藤の花の君は水無月に囚われる

雛瀬智美

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6、皇后と後宮の寵姫

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「……だいじょうぶ」
 頬に添えられた手を掴む。
 彼女は健気に身をゆだねがら、
 受け身で終わらない意思を感じた。
 元の性分だろうか。
 褥に落ちていた痕で生娘だったと
 分かっている。
 沙矢以外の女性に触れたことがない俺は、
 不思議な気持ちになっていた。
 足を絡めこちらに応える。
 慣れていないはずが、大胆にもほどがある。
 彼女は、うわ言で口にした。
「優しくしないで。怖いのよ」
「……陽香」
 腕の中で陽香は一筋の涙を流し、
 しがついてくる。
 首に絡んだ華奢な腕から気持ちが伝わってきた。
「思いきり身勝手に抱いてやる」
 言葉とは裏腹にやさしく触れている。
 情が生まれて霧散してしまったのだ。
 彼女だけを愛せなくても、
 子をなす道具としては扱えない。 
(お互い義務で、
 ここにいるというというのに)
 そんな情を打ち砕くように、
 四肢を絡ませてくる妖艶さ。
 容赦なく突き上げて、
 頂きを食む。 
 寝台の上に散らばる髪。
 陽香の上で汗を散らしていた。
 閨の睦言の声は甘い。
「さっきのは愛してるって意味でしょ?」
「……伝わったのか」
「真実だと信じるから、
 大事にしないで。
 あなたを愛してしまうじゃない」
 震える声を紡ぐから唇に噛みついた。
 舌を絡める口付けに彼女も応える。
「溺れろ」
「もっと酷くしてください……青さま」
 朝が来るまで何度となく抱いた。
(陛下と呼ばれるより名前に様づけは堪える)
 頤を反らし落ちていく陽香を抱きとめる。
 陽香の肌を布で拭い、自身も処理をした。
 寝台から抜けでる時、一度だけ振り返った。
 美しい乙女は、静かに眠っていた。
 七日後には貴妃との結婚の儀が開かれ、
 その場には皇后も出席した。
 一年少し前の華燭の典ほど
 派手ではなく質素なものではあった。
 豪奢な衣装に身を包み俺を見上げる瞳を
 冷静に見つめる。
 口づけはかりそめでいいと伝えられていたが、
 既に褥を共にしているのだ。
 今更と思いきる。
 沙矢から見えないように袖で陽香の身を隠し
 口づけをした。すぐに離れようとしたが、
 腕を掴まれ、口づけを返される。
(本気の口づけをしたのだと周囲に気づかれることを
 懸念する資格はないのだ)
 今宵は後宮で過ごし沙矢のもとには戻らなかった。
 貴妃にも触れずに文字通り共に眠った。
 
 皇帝の責務と言われるが、
 俺は別にそういう行為を好んでいるわけじゃない。
 最愛の一人と愛情表現でするものだと思っている。
 きれいごとが通じないのが、皇家というものだ。
 たった一人巡り合えた異性と添い遂げ子をなす。
 庶民なら叶うことが叶わないのが、皇家に生まれたものの宿命。
 一年ほどの結婚生活で、妊娠しないからと
 二人目の妃をあてがわれた理由は分かっている。
 その前に当時、酒楼で働いていた沙矢と
 情を交わしていたが孕むことはなかった。
 子を生して紹介すると大見得切ったから、
 信用されていないのだ……。
 まだ焦る時期ではないと反論したかったができなかった。
 妃候補として名乗り出た女性を認め受け入れたのは、
 皇后の出自と似通っているから俺も受け入れると思ったからだろう。
(雰囲気は違うが二人は聡明な美貌の持ち主だ)
 沙矢と親しくしていた友人だと
 説明し許されたのもある。
「……謀(はかりごと)でもあるか」
 今更時は戻せない。
 後宮に迎え入れられた女性を召して、
 抱いたのは確かだからだ。
 窓を開けて煙管を吹かす。
 ふらつきながら身を起こす女性に駆け寄った。
「大丈夫か?」
「平気よ。何度も抱かれてるもの」
 陽香は、清廉に微笑んだ。
「意外に純粋な人なのかしら。
 沙矢以外とは経験ないとか?」
 さきほど腕の中でよがり狂っていた貴妃は、
 女の風情を醸し出している。
 けだるげで見ていられない。
 寝台の端に座る。
 早くこの部屋から帰らなければ。
「この先あなた以外には抱かれない。
 お役御免になったとしても、
 初めて抱かれた人を胸に生きるわ」
「情が強(こわ)い女だな」
「結局どんな風にされても
 好きが膨らむだけだった」
 切なげにつぶやく瞳を見つめられない。
 身勝手に振舞ってみせるしかできなかった。
(……本当にここに来てよかったのか?)
 お前だけを愛すことは許されないんだ。
 それを口にするのは残酷だからこそ、
 どちらにも本気で触れる。
 何より皇后が優先されるのは、
 沙矢と陽香に伝えてあった。

