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第十八章 化粧水、されぞ化粧水
EP 4
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【極貧】リーザ、買えないなら貰えばいい
「……眩しい」
「……ええ、直視できません」
カイト農場のリビングの隅、柱の陰。
そこに、体育座りをしてうずくまる二つの影があった。
強欲アイドル・リーザと、月兎族・キャルルである。
彼女たちの視線の先には、高級化粧水『SK-∞(金貨5枚)』を塗りたくり、ピカピカに発光している富裕層(ルチアナ、ラスティア、フレア、リベラ、ルナ)たちの姿があった。
「いいなぁ……モチモチ肌……」
リーザが乾いた唇を舐める。
「ルナさんなんて、世界樹のエキスですよ? 私たちとは細胞レベルで格差があります」
キャルルがため息をつく。
「ねえキャルル。あんた、貯金あるでしょ? 一本くらい買えば?」
リーザがジト目で尋ねる。
キャルルはブンブンと首を振った。
「ダメです! あれは未来の旦那様との結婚資金なんです! 化粧水一本に5万円なんて、正気の沙汰じゃありません!」
「ケチねぇ……。でも、女としての潤いは欲しいじゃない?」
「それは……そうですけど……」
キャルルは自分の頬を触った。
連日のマッハ移動による風圧で、少しカサついている気がする。
でも、金貨5枚は高すぎる。
「ふふふ……。なら、いい場所があるわよ」
リーザがニヤリと笑い、キャルルの耳元で悪魔の囁きをした。
「お金を使わずに……あの『高級ブランド化粧品』を試せる場所がね」
「えっ!? そ、そんな夢のような場所が!?」
キャルルのうさ耳がピクリと反応する。
「あるのよ。天魔窟の商業エリアにある……**『天魔窟デパート』**の1階がね」
「デ、デパート……!」
キャルルがゴクリと唾を飲む。
そこは、最新の魔道具やブランド装備が並ぶ、庶民の憧れの聖地。
「あそこの化粧品売り場(コスメフロア)にはね……**『試供品(サンプル)』**という名の、無料の泉が湧いているのよ」
「む、無料(タダ)……!?」
キャルルの瞳が、金貨のように輝いた。
「無料」「半額」「セール」。
堅実な彼女にとって、これほど甘美な響きはない。
「でもリーザさん、タダで貰うなんて……お店の人に悪くないですか?」
「甘いわねキャルル! これは**『マーケティング調査』**への協力よ!」
リーザが力説する。
「私たちはアイドルと冒険者よ? 顔が命の職業よ? そんな私たちが使って『これイイ!』って宣伝すれば、お店もウィンウィンじゃない!」
「な、なるほど……! さすがリーザさん、頭いい!」
(※完全に詭弁である)
「作戦はこうよ。BA(ビューティー・アドバイザー)のお姉さんに肌診断をしてもらって、巧みに悩みを相談し、最終的に『家で試してみたいですぅ~』ってサンプルを貰うの!」
「ハイレベルな心理戦ですね……! 元近衛騎士候補として、負けられません!」
キャルルが立ち上がった。
結婚資金は守りつつ、美肌も手に入れる。
これぞ最強の節約術だ。
「行きましょうリーザさん! 敵(デパート)の本丸へ!」
「ええ、行くわよ! 目指すは『サンプル全種類制覇』よ!」
二人は固い握手を交わし、農場を飛び出した。
財布の紐は固いが、欲望には忠実な二人の背中には、悲壮な決意が漂っていた。
「……眩しい」
「……ええ、直視できません」
カイト農場のリビングの隅、柱の陰。
そこに、体育座りをしてうずくまる二つの影があった。
強欲アイドル・リーザと、月兎族・キャルルである。
彼女たちの視線の先には、高級化粧水『SK-∞(金貨5枚)』を塗りたくり、ピカピカに発光している富裕層(ルチアナ、ラスティア、フレア、リベラ、ルナ)たちの姿があった。
「いいなぁ……モチモチ肌……」
リーザが乾いた唇を舐める。
「ルナさんなんて、世界樹のエキスですよ? 私たちとは細胞レベルで格差があります」
キャルルがため息をつく。
「ねえキャルル。あんた、貯金あるでしょ? 一本くらい買えば?」
リーザがジト目で尋ねる。
キャルルはブンブンと首を振った。
「ダメです! あれは未来の旦那様との結婚資金なんです! 化粧水一本に5万円なんて、正気の沙汰じゃありません!」
「ケチねぇ……。でも、女としての潤いは欲しいじゃない?」
「それは……そうですけど……」
キャルルは自分の頬を触った。
連日のマッハ移動による風圧で、少しカサついている気がする。
でも、金貨5枚は高すぎる。
「ふふふ……。なら、いい場所があるわよ」
リーザがニヤリと笑い、キャルルの耳元で悪魔の囁きをした。
「お金を使わずに……あの『高級ブランド化粧品』を試せる場所がね」
「えっ!? そ、そんな夢のような場所が!?」
キャルルのうさ耳がピクリと反応する。
「あるのよ。天魔窟の商業エリアにある……**『天魔窟デパート』**の1階がね」
「デ、デパート……!」
キャルルがゴクリと唾を飲む。
そこは、最新の魔道具やブランド装備が並ぶ、庶民の憧れの聖地。
「あそこの化粧品売り場(コスメフロア)にはね……**『試供品(サンプル)』**という名の、無料の泉が湧いているのよ」
「む、無料(タダ)……!?」
キャルルの瞳が、金貨のように輝いた。
「無料」「半額」「セール」。
堅実な彼女にとって、これほど甘美な響きはない。
「でもリーザさん、タダで貰うなんて……お店の人に悪くないですか?」
「甘いわねキャルル! これは**『マーケティング調査』**への協力よ!」
リーザが力説する。
「私たちはアイドルと冒険者よ? 顔が命の職業よ? そんな私たちが使って『これイイ!』って宣伝すれば、お店もウィンウィンじゃない!」
「な、なるほど……! さすがリーザさん、頭いい!」
(※完全に詭弁である)
「作戦はこうよ。BA(ビューティー・アドバイザー)のお姉さんに肌診断をしてもらって、巧みに悩みを相談し、最終的に『家で試してみたいですぅ~』ってサンプルを貰うの!」
「ハイレベルな心理戦ですね……! 元近衛騎士候補として、負けられません!」
キャルルが立ち上がった。
結婚資金は守りつつ、美肌も手に入れる。
これぞ最強の節約術だ。
「行きましょうリーザさん! 敵(デパート)の本丸へ!」
「ええ、行くわよ! 目指すは『サンプル全種類制覇』よ!」
二人は固い握手を交わし、農場を飛び出した。
財布の紐は固いが、欲望には忠実な二人の背中には、悲壮な決意が漂っていた。
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