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第11話 夏休みの予定
しおりを挟む貴族学院の前期が終わる一週間前のカフェテリアで、僕はテレスと話していた。
「ええ、じゃあ、今年は辺境伯領に行くことができないのか」
「はい、留学に行ってたお兄様が帰ってくるので。その、お兄様は、私のことをすごい可愛がってくれていたので、私に婚約者がいると知ると暴走するかもしれないですから」と、テレスが返してきた。
「うーん、じゃあ今年は、冒険者の仕事をするか」と、予定を決めてみた。
「ちなみに、どこに行くの?」と、テレスが聞いてきた。
「あまり、行ったことがない王都から見て、東側に行こうと思っているよ」と、テレスに返した。
「王都から見て、東側、グレーク伯爵の領がある方角ですね」と、テレスが話してきた。
「そう、父上と同じ爵位ではあるけど、領の豊かさは、倍ぐらい違うよ。まぁ、父上の領は、農業が盛んで、グレーク伯爵の領は、貿易の場所として栄えている場所だから」
「そうなんですね。お父様の領も貿易で栄えているので、同じですね」と、テレスは感想を漏らした。
「いや、少し違うよ。辺境伯領は、微妙な関係の中での貿易だから、グレーク伯爵の領と比べると、貿易量は、半分ぐらいになるよ。そして、グレーク伯爵の領は、友好国との貿易で、安定しているから」と、テレスの間違いを指摘した。
「そうなんですね。お父様も苦労しているんですね」と、テレスは感想を漏らした。
この言葉のすぐ後に、鐘が鳴り、二人で教室に帰った。
[一週間後]
「では、辺境伯とテレス、また2ヶ月にお会いしましょう」と、馬車の中にいる二人に向けて、言った。
「はい、アレクくん、体には気をつけてください」と、テレスが返してくれた。
二人のことを見送った。
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