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最終交渉
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使者を通じて少しずつ行われた戦後交渉であったが、最終交渉は国境の砦で行われることになった。
この交渉が済めば、この砦は――既に壁は取り壊されているが――正式に国境では無く帝国の領土になる。
帝国側から交渉に赴くのは帝国の皇帝アンドリュース、帝国宰相のタナトス、財務官のラムド、帝国軍からこの戦争の指揮に当たった団長のフォーグである。控えとして副団長のミスオ、勇者の田代達三人が交渉に使われる部屋でフォーグの後ろに控えた。
王国側からは新国王であるメモルラル、新宰相に就任したコムン、財務官のサンユク、そして王国軍からは氷結の精霊術師キースが席に着くことになり、その後ろに王国兵が幾人かと、坂下が控えた。
田代達は坂下を見るや否や声を掛けようとしたが、彼女が目線を合わせず、しかも無反応であることに不安を抱く。
アンドリュースも訝しげに坂下を見るが、キースとのやり取りをしている際に僅かに見せた坂下の笑顔で交渉を立て直すことをタナトスに耳打ちする。
タナトスは無言で頷くと、いよいよ最終交渉が開始された。
王国の王族への処分について、帝国から確認したことと、それによってアナスタシア暗殺への報復をここで終了することを了承した。
変わって暗殺犯であるサリカニールについてはキースに精霊の有無の確認が行われた。
「サリカニールの精霊は現在私が保有しておりますが、これは元々彼女に貸していた力ですので、単に元に戻っただけです。なのでそちらの国にサリカニールを連れて行かれて構いません」
存外に静かな口調で話すキースに、田代は面を食らったが、フォーグから精霊術の強大さに両国の関係が再び危うくなるのではと提示された。
つまりは精霊との契約を減らせと言っているも同じであった。
これには王国の新宰相が苦言を述べた。
「逆に帝国側のゴーレムの方がこの世界の脅威になるのではありませんか?」
考えてみれば、ゴーレムは国境等関係無く行き来出来るが、精霊術師が精霊の力を力を借りれるのはヴェズリー王国内だけである。
幾らキースの力が強大であろうが、帝国に仇なすことは不可能である。
フォーグはそう言われると口を閉じた。
それから領土の占領と国境について決められ、それに関してはアッサリと終了する。
問題は坂下の件であった。
キースから、坂下をこのまま王国で預かる旨が述べられると、席に着いてもいない田代達が反発する言葉を発してしまう。
如月は今にもキースに掴みかかろうとして周りの帝国兵とミスオに抑えられた。
「彼女の友人であった彼等の意見も聞きたいとこです。どうぞ落ち着かれて下さい」
王国側の宰相はそう言うと、坂下に前に出るように支持し、坂下は一人の女性と共にキースの直ぐ後ろに着いた。
「お久しぶりです。アンドリュース陛下」
「ああ、久しぶりだ。王国側に残るというのは君の本心なのかな?」
アンドリュースは右手を頬と顎に添えると探る様な目付きで坂下を見た。
「はい。こちらでやっていきたいと思っております。そちらには私は必要無さそうですので」
「不敬だぞ!」
坂下の隠さない嫌味に田代が吠えた。
「事実を述べてるだけですが?ああ、そうそう、如月くん、帰って来た王国兵に聞いたのだけれど、火の精霊術師を討ち取ったのは貴方なのよね?私の隣に居る女性は文官をされてる方で、その火の精霊術師の娘さんなの。やっと伝い歩きする様になったお子さんが居るのだけど、おじいちゃんが大好きらしくて」
「おい、何でそんなこと言うんだ?」
坂下の言葉に如月の顔は引き攣り、田代が坂下を窘める。
