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マリア糾弾する2
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正直、バカ旦那が撒いた種を私が知らずにいたからライラが2回も命を落とす事になるなんて…ましてや実の父親から裏切られて…
あの子は多く語らなかったが心身共に痛くて辛かったろうに…そう考えたら胸が詰まり涙が出そうになった…
「奥様?」
心配そうに私の顔を覗き込むリックを手で制す。
「大丈夫よ‥ちょっと考え事をしただけだから」
私は毅然としてバカップルの縁者達と向き合う…
「さて…今後の事を話し合いましょうか」
固唾を飲み私をジッと見つめる4人…
「因みに子爵夫人、質問なんだけど離縁は本気かしら?」
「も…もちろん離縁します‼︎」
自慢するかの様に胸を張り宣言する…胸を張る意味があるのかしら?
「まさかと思いますが離縁する事によって、ご自身に責任がなくなるとは考えていませんよね?」
「え?離縁したら関係なくなりません事?」
似たもの夫婦って言葉を耳にするけど直に見たのは初めて…私は呆れながら説明する。
「貴女自身も子爵が受けた甘い汁を享受してるんでしょ?ご自分だけ逃れるとでも?」
「離縁したら関係なくなるじゃ無いですか‼︎」
「それは貴女と子爵との関係でしょ?それに今、貴女が身に付けているドレスや装飾品も、とても子爵家の財産では買えない代物って分からなくて?だって子爵が浮気して出来た娘が私の夫と愛人関係が出来ていた事は知ってるから子供が居た事に驚いただけでしょ?」
核心ついた質問に子爵夫人はビクっと反応する。
「それに私は慰謝料請求はしないと言ったけど損害賠償請求しないとは一言も言ってなくてよ貴族なら慰謝料と損害賠償の意味ぐらいわかるでしょ」
私は子爵夫妻に裁判所に提出する書類を見せた。
ワナワナと体を震わせ俯いたまま子爵夫妻は言葉を発さない。
「家財道具を一切合切処分して残った分で立て直してくださいませ」
私は子爵夫妻を見下ろす。
その様子を見ていたメイベル伯爵夫妻も顔を青褪める。
「メイベル伯爵?貴方達これぐらいで済まさなくてよ…私を甘く見ていた様ね。金だけの旨味もクソも無い侯爵家と侮りすぎよ」
〝お金はあるが権力の後ろ盾が得られない〟言葉を返せば〝アズグラン家が行う事は王家は不可侵とする〟これが王族と敵対しない建国当初からの約束事である。
「あぁ…言い忘れていたわ貴方達が投資家を募っていた事業、私が買い取ったので安心なさって?貴方達より、私の方が利益を出す事は上手くてよ」
「い…いつの間に…」
「いつの間にって、やっぱり〝ボケっとさん〟ね。喉が渇いたからと言って口だけ開けて雨水を待っていても喉は潤わなくてよ?だから損益が出るのよズル賢い割には浅慮なのね…あっだから損益が出るのね」
「なんで人なの‼︎私は侯爵の夫の妹よ」
「だから何なの?夫の妹だからって何しても良いわけない事ぐらい分からないの?勝手に私の娘を担保にして…絶対に赦しませんよ」
あらあらメイベル伯爵はトラウザーズが濡れてなくて?意外と小心者ね。
「ざっと貴方達の財産整理してもウチから持ち出したお金には足らないわ…そうね、いっその事、夫人と娘が2人居たわよね?身体で払って貰おうかしら?」
「こ…侯爵…むっ娘達だけは…」
涙を流し懇願する伯爵…
「同じ子を持つ親なら私の言わんとする事分からないの?良いわ。娘さん達は関係無いから…けど結婚は諦めて頂戴ね修道院に送るから」
絶望感に満ちた顔で伯爵夫妻は崩れる。
「最後に‥この事は呉々も内密に…もちろんバカ旦那にも…いつでも、どこでも侯爵家の影が貴方達を見張っているからお忘れなく…」
2組の非常識な来客達を送り出す。
「奥様、出過ぎた真似と承知でお尋ねしますが旦那様は如何なさいますか?」
「当分、放って置いて良いわ。私が生きてるうちに断罪しても構わないけど一応アレでもライラの父親だから私が死んだ後に絶望を味わえば良いわ」
私は窓の外を眺める。
あの子は多く語らなかったが心身共に痛くて辛かったろうに…そう考えたら胸が詰まり涙が出そうになった…
「奥様?」
心配そうに私の顔を覗き込むリックを手で制す。
「大丈夫よ‥ちょっと考え事をしただけだから」
私は毅然としてバカップルの縁者達と向き合う…
「さて…今後の事を話し合いましょうか」
固唾を飲み私をジッと見つめる4人…
「因みに子爵夫人、質問なんだけど離縁は本気かしら?」
「も…もちろん離縁します‼︎」
自慢するかの様に胸を張り宣言する…胸を張る意味があるのかしら?
