甘く残酷な支配に溺れて~上司と部下の秘密な関係~

雛瀬智美

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第15話「甘い支配からは抜け出せない」

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兄の熱はだいぶん下がったが食事を作ったりしてあげたい。
ここまで一緒にいてくれたことに感謝し慧一さんに微笑みかける。
「私、今日は泊ろうと思うの。慧一さんは、一人で帰って」
「優香は兄とはいえ独身の男と二人きりになるって?」
「お兄ちゃんは実のきょうだいです!」
「君の兄なら僕にとっても義理の兄になる人だ。
お世話して面倒みる権利あるよね」
「……そこまでしてもらうの申し訳ないんですけど」
 引き下がらない慧一さんにもう一度食い下がる。
「一人で帰るより狭くても同じ部屋で眠る方がいいよ」
 妙な主張をされ口元を押さえる。
「君が冷却シートを用意してくれている間に
だいぶん打ち解けたと思うし。ねー、朔兄さん?」
慧一さんはにこにこと邪気のない笑みを浮かべている。
「……ごふっ……ごほっ」
「お兄ちゃん!」
いきなりせきこんだ兄の背中を撫でた。
「おや……そんな真っ赤になって。照れたのかな?」
「また熱が上がったらどうするんですか!」
「静かにしてくれ……慧一さんの言うことなら聞く」
「……お兄ちゃん」
兄の豹変ぶりに涙が出てきた。
(慧一さんの恐ろしさにはさすがのお兄ちゃんもかなわなかったのね)
「朔くん、これってダブルベッドだよね。
 二人でも眠れるサイズだし、隣いいかな。
 優香、むさ苦しい男の隣よりは床の方がいいよ」
 兄の顔面が蒼白なのでやめてほしい。
兄は、疲れ切った表情で反論する。
「身長がさほど変わらない大人の男二人が、
 一緒に使えるわけないだろ。
 優香が来た時用の布団が押し入れにあるからそれ使って寝ろ!」
 兄の調子が戻ってきて嬉しくなる。
「……わかった。
とりあえず身体を拭いてあげてから」
「馬鹿野郎……よせ!!」
 兄の抵抗もむなしくパジャマを脱がされていく。
「優香、濡らしたタオルをよろしく。
 さっきから何回もごめんね」
「わかった。お兄ちゃんのことよろしくね」
 慧一さんが上機嫌なので兄のお世話を任せることにした。
 濡らして絞ったタオルを渡し部屋の扉を閉める。
「うん。任せて」
(裏切ってごめんなさい!)
数分後、扉が開いて慧一さんが顔をのぞかせた。
「しっかり全身を拭いてあげたよ。
 やっぱり気持ち悪かったんだろうね。
 背中を拭いてあげたら寝ちゃった」
「ええ!?」
 ドアの隙間から部屋を覗くと兄はすやすやと寝息を立てていた。
「もう一回買い物に出て必要なものを買ってこよう」
 慧一さんにうなずき兄の暮らす部屋を出る。
 近くのコンビニでおかゆを三食分と野菜サラダ、サラダチキンを
 買ってきて冷蔵庫に入れておいた。
 メッセージも入れておく。
『熱で体調すぐれないのに、騒がしくしてごめんなさい。
 慧一さんと私は帰ります。
 明日の分の食料を冷蔵庫に入れておくので食べてください。
 またご飯食べに行こうね』
 慧一さんの部屋で眠った私は朝起きて兄へメッセージを送った。
 あっという間に既読がつき目を瞠る。
『二人ともありがとう。おかげで熱も下がって食欲も全開だ。
 慧一さんにもよろしく伝えておいてくれ』
 そう感謝の言葉が記されていて胸がじーんとした。
 慧一さんにもメッセージを見せると彼はうれしそうな顔をした。
「朔くんにも俺の誠意が伝わったみたいでよかった」
「お兄ちゃんと添い寝するって話は本気でしたか?」
「小さいころの優香もしてたんだろうなと、
 想像したら思い出し嫉妬しちゃったんだよね」
「……お兄ちゃん、復活したら
 また慧一さんへ反発しますよ」
「……そうかな。彼とは割と相性いいと思うんだけど」
「私も慧一さんのようなポジティブさがほしいわ」
「俺と朔くんが一緒に寝るのジェラシー!?」
「どっちにもありません」
 人を食った感じだから兄と衝突する。
(私も裏切りかけたので兄のことばかり言えないのだけど……
 そんなに上手くいくのだろうか)
「とりあえず仕切り直しは来月でいいか……。
 今度は携帯の電源はオフにしといてね」
「慧一さん、ごめんなさい。
 お詫びと弁償はします」
「株主優待券使ってるからそこまでじゃなかったし。
 まあ……ちょっといらついたから
 過剰なお世話を焼いちゃったわけだけど」
 やはりあれは復讐だった。
(株主優待とは恐れ入る……)
「お詫びと弁償はいいからね。
 さっきのは言葉の綾。
 君のお兄さんだから大切にしたい気持ちに嘘偽りはないよ。
 優香に接する時とそこまで態度違わないでしょ」
(言われてみれば……そうかな)
「優香……昨日は疲れて帰ってきて
 寝ちゃったでしょう。
 夜もホテルで入ったけどもう一回汗流しておいで」
「ありがとう。でもお風呂は家主の慧一さんが先につかってね」
「……中途半端な熱を逃がしたいんだ……。
 優香が責任取ってご奉仕してくれるならそれでもいいんだけどね?」
 ぎくりとしたのでぶるぶると頭(かぶり)を振るった。
「お風呂お借りします」
 かすれた声に切実な口調。
 私は想像しないことにした。
 きっと今は知らない方がいい。

