追放からの逆転溺愛 ~魔力ゼロの聖女は、実は最強の魔導士でした~

白桃

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訓練と芽生える想い

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 それから、リリアナはアシュフォードの指導のもと、魔力の制御方法を学ぶことになった。

 アシュフォードの指導は、厳しく、そして容赦なかった。
 しかし、それはリリアナの才能を最大限に引き出すためのものであり、リリアナも必死に食らいついていった。

 最初は、魔力の制御に苦労した。
 少しでも気を抜くと、魔力が暴走し、周囲のものを破壊してしまう。
 何度も失敗を繰り返し、その度にアシュフォードに叱咤された。

「……集中しろ、リリアナ! 心の中の恐怖と向き合え! お前の魔力は、お前の心そのものだ!」

 アシュフォードの厳しい言葉が、リリアナの心に突き刺さる。
 リリアナは、涙を流しながら、何度も何度も魔力の制御に挑戦した。

 しかし、リリアナは諦めなかった。
 アシュフォードの言葉を信じ、自分の力を信じ、懸命に努力を続けた。

 アシュフォードは、冷徹で厳しい一面もあったが、リリアナのことを誰よりも理解し、支えてくれた。
 孤独だったリリアナの心は、アシュフォードの優しさに触れ、次第に癒されていった。

 アシュフォードは、リリアナに魔術の基礎から応用まで、あらゆる知識を教え込んだ。
 リリアナは、驚くべき速さで魔術を習得していった。
 まるで、長い間眠っていた才能が、一気に開花したかのようだった。

 訓練の合間には、二人で食事をしたり、話をしたりする時間もあった。
 アシュフォードは、普段は口数が少ないが、リリアナには、自分の過去や、この世界のことについて、様々な話をしてくれた。

 リリアナは、アシュフォードの話を聞くのが好きだった。
 アシュフォードの言葉は、いつもリリアナに新しい世界を見せてくれた。

 そして、いつしかリリアナは、アシュフォードに淡い恋心を抱くようになっていた。

 アシュフォードの強さ、優しさ、そして孤独……全てが、リリアナの心を惹きつけた。

 しかし、リリアナは、自分の気持ちをアシュフォードに伝えることはできなかった。
 アシュフォードは、自分にとってあまりにも遠い存在だと感じていたからだ。
 それに、アシュフォードは、自分のことを、ただの弟子、あるいは保護対象としか見ていないだろうと思っていた。

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