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第一
久々の旅で拾い物②
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ドラゴンとは、竜人族の親戚のような存在で国によっては魔族の知能とか、神の使いだとか色々呼ばれている
力も魔力も他種族とは桁が違うため鱗や爪は防具や武器として高値で取引される。まぁ、狙ったところで簡単にやられないから出回るのはほぼ不可能なんだよね
そんな無敵みたいなドラゴンにも弱い部分はある。それは子供ができにくいということだ。長生きするため繁殖能力があまり発達していないようだ。そのため子供ができれば一族が守る。そして、子育て中は気象が荒くなり近付くことすら不可能になってしまう。って、ギルドにあった本に書いてあった
で、そんなドラゴンの宝と言える子供の母になれって言われて、誰が素直にYesと言える。言えるのは利益しか考えない商人か馬鹿な王族ぐらいだろう
『どうした?』
「いや...悪いが他を当たってくれないか?」
『人間は強さを求める。我が子の母になると言うことは一族の加護を受けるに同意。人間なら喜ぶことだろう』
「あいにくだが俺は強さなんて求めてないしお前の一族の加護にも興味ない。第一、なんで俺が...」
『...お前、別世界から訪れた者か?』
ドラゴンの言葉に俺は目を見開いた
誰にも言ったことない、秘密を言い当てられた
心臓が煩いぐらいに脈をうち、全身に力がはいっていく。俺の緊張が伝わったのかドラゴンは俺に言い聞かせるような優しい声音で説明してくれた
ドラゴンは数百年前に俺と同じように別の世界から来たと言う人間を見たと言う。その人間は武力のない貧国に舞い降りて、別世界の知識を駆使し、国を豊かにし、大国に育て上げた。しかし、その偉業を嫌った者達によって毒殺されたそうだ
『我の友人がその人間に惚れ込んでおった。婚姻を結んだ直後に殺され友人は怒りに身を任せ、その国を滅ぼした。その際、友人は毒矢を大量にくらってしまい、日の出と共に死んでいった』
「...そうか」
『お前も、この世界に来たばかりなのだろう』
「あぁ」
『なら、強い後ろ楯が必要だ。この世界の権力者は物珍しいものに目がない。別世界からの訪問者など、喉から手が出るほど欲すだろう』
「そこに、子ドラゴン連れが着いたらダメだろう」
別世界から来たこと事態がレアで、そこにドラゴンの子供が着いたらもっと大変なことになるだろ
それがわかんないのか、この竜は
『まぁ、聞け。一人で竜を育てるなど不可能。その為我が一族は子はみんなで育てる風習だ。お前が我が子を育てるなら、我はお前と共に子を育てる』
「それが不可能だろ。第一、お前みたいなバカでかいドラゴンが側に居たら、子供以前に大騒ぎされる」
『それは、つまり人間と同じ姿になれば問題ないと言うことか?』
「まぁ.......そうなるのか?」
『お前の邪魔せん。だから、我が子の母になってくれぬか?』
そもそも、母って言い方が嫌なんだけど...
でも、俺の事情を知っているのは今のところこの竜だけ...
この世界の常識をほとんど持っていない俺にとっては事情をしている者が近くにいるだけで安心感ある...はず
いろいろ考えて、いくつかの条件を出すことにした
「まず、お前と子どもがドラゴンってことがバレても俺を巻き込まないでくれ」
『承知した』
「あと、俺のことを母親と呼ぶな」
『ならば、なんと呼べば良い?』
「...カーティル」
『承知した』
「最後に、誰かいるときは人で居てくれ」
『元よりそのつもりだ』
「...今言ったことを守ってくれるなら...子育て、協力する」
そう言った瞬間、ドラゴンの体が光だした。光はどんどん小さくなっていき、俺より頭二つ分ぐらいの大きさになったところで、光が一瞬強くなって、咄嗟に目をつぶってしまった
少しして頭に手をおかれた感覚がして目を開けてみれば...
