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「ハジマリ」
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最初の記憶は、小学校三年生位の頃だったと思う。
覚えているのは「よく両親に怒られていた。」という記憶。
「家の中に、知らない人がいる。」
そう言っては「在りもしない事を言うな。」と怒られていた。
最初は軽く、注意程度の𠮟り方だったが・・・
それは次第に熱を帯び、とうとう両親から手が出るほどの叱り方に変わった。
その頃の両親は、何時も何かに怯えていたように思う。
次の記憶は、一年後。
小学校四年生位だったろうか。
偶然、怪我の忠告をしたクラスメートが
大きな事故の難を逃れたと・・・クラスで騒いだ。
それからというもの、俺はまるで「神童」扱いだ。
視えないものが視える。そして、人の危機を救った。
その羨望の眼差しは、怖いくらいだったさ。
だが、そんな流れは長くは続かない。
半年もすれば、俺の元によって来るのは
「興味本位」や「度胸試し」の類。
「おい、今俺が考えてる事、当ててみろよ!」
そんなことを言ってくる連中ばっかりだった。
何を莫迦なことを。
俺はエスパーなんかじゃない。
いちいち、そんなもの当てられるわけがない。
それを言えば「じゃあ、透視だ何だ」と無理難題を吹っかけてくる。
そうして・・・小学校卒業を間近に控えたタイミングで
俺は名実ともに「ホラ吹き」となった。
その後の三年間は地獄だった。
生きた心地がしなかった。
高校に上がり、ようやく
ただの「根暗」になれたんだ。この先三年間は「平穏無事に過ごす」はずだった。
だというのに・・・。
今度は鈴守が、俺と同じ道を辿ろうとしている。
それだけは避けなくては・・・。
仮にも彼女は女の子。
もし、この道に堕ちたらどんな目に合わされるか解ったものではない。
何としてでも、彼女を元の場所に追い返さねば・・・。
俺は、この日から徹底して彼女と距離を置いた。
「危険な状態の人がもう一人いる。探さないと・・・。」
その大義名分を傘に、彼女から離れた。
すると、寂しさを実感したのは自分の方だった。
毎日誰とも話さない。
目線すら合わせない。
存在は空気そのもの。
俺宛に投げ掛けられる言葉など・・・皆無だった。
まぁ、無理もないさ。
だけど、それでいいと思っていた。
此方を見ては、少し不満げな顔をする鈴守を
一歩外から、眺めているのが・・・お互いのためだ。
「そろそろ、本題に移りますが
ghost lighterさん・・・貴方、本当にそのままでいるつもりですか?」
怪塚さんから送られてきた唐突なメール。
何かを見透かしたような・・・。
でも、現状の事は一切伝えていない。
・・・知っているはずがない。
「私は、こういう人間ですから
貴方のような方とも知り合う機会は多いです。
・・・ですが、皆さん
自分がどういう状況か、あまり分かってない方が多いんですよ。
ghost lighterさん。
今、振り返らないともっと先になってしまいますよ。」
もっと先?なんのことだ。
疑問に思いつつも、現状が良くない事は俺にも解る。
どこかで、着地点を見つけないと。
怪塚さんの、謎の忠告を胸に秘めた頃。
次なる凶報が舞い込むこととなった・・・。
覚えているのは「よく両親に怒られていた。」という記憶。
「家の中に、知らない人がいる。」
そう言っては「在りもしない事を言うな。」と怒られていた。
最初は軽く、注意程度の𠮟り方だったが・・・
それは次第に熱を帯び、とうとう両親から手が出るほどの叱り方に変わった。
その頃の両親は、何時も何かに怯えていたように思う。
次の記憶は、一年後。
小学校四年生位だったろうか。
偶然、怪我の忠告をしたクラスメートが
大きな事故の難を逃れたと・・・クラスで騒いだ。
それからというもの、俺はまるで「神童」扱いだ。
視えないものが視える。そして、人の危機を救った。
その羨望の眼差しは、怖いくらいだったさ。
だが、そんな流れは長くは続かない。
半年もすれば、俺の元によって来るのは
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「おい、今俺が考えてる事、当ててみろよ!」
そんなことを言ってくる連中ばっかりだった。
何を莫迦なことを。
俺はエスパーなんかじゃない。
いちいち、そんなもの当てられるわけがない。
それを言えば「じゃあ、透視だ何だ」と無理難題を吹っかけてくる。
そうして・・・小学校卒業を間近に控えたタイミングで
俺は名実ともに「ホラ吹き」となった。
その後の三年間は地獄だった。
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高校に上がり、ようやく
ただの「根暗」になれたんだ。この先三年間は「平穏無事に過ごす」はずだった。
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今度は鈴守が、俺と同じ道を辿ろうとしている。
それだけは避けなくては・・・。
仮にも彼女は女の子。
もし、この道に堕ちたらどんな目に合わされるか解ったものではない。
何としてでも、彼女を元の場所に追い返さねば・・・。
俺は、この日から徹底して彼女と距離を置いた。
「危険な状態の人がもう一人いる。探さないと・・・。」
その大義名分を傘に、彼女から離れた。
すると、寂しさを実感したのは自分の方だった。
毎日誰とも話さない。
目線すら合わせない。
存在は空気そのもの。
俺宛に投げ掛けられる言葉など・・・皆無だった。
まぁ、無理もないさ。
だけど、それでいいと思っていた。
此方を見ては、少し不満げな顔をする鈴守を
一歩外から、眺めているのが・・・お互いのためだ。
「そろそろ、本題に移りますが
ghost lighterさん・・・貴方、本当にそのままでいるつもりですか?」
怪塚さんから送られてきた唐突なメール。
何かを見透かしたような・・・。
でも、現状の事は一切伝えていない。
・・・知っているはずがない。
「私は、こういう人間ですから
貴方のような方とも知り合う機会は多いです。
・・・ですが、皆さん
自分がどういう状況か、あまり分かってない方が多いんですよ。
ghost lighterさん。
今、振り返らないともっと先になってしまいますよ。」
もっと先?なんのことだ。
疑問に思いつつも、現状が良くない事は俺にも解る。
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