 何だか大変だったお盆休みも終わり仕事が始まったのだが、
 その日の昼休憩の時間、香住慧一課長から部署のメンバーに
 メッセージが届いた。グループ全員に一斉送信されたものだ。
「今日、急なんだけど皆で飲みに行きませんか。
 おごりだから何も心配いらないよ。
 用事がある人もいるだろうし勇姿のメンバーだけ
 集まってもらえたらうれしい。
 誰も来なかったら寂しくて泣いちゃうかも」
 最後の文章に目を疑う。
(あざとい!)
 追記があったのかもう一通届く。
「カラオケ居酒屋とかどうかな!
 実は一週間前に予約してるんだよね。 
 参加する人は、このグループメッセージに
 返信してね! 
 みんな大好きだよ」
 菜都子と一緒に脱力した。
 箸からおかずを取り落としてしまう。
「……香住課長、さみしいのかしら」
「四月の新入社員歓迎会以来、
 飲み会なんてしてないし部署の社員と
 交流したいのかな」
「優香はどうするの?
 どっちにしろ集まりの後は会うんでしょうけど」
「行くことにする。
 みんなとコミュケーションとりたい課長の
 お気持ちを慮(おもんばか)らないと」
「あなたがいくなら私も行くわ……。
 どっちにしろ彼とは今日デートしないし」
 結局カラオケ兼飲み会は、部署のメンバー全員が参加することになった。
 私は菜都子と一緒に徒歩で居酒屋に向かう。
 会社から近いので十分歩いて行ける距離だった。
 午後6時15分、揃った部署のメンバーに
 至極満足そうな顔をしている香住課長。
 偽りの伊達眼鏡のブリッジをいじり全員の顔を確かめている。
「課長、今日はありがとうございます!」
「角南くんとはもっと交流したいと思っていたんだよね」
 香住課長は、角南さんの横に座り彼にビールを注いだ。
 角南さんは恐縮している。
 私と彼が交際していることは部署の中では菜都子しか知らない。
 距離感に悩んだが、この場は菜都子と過ごすことにした。
 男性社員も女性社員もみんな課長を取り囲んで盛り上がっている。
 媚びを売る目線はさらりとかわしている気がするのは気のせいだろうか。
(こちらに目配せしているのは、幻覚ではない)
 お酒も進み、皆が順番にマイクを握っている。
 あの日、縁起でもない歌をデュエットした二人が、
 切っても切り離せない仲になるとは思わなかった。
「今日は、菜都子とデュエットしよう?」
「いいわよ」
 香住課長が情感こもった声で歌い切りこちらにマイクを渡してくる。
(なんでそんなにくらい歌ばかり歌うのよとはツッコミたいが)
「二人のデュエット、聞くの初めてだから
 楽しみだな」
「低音パートは私、高音パートは菜都子が歌います!」
 拍手をされると手が震えてくる。
 菜都子と顔を見合わせて振りつけつきで歌った。
 懐かしの歌特集で覚えていつか披露しようと思っていた曲は、
 親世代の歌だ。
(三年目に浮気する曲とどっちが古いんだっけ?)
「かわいいのにセクシー、最高だったよ」
 課長を含め、部署のメンバーが拍手をしてくれ
 気恥ずかしくなる。
 菜都子も顔を赤くしているようだ。
 二人とも今日はアルコールを口にしていないので、
 頬が上気しているのは大勢の前で歌ったせいだった。
「今日は皆の歌が聞けて楽しいな。
 お酒も進むしごはんも美味しい。
 最高の週末だ」
 香住課長は、笑顔でオレンジジュースを飲んでいる。
 車で来ているからアルコールを口にしていない。
「アルコールでもソフトドリンクでも、
