藤の花の君は水無月に囚われる
藤国は、皇帝が退位する意思を固めていた。
愛娘の翠は医学を嗜む隣国の貴族に嫁いだが、
跡継ぎである青は、未だ独身。
数多の女人を泣かせただの醜聞が騒がれているが、
周囲しか真実は知らない。
私生活はともかく後継補佐として皇太子は十分役に立ってくれている。
そろそろ老齢の皇帝は、意を決して彼に跡目をゆずることにした。
皇帝を譲位するとなれば、
きっと跡目を継ぐ重要性に気づくだろう。
跡継ぎを残す役目。
すなわち婚姻すること。
一年間の猶予を設け、皇帝は彼に運命の人を見つけることを命じた。
その間に見つからずとも譲位はするが、
ふさわしい相手を皇家であてがう。
逃げ道をふさげば再び愛を見つけると信じて、
皇帝は賭けに出た。
『身分は問わない。青の運命を見つけるんだよ』
皇帝の言葉に、皇太子・青はこぶしを握り締めた。
『……見つけてきてやるよ』
と、捨て台詞を吐きながら。
極上drの青と沙矢から派生したパロディ、バラレル似非中華ファンタジーです。
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