 半年がすぎた。
 皇后と貴妃の両方が懐妊したのは、
 どんな運命の皮肉なのだろう。 
 それでも二人が鉢合わせする事態は、
 避けなければならなかった。
 皇帝が干渉する範囲ではないが、
 よくないことが起きることくらい想定できる。
 過去の歴史上でも子を身ごもった妃の
 命が狙われることはよくあったという。
 子が産まれるまでは二人の妃が再会できない。
 彼女たちは、時々互いに会いたいと口にするが、
 会ってはならないと周囲から言いくるめられている。
 男児を産めばたとえ正妃ではなくても貴妃が優遇される。
 その争いは皇后づきの女官と貴妃づきの女官で
 繰り広げられているという。
 会わせられないのは仕方がない。
 無邪気に親友に会いたいと口にし、
 俺を困惑させる沙矢。
 陽香は何も言わない。
 後宮住まいになってから沙矢のことを
 口にしたことは一度もない。俺が知りうる限り。
「……母親違いのきょうだいってことになるでしょ。
 その母親同士が仲良くできないわけはないわ」
「そうだけどな……」
 先に懐妊が分かったのは沙矢で妊娠四か月を迎えている。
 陽香は、妊娠二ヵ月だ。
「俺は大事なく出産を迎えてほしいと思う。
 体調を整えつつ穏やかに過ごしてもらいたい」
 周りはすでにどちらが、皇子を産むか
 そればかり口にしていた。
 当の本人たちの体調を気遣わねばならない。
 心身の不調を招きやすい時期だ。
「沙矢……いつもありがとう」
「もしもね……青が駆け落ちしたいなら
 どこまでもついていくわ」
 沙矢の頭に腕を回し引き寄せる。 
「すべて捨てて逃げることができないのが俺なんだろうな」
「それでいいの」
 背中に腕が回る。
「皇子でも姫でも等しく愛するよ。
 血を分けた子供に違いはないんだ」
「……私が第一皇子を産むのが
 一番なんでしょ」
「……無事に生まれることだけを考えろ」
「もしどちらも皇子を産んだとしても
 兄弟として仲良くしてほしいと思うわ」
「ああ」
 母親同士が争うことにもなってほしくないし、
 同い年の兄弟同士で仲良くできるのが理想だ。
(面倒くさい火種を作ったのは……いや)
「よく考えたら青は一気に二人の子持ちになるのね」
「……まさかの事態だ」
「酒楼にいた頃、身ごもらなかったけれど、
 私と青はあそこで結ばれたわけで」
 俺との出会いを影で演出したのは、 
 陽香だと沙矢は知らない。
「俺はあの店で出逢えてよかったと思っているよ」
 髪を撫でて頬に口づける。
 愛していると伝えあうように口づけを交わす。
 しばらくはこうして満たされていればいい。
「陽香に伝えてくれる?
 お互い無事に子供を産んで再会しましょうって」
「伝えておく」
 どこまでも真っすぐ伝えてくるが、
 内心は複雑だろう。
 
