚 重斎」
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