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ここは強気で乗り切るか?
失敗したら死ぬから怖くてムリ。


ユーリ»「勝手に母国を捨てて逃げて来たんだから構わなくて良いのでは?」

ラナ»「あの者達は今、魔族の領土と解っていながら街の周辺で滞在してるのですよ?」

ユーリ»「あんた人間に親切だね、仮設の住居とか凄い大金が飛ぶよ?余裕が有るんなら何かしてやんなよ、街の周辺に居る人間がロズの者に何かしたら皆殺しだかんね?私は人間を簡単に信用しないから。」

ラナ»「はい、承知しました。」

リーゼ»「それだけ大勢の人間が居るって事は、ギーバレフの街に人が居ないのではないですか?」

ユーリ»「残ってる人は居るだろうけど、ほぼカラッポかもね?」

リゼル»「それじゃ国としては成り立たないのでは?」

ヒルラウロ»「そうですね、いずれ国として成り立たない状況に陥るでしょう、税を収める民がなければ国としての維持は不可能です。」

ラナ»「帝国を滅ぼしたって事ですかね?」

ユーリ»「いや、国庫がカラにならないと帝国は諦めないと思うよ?」

ヒルラウロ»「長く見て3年でしょうか。」

ユーリ»「ギーバレフに食料が3年あればだけどね。いくら財宝が有った所で食べられないよね。」

ラナ»「やるんですか?」

ユーリ»「出来る?」

ラナ»「メイに頼めば止められるのではないでしょうか?」

ユーリ»「ヴァルキュリス騎士団か、1300人で足りるのかな?」

ラナ»「城の周辺に陣取らせれば出入りの制限は可能かと。」

ヒルラウロ»「まさか…持久戦をやるのですか?」

ハイルシーザ»「…。」

ユーリ»「城への食料供給さえ無ければ国を落とすのは簡単でしょ。」

ラナ»「サウザンス兵を使うって手段もありますよ?」

ユーリ»「サウザンスは良く知らないから兵の質が解らないのよね、誰かが買収されたら攻城戦になんないし。」

ラナ»「メイの騎士団に頼むのが固いですね。」

ユーリ»「ハイルシーザ。」

ハイルシーザ»「はいッ」

ユーリ»「城の隠し通路の場所を教えなさい。」

ハイルシーザ»「…はぃ…。」


ハイルシーザに隠し通路の場所を聞き、ロズに戻ってメイに話しをしてみた。


メイ»「城の各門を封鎖すれば人員は足りると思います、ですが帝国兵の数が把握できていないので全兵力で来られると負けは確実かと。」

ユーリ»「煽って削りに行くか?」

ラナ»「また危ない事しようとしてますね?」

ユーリ»「メイの騎士団は貴重な集団だから減らしたくないのよ。」

メイ»「それほど陛下の高い評価を頂ける者達ではないと思うのですが。」

ユーリ»「なに言ってんの、いろんな事ができる騎士団なんて他に無いんじゃない?」

メイ»「相応の訓練はしておりますが、過剰評価なのではと…。」

ユーリ»「ステリアラで騎士団がバラされたから本来のヴァルキュリス騎士団としては鈍ってるだけでしょ、普通は騎士が独自で作戦を練るとか潜入やらしないと思うよ?」

メイ»「確かに騎士団として異質ではありますが、私が敵に討たれたとしても自分達で行動可能な程度には訓練しております。」

ユーリ»「そこだよ、ステリアラのゴミ騎士共と違うとこ、臨機応変に対応できる騎士団って魅力的だと思うよ?」

メイ»「有難うございます、そんな事を考えるのは陛下だけですね、やっと彼等に評価を下さる方に出会えました。」


まったく今まで評価されて来なかったのだろう、騎士団として見るなら雑種なんだろうけど、普通の騎士に出来ない事をする部隊と考えればお得感満載だ。










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