「彼女は最愛の父親の最後がどんなだったか聞きたいそうなの。火の精霊術師の遺体が帰って来なかったから実感が湧かないらしくて「ち、父のことを教えて下さい!貴方には分からないかもしれませんが、私達家族には良い父親だったんです!」だそうよ」
見ればその女性の目の下にはクマがあり、疲労が溜まっているのがありありと見て取れた。
フォーグは当時の如月について報告を受けた時、如月の危うさを感じ、宰相のタナトスにも直ぐに報告を入れた。
タナトスはアンドリュースと話し合い、砦に如月が想いを寄せているミリアムを向かわせた。
ミリアムが到着した時、如月は自分が殺害したザクトの最後の姿を夢に見て毎晩魘されていた状態だった。
それはミリアムが添い寝をしても変わらなかった。
当日はヤッてやったと言う謎の高揚感が如月を包んでいたが、時間が過ぎる毎に自分がとてつもなく恐ろしい殺し方をした事を自覚したのだ。
子供程の大きさになった肉塊を処分したのは帝国兵である。
あまりの有様に王国に遺体を戻すことが出来なかった為、不明とされていたが、帰還した王国兵の幾人かがその所業を見ていたのだ。
「お、俺は殺されそうになったから、やり返しただけだ!」
冷や汗を吹き出し震え始めた如月を田代が支え、部屋から出そうとするが、ザクトの娘が如月の腕を掴んで追いすがった。
彼女の髪の色、目の色はザクト譲りであった。
「ひぃ!止めろ!」
如月は娘を突き飛ばすと部屋から逃げる様に出て行き、田代は坂下を睨むと如月を追い掛けて行った。
「立花ちゃん、王国に行って変わったね」
陣野の言葉に、ザクトの娘を支えて立ち上がらせていた坂下は
「貴女は本性を隠さないことにしたのね」
と、陣野の顔を見ずに言った。
「本性?どう言う意味?」
「貴女は昔から私を馬鹿にしてたものね。私は少し掛けていたの。もし貴方達から伝魔鳥で1回でも連絡があれば内容によっては帝国に戻ろうと。でもそれも無かった。私は必要の無い存在なんだと理解したわ」
「それは違う!」
「私に伝魔鳥を飛ばすこと、禁止されてた?」
「さ、されてたわ!私達三人共!」
キースの持っていた小さな魔道具からP――と小さな音が聞こえた。
「OUT、だな」
キースの言葉に坂下は溜息を吐き、陣野に視線を向ける。
「取り繕った嘘はつかなくても良いわ。私は王国に残る。それだけよ」
陣野はキースを睨み、その魔道具が何らかの嘘を見破る物であると分かると唇を噛み締めた。
「別に貴女が居なくても平気だから!昔から腐女子のくせに校内一の美少女扱いされてムカついてたのよ!私はアイドルなのよ?皆が崇める存在なの!それにこっちには如月くんを助けた光龍と神様がついてるんだから!神様だったら精霊なんて即座に消してしまうんだからね!」
陣野の言葉に両国の人間がザワつく。
「そこの氷結の精霊術師だって精霊が消えるんだから!王国は帝国に従えば良いのよ!」
「ジンノ殿!」
タナトスの声に陣野はビクリとし、先程の自分の発言を思い返して顔色を真っ青にした。
「アンドリュース陛下、もしや我が国を属国にするおつもりですか?」
新国王であるメモルラルの目がギラリと光った。
「いや、既に交渉は済んだ。勿論属国にするつもりは無いが、確かに勇者の一人は瀕死状態の時に光龍と神によって助けられたのは事実だ」
暗に帝国が優位であることを示されたメモルラルが一瞬眉根を寄せる。
「貴国は氷結の精霊術師をそのままの軍の最高位に置くおつもりなのですよね?」
フォーグが再びキースについて話し出す。
「この者についてはこれ以前の取り決めで手出し無用となったのでは?」
王国側の宰相も負けていない。
「既に暗殺犯の精霊も取り込んでいるのでしょう?」
「そんなに私を無力化したいと?」
フォーグが詰め寄りにキースは大袈裟に溜息を吐きながら言葉を放つ。