 楽しく飲んで食べて。
 お開きの時間の22時までゆっくり」
 お開きの時間も設定されていた。
「香住課長、今日は本当に参加費いらないんですか?」
 角南さんが心配そうに問いかけている。
「いらないよ。経費で落ちるから大丈夫!
 仕事での円滑なコミュニケーションをはかるための飲み会を
 四か月ぶりに開催できてよかったよ」
 香住課長……慧一さんはこの場にいる全員に視線を送り笑いかけた。
 彼の人気は衰えることはないのだと感じた。
 カラオケ飲み会も終わり、部署のメンバーは散り散りに帰っていく。
 電車で来ている人がほとんどだったが、
 アルコールを飲む人も酒量はわきまえて飲んだようだ。
 私と菜都子はデュエットの後で一杯ずつアルコールを飲んだ。
 課長がビールを注いでくれたのだ。
「今日はふたりを送ってあげるね!」
 香住課長は誰もいなくなったからか眼鏡を外して私と菜都子に接している。
「ありがとうございます」
「け……香住課長、すみません」
「みんな帰ったし気にしなくていいんだよ。
 ここにいるのは恋人同士と恋人の親友だけ」
 しれっとした様子に少しだけ呆れた。
「課長、優香のほっぺが膨れてますよ」
 菜都子が変なことを言うので慧一さんが、頬をつついてきた。
「ほんとうだ。むくれてかわいい。
 アルコールで熱くなってるし」
「私は電車で帰れますから二人で帰ってください」
「駅まで送らせてよ。危ないしね」
「……駅で彼と待ち合わせてるんです」
 ずっと言い出せなかったのかもしれない。
「それなら駅からは彼にエスコートしてもらえばいいね」
 こうして菜都子と二人、慧一さんの車に乗ることになった。
 後部座席で手を繋いで座る。
「仲がいい人が同じ部署にいるって心強いよね」
「そうですね。私も優香じゃなければこんなに仲良くなれていないかも」
「それはこっちのセリフよ」
 車が走り出す。
 駅にたどり着いて車を降りると菜都子の恋人が立っているのが見えた。
 部署は違うが同じ会社で働いている先輩だ。
 こちらにおじぎをした彼と菜都子が駅の構内へと消えるのを見届け、
 また車が動き出した。
 慧一さんは私のマンションまで送ってくれた。
 私はすぐ車を降りず彼と話をすることにした。
「慧一さん、飲み会どうでした?」
「楽しかったよね。今年の新入社員のみんなとも
 久々に絡めたし有意義な時間だったよ」
「あなたがみんなから好かれる理由がわかりました。
 うさんくさいとも思ってたんですけどね」
「優香、意外に毒を吐くから好きなんだよな」
「思ったことは言うタイプみたいです。
 でも本当に言ってはいけないことは言いませんよ」
「……そこをわきまえてるよね」
 影が覆いかぶさる。
 長い腕(かいな)が柵となり私を閉じ込めた。
 スパイシーな香りが、鼻腔をくすぐる。
 抱擁される中、唇は重ならない。
 頬を寄せ合い互いのぬくもりに触れるだけ。
 一日を過ごしてしみついた匂いも、
 好きな人のものは特別で嫌な気分にもならない。
 背中に腕を回したら吐息が聞こえた。
「優香の誕生日までは、耐えるから。
 その日が平日でも休日でももう逃がさないよ」
 宣言されて腕の中で頭(かぶり)を振るう。
 手のひらに落とされたキスは、とても甘酸っぱかった。
「私は課長としてのあなたも、素の慧一さんも
 大好きで尊敬しています。
 いつも優しくしてくれてありがとう」
 頬に口づけて、腕を離れる。
 助手席から降りて走り去る車を見送った。