「まさかと思いますが離縁する事によって、ご自身に責任がなくなるとは考えていませんよね?」
「え?離縁したら関係なくなりません事?」
似たもの夫婦って言葉を耳にするけど直に見たのは初めて…私は呆れながら説明する。
「貴女自身も子爵が受けた甘い汁を享受してるんでしょ?ご自分だけ逃れるとでも?」
「離縁したら関係なくなるじゃ無いですか‼︎」
「それは貴女と子爵との関係でしょ?それに今、貴女が身に付けているドレスや装飾品も、とても子爵家の財産では買えない代物って分からなくて?だって子爵が浮気して出来た娘が私の夫と愛人関係が出来ていた事は知ってるから子供が居た事に驚いただけでしょ?」
核心ついた質問に子爵夫人はビクっと反応する。
「それに私は慰謝料請求はしないと言ったけど損害賠償請求しないとは一言も言ってなくてよ貴族なら慰謝料と損害賠償の意味ぐらいわかるでしょ」
私は子爵夫妻に裁判所に提出する書類を見せた。
ワナワナと体を震わせ俯いたまま子爵夫妻は言葉を発さない。
「家財道具を一切合切処分して残った分で立て直してくださいませ」
私は子爵夫妻を見下ろす。
その様子を見ていたメイベル伯爵夫妻も顔を青褪める。
「メイベル伯爵?貴方達これぐらいで済まさなくてよ…私を甘く見ていた様ね。金だけの旨味もクソも無い侯爵家と侮りすぎよ」
〝お金はあるが権力の後ろ盾が得られない〟言葉を返せば〝アズグラン家が行う事は王家は不可侵とする〟これが王族と敵対しない建国当初からの約束事である。
「あぁ…言い忘れていたわ貴方達が投資家を募っていた事業、私が買い取ったので安心なさって?貴方達より、私の方が利益を出す事は上手くてよ」
「い…いつの間に…」
「いつの間にって、やっぱり〝ボケっとさん〟ね。喉が渇いたからと言って口だけ開けて雨水を待っていても喉は潤わなくてよ?だから損益が出るのよズル賢い割には浅慮なのね…あっだから損益が出るのね」
「なんで人なの‼︎私は侯爵の夫の妹よ」
「だから何なの?夫の妹だからって何しても良いわけない事ぐらい分からないの?勝手に私の娘を担保にして…絶対に赦しませんよ」
あらあらメイベル伯爵はトラウザーズが濡れてなくて?意外と小心者ね。
「ざっと貴方達の財産整理してもウチから持ち出したお金には足らないわ…そうね、いっその事、夫人と娘が2人居たわよね?身体で払って貰おうかしら?」
「こ…侯爵…むっ娘達だけは…」
涙を流し懇願する伯爵…
「同じ子を持つ親なら私の言わんとする事分からないの?良いわ。娘さん達は関係無いから…けど結婚は諦めて頂戴ね修道院に送るから」
絶望感に満ちた顔で伯爵夫妻は崩れる。
「最後に‥この事は呉々も内密に…もちろんバカ旦那にも…いつでも、どこでも侯爵家の影が貴方達を見張っているからお忘れなく…」
2組の非常識な来客達を送り出す。
「奥様、出過ぎた真似と承知でお尋ねしますが旦那様は如何なさいますか?」
「当分、放って置いて良いわ。私が生きてるうちに断罪しても構わないけど一応アレでもライラの父親だから私が死んだ後に絶望を味わえば良いわ」
私は窓の外を眺める。
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