フォーグとキースの間が殺気立った時、円形状の机の中央に目も眩む様な白い光が現れ、部屋中を覆った。
「その話し合い、間に入らせてもらおう」
光が収まった時、幾人もの透けた者と、黒い兜を被った者が現れた。
この交渉が済めば、この砦は――既に壁は取り壊されているが――正式に国境では無く帝国の領土になる。
帝国側から交渉に赴くのは帝国の皇帝アンドリュース、帝国宰相のタナトス、財務官のラムド、帝国軍からこの戦争の指揮に当たった団長のフォーグである。控えとして副団長のミスオ、勇者の田代達三人が交渉に使われる部屋でフォーグの後ろに控えた。
王国側からは新国王であるメモルラル、新宰相に就任したコムン、財務官のサンユク、そして王国軍からは氷結の精霊術師キースが席に着くことになり、その後ろに王国兵が幾人かと、坂下が控えた。
田代達は坂下を見るや否や声を掛けようとしたが、彼女が目線を合わせず、しかも無反応であることに不安を抱く。
アンドリュースも訝しげに坂下を見るが、キースとのやり取りをしている際に僅かに見せた坂下の笑顔で交渉を立て直すことをタナトスに耳打ちする。
タナトスは無言で頷くと、いよいよ最終交渉が開始された。
王国の王族への処分について、帝国から確認したことと、それによってアナスタシア暗殺への報復をここで終了することを了承した。
変わって暗殺犯であるサリカニールについてはキースに精霊の有無の確認が行われた。
「サリカニールの精霊は現在私が保有しておりますが、これは元々彼女に貸していた力ですので、単に元に戻っただけです。なのでそちらの国にサリカニールを連れて行かれて構いません」
存外に静かな口調で話すキースに、田代は面を食らったが、フォーグから精霊術の強大さに両国の関係が再び危うくなるのではと提示された。
つまりは精霊との契約を減らせと言っているも同じであった。
これには王国の新宰相が苦言を述べた。
「逆に帝国側のゴーレムの方がこの世界の脅威になるのではありませんか?」
考えてみれば、ゴーレムは国境等関係無く行き来出来るが、精霊術師が精霊の力を力を借りれるのはヴェズリー王国内だけである。
幾らキースの力が強大であろうが、帝国に仇なすことは不可能である。
フォーグはそう言われると口を閉じた。
それから領土の占領と国境について決められ、それに関してはアッサリと終了する。
問題は坂下の件であった。
キースから、坂下をこのまま王国で預かる旨が述べられると、席に着いてもいない田代達が反発する言葉を発してしまう。
如月は今にもキースに掴みかかろうとして周りの帝国兵とミスオに抑えられた。
「彼女の友人であった彼等の意見も聞きたいとこです。どうぞ落ち着かれて下さい」
王国側の宰相はそう言うと、坂下に前に出るように支持し、坂下は一人の女性と共にキースの直ぐ後ろに着いた。
「お久しぶりです。アンドリュース陛下」
「ああ、久しぶりだ。王国側に残るというのは君の本心なのかな?」
アンドリュースは右手を頬と顎に添えると探る様な目付きで坂下を見た。
「はい。こちらでやっていきたいと思っております。そちらには私は必要無さそうですので」
「不敬だぞ!」
坂下の隠さない嫌味に田代が吠えた。
「事実を述べてるだけですが?ああ、そうそう、如月くん、帰って来た王国兵に聞いたのだけれど、火の精霊術師を討ち取ったのは貴方なのよね?私の隣に居る女性は文官をされてる方で、その火の精霊術師の娘さんなの。やっと伝い歩きする様になったお子さんが居るのだけど、おじいちゃんが大好きらしくて」
「おい、何でそんなこと言うんだ?」
坂下の言葉に如月の顔は引き攣り、田代が坂下を窘める。
「彼女は最愛の父親の最後がどんなだったか聞きたいそうなの。火の精霊術師の遺体が帰って来なかったから実感が湧かないらしくて「ち、父のことを教えて下さい!貴方には分からないかもしれませんが、私達家族には良い父親だったんです!」だそうよ」