 翌日は陽香のもとを訪れた。
 後宮は、皇帝以外は女人禁制でありここにいるのは女官と宦官だ。
「……皇帝って大変だな。
 精神ぶっ壊れてないとやってられないでしょ」
「うるさい。お前に何が分かる」
 馴染みの宦官は、後宮と本宮を行き来していた。
 腹が黒いもののずば抜けて優秀なので、重宝されている。 
 昔馴染みの血兄弟なので二人の時は軽口を許していた。
「僕は子供を持てないし、皇帝陛下の気持ちは
 完全には分からない。
 二人の妻の気持ちの方がまだわかるかな」
「……特殊な環境下を憂えて逃げたくなってしまうことも
 あるだろう。そんな時は支えになってあげてほしい」
「女友達みたいな距離感で話は聞いてるよ」
「そうか……ありがとう」
「陽香妃は皇帝陛下以外を必要としてないのかもね」
 小さな声で呟き去って行く。
 回廊を渡り切り部屋の前に立ち、息を吸い込む。
「……どうぞ」
 俺の気配を感じて入室を許可する貴妃の声は静かだった。
 冕冠(べんかん)をかぶりなおし龍袍(りゅうほう)を整える。
 女官が扉を開けると入室する。
 衣擦れの音が響いた。
「ご機嫌うかがいですか?」
「そんなところだ」
 勧められるままに座る。
 あの日以来、対峙しても目をそらさず見つめてくるのは同じだ。
「沙矢から何か伝言でも預かってきましたか?」
「お互い無事に子供を産んで再会しましょう……と」
「出産は沙矢の方が先だけど、
 私の子が産まれるまでは会えないことになってるものね」
「お互いの身の安全のためだ。
 どちらが生まれたかも秘しておかねばならない」
「陛下は、毎日会いに来てくれますか?」
「僅かな時でもいいのなら」
 するりと白魚の手が伸びる。
 背中に回された腕を拒否したりはしない。
 受け身であるばかりを望まない陽香の性分は
 痛いほど理解していた。
「……妊娠が分かった時はうれしかったのに、今じゃもやもやとした気持ちの方が強いわ」
 たった一週間前に懐妊が分かったばかりだが、
 不安定に心は揺れるらしい。
「……側にいる女官や宦官を頼るのもいい」
 腕の中で陽香は頷いた。
「間に挟まれた青さまが一番気の毒なのよね」
「俺は自分の意思で二人の妻を娶ったんだ」
「初めて私に触れた夜は、泣いていらしたでしょう。
 人間的な人なんだって胸が痛くなったわ。
 私は、結構な策略をしてる悪い女。
 あなたは、どこまでも純粋よね。
 本当は皇帝になるべき人じゃなかったのよ」
「悪い女ではないと思うが……」
「沙矢ほどいい子じゃない。
 あなたの子供を望めるなら、
 二人目の妻でも構わないと思ったもの」
「そんなに好きでいてくれたのか」
「最初は沙矢に親切にしてくれるお医者さんってだけだった。
 話を聞くうちに憧れが募ったわ。
 あの子と一緒にあなたを好きになった」
 腕が離れる。
 少し長めの抱擁だった。
 大きな瞳が瞬きするとまつ毛が揺れる様さえ、
 明かりに映しだされる。
「好きになってごめんなさい」
「何故謝る?」
「抱かれるほどあなたへの気持ちが加速したからよ」
 震える手を掴んだ。
「二人はまた友達として仲良くできると信じている。
 この先何が起きようとも」
「実を言うと沙矢が懐妊した知らせを聞いた時の方が、
 嬉しかったのよ。
 あの子は……きっと男の子を産むんだろうな」
「皇帝の子を産めばより地位も安定する。
 皇子でも姫でも元気な子を産んでほしい」
 投げやりな姿勢で笑う危うさ。
 優先すべきは皇后である沙矢だが、
 二人目の妻となってくれた女性も大事だった。
 情は深くなっている。
「実際に目にしたら噂で聞いた以上だった。
 華燭の典でのきらびやかな姿を拝見して、
 この人に近づきたいと思って……。
 打算的でしょ?」
「……、俺の子を産んでくれる存在が、
 二人もいることに感謝するだけだ」
 自虐する陽香の瞳を見つめる。
「安定期が過ぎたらあなたに抱かれたい」
「……覚えておく」
 俺の近くにいるのは沙矢だ。
 その事実を変えることはできないからこそ、
 もしもの時は彼女に暇(いとま)を出すのかもしれない。 
 真綿にくるまれた幸せを与えてはやれないからだ。

「青は責任を果たしただけだよ。
 余計なことを考えないように」
 隠居した父のいる部屋を訪れると、
 淡々とした言葉を浴びせられた。
「人としての心を優先してしまうんで」
「どちらもを同じ愛情で、
 満たしてあげることは難しい。
 国を背負うものとして割り切るしかないんだ」
「……ええ」
「子を産んだら自由になっていいと伝えておけばいいじゃないか」
「……今は言えません」
「皇帝の子を産む時点で手厚い待遇は約束されている。
 一人きりで生きていけるだけの年金は与えられる。
 ただし心はお金じゃどうにもならない」
 その通りだった。
「……皇帝は因果な商売だ」
 父は、ひどく悲しい目をしたがそれ以上何も言わなかった。
「失礼します」
 皇帝になって一年半。
 この先に待ち受ける試練はこんなものではないだろう。
 沙矢の待つ部屋へと帰る前に煙管を吸った。

