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第二十話 薬中らしき者達

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 あれから楓とはメッセージをやっている。

 普通の日常会話が主だ。

 ちなみにこのことは母さんに話している。

 楓はまだ若いからやり直す機会を言うと母さんは納得してくれた。

 まぁ、娘だったのもあるだろう。

 メッセージで仲良くなったのかラナは楓のところに行っている。

 仲良くするのはラナの自由だからいいけど。

 私の友達は部活なので、ラナが帰ってくるまで暇だ。
 
 だから、普段行かないような場所に行くか。

 前の私は学校に長くも居たくなかったので、遅刻ギリギリの時間に行き、帰りのホームルームが終わったら直ぐに下校していたから授業以外で使わない場所は殆ど知らない。

 目的もなく学校の中を歩いていると奇妙な生徒達を見つける。

 制服的には高校の生徒だろう。

 それなのに何故か注射器らしい物ような物が一瞬見えたのだ。

 それが持っているビニール袋から見える。

 私は奇妙な生徒達の後をつける。

 嫌な予感がする。

 奇妙な生徒達は人が全く来ない体育館の裏の中にある倉庫の裏で止まったのだ。

 周りを気にするようにキョロキョロしてから、ビニールから何かを出す。

 それは薬物を自身に打つために使用する注射器だったのだ。

 おいおい、高校生で薬物かよ。

 面倒くさいが止めるか。

 万が一があるかもしれないし。

 そんなことを思いながら、奇妙な生徒達の前に出る。

 「こんなところで何をやっているんだ?」

 奇妙な生徒達は私の方に向き、驚いていたが慌てる様子は無かったのだ。

 何ならニヤニヤしている。

 まるで何かが面白そうだと言わんばかりに。

 「それは何だ?まさか薬物か?」

 その質問には答えず、ただニヤニヤしている。

 どうやら、重度の薬物中毒者達なのだろう。

 高校生で薬中かよ。

 「この薬は俺達を最強にするんだ。だから」

 そう言い、薬中らしき者達は自身の左腕に注射器をぶっ刺す。

 「打ち続けるんだよ」

 そう言い、薬中らしき者達は薬物を左腕から自身の体に注入したのだ。

 薬物を注入した薬物らしき者達は高揚感に包まれた表情を浮かべている。

 そんな表情を浮かべながら、薬物らしき者達は近くに立て掛けてあった木の角棒を手に取ったのだ。

 そして、そのままそれで襲いかかってくる。

 自身のことを最強だと薬物の力を使って勘違いしているだけだ。

 直ぐに終わらせる。

 正拳突きの構えを取り、薬中らしき者達の意識を刈り取る。

 意識が刈り取られた薬中らしき者達は木の角棒を地面に落とし、そのまま地面に倒れ込む。

 一応、調べておくか。

 ビニール袋から薬を探すと私は驚く。

 薬が入っている半透明の袋には見たことがない文字が書かれている。

 それに、液体の色が緑色だ。

 何だこれは?

 これらを写真に取って、ネットで調べてみたが何も見つからなかったのだ。

 可笑しいだろ。

 普通の薬物や違法薬物なら1個ぐらい出てくる筈だ。

 奇妙だな。

 後処理が面倒くさいから、先生達に任せるか。

 正拳突きを地面に叩きつけると轟音が鳴り響く。

 これで先生が来るだろう。

 その前にこの場を離れよう。

 私は走って、この場を離れる。

 
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