見ればその女性の目の下にはクマがあり、疲労が溜まっているのがありありと見て取れた。
フォーグは当時の如月について報告を受けた時、如月の危うさを感じ、宰相のタナトスにも直ぐに報告を入れた。
タナトスはアンドリュースと話し合い、砦に如月が想いを寄せているミリアムを向かわせた。
ミリアムが到着した時、如月は自分が殺害したザクトの最後の姿を夢に見て毎晩魘されていた状態だった。
それはミリアムが添い寝をしても変わらなかった。
当日はヤッてやったと言う謎の高揚感が如月を包んでいたが、時間が過ぎる毎に自分がとてつもなく恐ろしい殺し方をした事を自覚したのだ。
子供程の大きさになった肉塊を処分したのは帝国兵である。
あまりの有様に王国に遺体を戻すことが出来なかった為、不明とされていたが、帰還した王国兵の幾人かがその所業を見ていたのだ。
「お、俺は殺されそうになったから、やり返しただけだ!」
冷や汗を吹き出し震え始めた如月を田代が支え、部屋から出そうとするが、ザクトの娘が如月の腕を掴んで追いすがった。
彼女の髪の色、目の色はザクト譲りであった。
「ひぃ!止めろ!」
如月は娘を突き飛ばすと部屋から逃げる様に出て行き、田代は坂下を睨むと如月を追い掛けて行った。
「立花ちゃん、王国に行って変わったね」
陣野の言葉に、ザクトの娘を支えて立ち上がらせていた坂下は
「貴女は本性を隠さないことにしたのね」
と、陣野の顔を見ずに言った。
「本性?どう言う意味?」
「貴女は昔から私を馬鹿にしてたものね。私は少し掛けていたの。もし貴方達から伝魔鳥で1回でも連絡があれば内容によっては帝国に戻ろうと。でもそれも無かった。私は必要の無い存在なんだと理解したわ」
「それは違う!」
「私に伝魔鳥を飛ばすこと、禁止されてた?」
「さ、されてたわ!私達三人共!」
キースの持っていた小さな魔道具からP――と小さな音が聞こえた。
「OUT、だな」
キースの言葉に坂下は溜息を吐き、陣野に視線を向ける。
「取り繕った嘘はつかなくても良いわ。私は王国に残る。それだけよ」
陣野はキースを睨み、その魔道具が何らかの嘘を見破る物であると分かると唇を噛み締めた。
「別に貴女が居なくても平気だから!昔から腐女子のくせに校内一の美少女扱いされてムカついてたのよ!私はアイドルなのよ?皆が崇める存在なの!それにこっちには如月くんを助けた光龍と神様がついてるんだから!神様だったら精霊なんて即座に消してしまうんだからね!」
陣野の言葉に両国の人間がザワつく。
「そこの氷結の精霊術師だって精霊が消えるんだから!王国は帝国に従えば良いのよ!」
「ジンノ殿!」
タナトスの声に陣野はビクリとし、先程の自分の発言を思い返して顔色を真っ青にした。
「アンドリュース陛下、もしや我が国を属国にするおつもりですか?」
新国王であるメモルラルの目がギラリと光った。
「いや、既に交渉は済んだ。勿論属国にするつもりは無いが、確かに勇者の一人は瀕死状態の時に光龍と神によって助けられたのは事実だ」
暗に帝国が優位であることを示されたメモルラルが一瞬眉根を寄せる。
「貴国は氷結の精霊術師をそのままの軍の最高位に置くおつもりなのですよね?」
フォーグが再びキースについて話し出す。
「この者についてはこれ以前の取り決めで手出し無用となったのでは?」
王国側の宰相も負けていない。
「既に暗殺犯の精霊も取り込んでいるのでしょう?」
「そんなに私を無力化したいと?」
フォーグが詰め寄りにキースは大袈裟に溜息を吐きながら言葉を放つ。
フォーグとキースの間が殺気立った時、円形状の机の中央に目も眩む様な白い光が現れ、部屋中を覆った。
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