 お風呂に入る前、慧一さんからのメッセージが届いた。
 電話ではなく文字のメッセージは珍しい。
「車を降りる時の君が可愛くて、
 愛しさが膨れ上がったよ。
 お互いを思い出しながら眠りにつくのは
 どうかな。
 声を聞かせ合いながら満たされるのは
 刺激が強いからやめとくか。
 優香が欲しくてたまらない……」
 刺激的な内容に心臓がばくばくし始める。
(もうわかってるんだけど、いちいち言わないでほしい。
 私をこんなにも思ってもらえてうれしい)
 メッセージなのに彼の声で脳裏に再生された。
 ふらふらとした足取りで洗面室に向かう。
 着たままだったスーツ、下着をすべて脱ぎ払い、
 バスルームの扉を開けた。
 髪から順番に全身を洗う。
(だめ……こんないけないことしたら)
 言い聞かせてもどうにもならない。
 想像で慧一さんを思い浮かべた。
 未だ、一線を越えていないから、
 あの人がどう触れていくのかは、
 あくまで妄想でしかない。
 映像でラブシーンを見ても何も感じないのに、
 愛しい人の面影はこんなにも熱く高揚させる。
「電話でなんて、二度と無理よ……こんなの」
 シャワーの飛沫に打たれ、お風呂の壁にくったりともたれかかる。
 これはきっと罠だ。
 文字で誘い出されてしまったんだ。
 来月、9月20日の誕生日を迎える日、結ばれたい。
 強く願いながら、瞬く光を見る。
(独りじゃ足りないだろってあなたは言いたいんでしょう?)

 翌朝、午前9時ごろ携帯電話が鳴り響いた。
「……慧一さん?」
「ねえ……昨日って俺のことを考えた?」
「はい……」
「優香はやっぱりかわいいね。
 これからも正直な君でいてほしい」
「っ……慧一さん!?」
「……俺はこれから君のことを考える。
 今まで何度もしてることなんだけどね」
 吐息まじりの声に心臓が跳ねた。
 朝から心臓に悪い人だ。
「私は二度としません。
 一人はさみしいもの」
「……優香、君は本当に俺のものなんだね。
 身体が結ばれてなくてもとっくに奪ってたみたいだ」
「あなたのものなのは紛れもない事実よ」
「かーわいい」
 電話越しに聞こえるリップノイズ。
「今日って会えますか?」
「逆に会わないつもりだったの?」
 否(いな)しかないのに。
「……迎えに来て。
 一週間ぶりのデートをしましょう」
「ランチを一緒に食べに行こうね」
 そして午後から会うことになった。













 










 














 












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