 目まぐるしく時は流れる。
 沙矢は、見事に第一皇子を産み、
 二か月後に陽香も第二皇子を産んだ。
 結果的に二人共男子を産み落としたのだ。
 ある意味、新たな火種になりかねないと
 周りが騒ぎたて始める。
 身勝手なものだ。
 皇子を産んだ二人がついに再会する。
 内心は複雑なのではないだろうか。
 母となり肝が据わったのか沙矢は
 あの頃よりもずっと大人になった。
 陽香の方が幼く感じるほどだ。
 皇后としてはこれ以上ないほど立派に責務を果たしている。
 俺は午後から執務室で書類仕事だ。
 二人の再会の報告は宦官から聞くことにした。

 後宮の庭を訪れた私は陽香と再会を果たした。
 二人の皇子は女官の腕に抱かれている。
「久しぶり……って気もしないわね」
「皇帝陛下を介して会っていたようなものだものね。
 沙矢からの伝言を伝えてもらってた」
「……うん。会いたかったわ」
「二人きりではないから本音は言えないかしら?」
「大丈夫よ。蒼宙(あおい)さんしかこの場にいないもの」
「皇后陛下も陽香妃もご自由に過ごされてくださいね。
 お二人の対面は報告させてもらいますが」
 宦官の蒼宙さんが目配せする。
「第一皇子がいなければこの子が……
 なんて思ってはないからね」
「思うような人じゃないの分かってるから」
「沙矢がずっと羨ましかったの。
 妬ましいって言う方が正しいかな」
 陽香は遠慮なく伝えてくる。
 隠すことでもないと決めたのだ。
「陛下は不器用だけれど、
 何より人を大事にするから
 陽香のこともとは思った。
 子供ができたのを聞いて実感したわ」
「ねえ。沙矢と過ごす夜の中で、
 私の名前を出したことはあった?」
「ないわ。陽香もないでしょ?」
「不思議とその辺はちゃんとしてるのよ。
 だから、あの人を……何でもないわ」
「彼を好きって言ってもいいのよ。
 恋してなきゃ無理でしょう?」
「……嫌になるくらいに好きになった。
 彼を愛しているわ」
 陽香はうつむいた。
 瞳から大粒の涙を流していても、
 彼女の苦しみが私にわかるはずもない。
「この先、何を命じられても
 あなたの自由意思で決めてね。
 親友の私との約束よ」
 子供だけを取り上げられて、
 後宮から放り出されることを許してはならない。
 青が何を考えているか分からないが、
 このまま陽香にいてほしい。
 癒えない苦しみを抱えることになっても。
 皇后という立場に縛られた私の方が自由なんてない。
 たった一人の友達に側にいてほしいと願うのは
 わがままなのだろうか。
「ええ。沙矢、ありがとう。
 あなたは本当に立派だわ」
「……そんなことないのよ」
 お互い開かせる本音はここまでだ。
 最初にここへ来ることを選んだ陽香の強さにはかなわない。
 彼女が私の立場と変われないように、
 私も彼女の立場にはなれないのだから。
 それぞれの苦しみがある。
「……またね」
「定期的に二人を会わせましょう」
 それぞれの腕の中に赤子が戻ってくる。
 陽香の子は青の髪の色を受け継ぎ、
 私の子は彼の瞳の色を受け継いだ。
 同い年の兄弟は双子のようにそっくりだった。
 皇帝の子だと一目でわかるほど。
「……皇后陛下、帰りますよ」
「はい」
 宦官に声を掛けられ歩く。
 庭に取り残された陽香は、自分で自分を抱きしめていた。
 その夜、私は青に今日のことを報告した。
「聞いてはいるでしょうけど。
 貴妃と会いました。
 彼女、以前よりずっと綺麗になってたわ」
「……そうか」
「青に嫁いでよかったと思う。
 あなたは、私を大事にしてくれるし、
 彼女も蔑ろにしなかったんだもの」
 強く腕に抱きこまれる。
「皇子たちはとってもかわいいわね。
 あなたにそっくりで……」
「沙矢、俺はこれ以上子は望まない。
 二人いれば十分だ」
「もっとたくさん兄弟がいた方が、
 楽しいとは思うのだけれど」
「……貴妃を娶った以上、
 二人と子を生さねばならないんだ……。
 お前だけと契ることはできない」
 私がもし産めなくても陽香が産む。
 皇后は子を成す以外の務めはあるけれど、
 彼女には他になく居場所がない。
「陽香はあなたを真心で愛してるって知ってる?」
「痛いほど感じてる。同じだけの気持ちを
 返せないのは苦しい」
「十分よ」
 私と陽香は違う。
 青も私といる時と彼女といる時とでは、
 見せる顔が異なるのだろう。
「あの子達を大事に育てていこう。
 どちらも皇家の血を継ぐものだ」
 優しい皇帝陛下は苦しげに眉をしかめた。
 身を震わせていたのはきっと彼の方だ。
 


































 


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