朝の掃除

book bear

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朝の掃除

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神様は部屋の中を見渡しため息を吐いた。

「はぁ・・・、そろそろ片付けないとな」

もうすぐで年が明けるので大掃除をしようと思うのだが、あまりにも散らかっているので中々やる気が出なかった。
足元には地球や月、太陽などの惑星が転がっていた。

中には朝や幸せ、楽しい等も落ちている。
これらすべて、人類を作るための材料なのだ。

色んな物質や概念などを混ぜ込んで人類の居る世界を作っている。
一体何の為に作っているのか、それは単純な話で人間が粘土で物を作るのと同じであり、暇つぶしでしかない。

神様はとりあえず足元にある惑星を拾い上げ、お片付けボックスに投げていく。

次に目に止まったのは”朝”だった。
朝を見つめながら神様は思った。
なぜ人間は朝には憂鬱な人が多いのだろう?

神様は人類が気持ちよく目覚めれるようにと朝を作ったのだが、どうも気に入らないらしい。
それなら”朝”はいらないのではないか?

それなら憂鬱な人は減るかもしれない。
理由はわからないが気に入らないのであれば捨ててしまおうか。

神様は”朝”をゴミ箱へ捨てた。

ーーーーーーーーーーーーーー

一人類ー

「ニュース速報です!たった今、原因不明ですが突然昼になりました。どういうわけか朝が無くなってしまったのです。
これによる人類への影響はまだわかりません。私達人類はどうなってしまうのでしょう!一刻も早く朝が戻ってくることを願うばかりです」

fin
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