「人間の姿は久々になってみたが...これで良いか?」
目の前に白髪のイケメンがいた
力も魔力も他種族とは桁が違うため鱗や爪は防具や武器として高値で取引される。まぁ、狙ったところで簡単にやられないから出回るのはほぼ不可能なんだよね
そんな無敵みたいなドラゴンにも弱い部分はある。それは子供ができにくいということだ。長生きするため繁殖能力があまり発達していないようだ。そのため子供ができれば一族が守る。そして、子育て中は気象が荒くなり近付くことすら不可能になってしまう。って、ギルドにあった本に書いてあった
で、そんなドラゴンの宝と言える子供の母になれって言われて、誰が素直にYesと言える。言えるのは利益しか考えない商人か馬鹿な王族ぐらいだろう
『どうした?』
「いや...悪いが他を当たってくれないか?」
『人間は強さを求める。我が子の母になると言うことは一族の加護を受けるに同意。人間なら喜ぶことだろう』
「あいにくだが俺は強さなんて求めてないしお前の一族の加護にも興味ない。第一、なんで俺が...」
『...お前、別世界から訪れた者か?』
ドラゴンの言葉に俺は目を見開いた
誰にも言ったことない、秘密を言い当てられた
心臓が煩いぐらいに脈をうち、全身に力がはいっていく。俺の緊張が伝わったのかドラゴンは俺に言い聞かせるような優しい声音で説明してくれた
ドラゴンは数百年前に俺と同じように別の世界から来たと言う人間を見たと言う。その人間は武力のない貧国に舞い降りて、別世界の知識を駆使し、国を豊かにし、大国に育て上げた。しかし、その偉業を嫌った者達によって毒殺されたそうだ
『我の友人がその人間に惚れ込んでおった。婚姻を結んだ直後に殺され友人は怒りに身を任せ、その国を滅ぼした。その際、友人は毒矢を大量にくらってしまい、日の出と共に死んでいった』
「...そうか」
『お前も、この世界に来たばかりなのだろう』
「あぁ」
『なら、強い後ろ楯が必要だ。この世界の権力者は物珍しいものに目がない。別世界からの訪問者など、喉から手が出るほど欲すだろう』
「そこに、子ドラゴン連れが着いたらダメだろう」
別世界から来たこと事態がレアで、そこにドラゴンの子供が着いたらもっと大変なことになるだろ
それがわかんないのか、この竜は
『まぁ、聞け。一人で竜を育てるなど不可能。その為我が一族は子はみんなで育てる風習だ。お前が我が子を育てるなら、我はお前と共に子を育てる』
「それが不可能だろ。第一、お前みたいなバカでかいドラゴンが側に居たら、子供以前に大騒ぎされる」
『それは、つまり人間と同じ姿になれば問題ないと言うことか?』
「まぁ.......そうなるのか?」
『お前の邪魔せん。だから、我が子の母になってくれぬか?』
そもそも、母って言い方が嫌なんだけど...
でも、俺の事情を知っているのは今のところこの竜だけ...
この世界の常識をほとんど持っていない俺にとっては事情をしている者が近くにいるだけで安心感ある...はず
いろいろ考えて、いくつかの条件を出すことにした
「まず、お前と子どもがドラゴンってことがバレても俺を巻き込まないでくれ」
『承知した』
「あと、俺のことを母親と呼ぶな」
『ならば、なんと呼べば良い?』
「...カーティル」
『承知した』
「最後に、誰かいるときは人で居てくれ」
『元よりそのつもりだ』
「...今言ったことを守ってくれるなら...子育て、協力する」
そう言った瞬間、ドラゴンの体が光だした。光はどんどん小さくなっていき、俺より頭二つ分ぐらいの大きさになったところで、光が一瞬強くなって、咄嗟に目をつぶってしまった
少しして頭に手をおかれた感覚がして目を開けてみれば...
「人間の姿は久々になってみたが...これで良いか?」
目の前に白髪のイケメンがいた
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