甘く残酷な支配に溺れて~上司と部下の秘密な関係~

雛瀬智美

文字の大きさ
19 / 21

第19話「誕生日の誤算、恋人としての数日間」

しおりを挟む
 まさか婚姻届を取りに区役所へ行く日が来るとは思わなかった。
 恋愛に慣れてなくて異性から遠ざかっていた。
 入社した会社で直属の上司と運命の出会いをし、紆余曲折あって
 一年後に交際することになった。
 彼は決して焦ることなく、慎重に甘い罠へと落とした。
 怖がらせないように意識しながらも、
 適度な触れ合いは欠かさない。
 ねっとりと絡みつく大蛇(バジリスク)のような執着。
 私と交際し仲が深まっていくまで、慧一さんは
 紛い物(フェイク)の指輪を嵌めていた。
 今も会社では伊達眼鏡をかかさないが、
 彼の眼鏡に度が入ってないのを知っているのは私だけだ。
 車から降りて腕を組んで歩く。
 金曜日に一日有休をとって旅行に行くのは、
 慧一さんと過ごさなければ考えられなかった。
 一か月前、兄が看病の罪滅ぼしでくれた温泉旅行の宿泊券を使い、
 旅行に出る。忘れられない一日が始まる予感がした。
 区役所の建物に入り、戸籍担当課まで歩く。
「婚姻届って三枚くらいもらってもだいじょうぶですか?」
「大丈夫ですよ」
 慧一さんは、柔らかく微笑む。
 人に見られながら大事な書類を書くのはとても緊張する。
 だが、書き損じはしたくない。
「……一枚でいいのに」
「念のためだよ。優香がきっちりしてても俺の方が、
 浮かれて漢字を間違えたりするかもしれないしね」
「慧一さん」
 こちらの気持ちを汲んでくれる彼は大人だと思った。
 こういう時、9歳という年の差を感じる。
 目の前で書くのは、緊張するのでソファーに移動してよかった。
「うーん。どうしよう」
「何がですか?」
「三島になるのもいいなって。
 お兄さんが結婚しなければ優香のお家は、
 血が途絶えるんじゃない?」
「えっ……そんなことを気にしてくれてるんですか?」
 兄が結婚できないと決めつけているのはひどい。
「こっちは、弟もいるしそのうち結婚しそうな気がするから、
 大丈夫なんだよね。だから三島の姓になるのも
 問題はないんだ」
 婚姻届を書く段階でこんな話になるとは思わなかった。
 少々、お話合いが足りなかったようだ。
 私は慧一さんの手に自分の手を重ね、見つめる。
「うわ……、こんなところで惑わせないで!
 落ち着かなくなってきたよ」
「私、香住優香になりたいんです。
 婿養子に来てもらうのもありがたいけど、
 あなたの籍に入りたい」
「抱きしめたくなった」
 職員さんの目の前で書類と向き合ってたら、
 とても恥ずかしかっただろう。
(最近バカップルすぎるのよね!)
「保証人の欄への記入がいるから、
 提出は月曜日かな。
 結局、今日は出せないや。
 受理まで時間がかかるから戸籍が変わるのは十月だねぇ」
「段取りが悪かったですね」
 慧一さんと私の名前を書いたところで気がつき、
 ふたりで笑う。
 どうやら私たち二人は浮かれっぱなしのようだ。
「いいんだ。夫婦になるまでの間、恋人の期間を過ごせるって思えば」
「ですね」
「親御さんにあいさつしなきゃ駄目だったし」
「慧一さんの方は大丈夫ですか?」
「問題ないよ。事後報告でいいと思う」
 適当すぎる!
「明日、旅行から帰ったらうちの両親に会いに行きましょう」
「そうしよう。何から何まで段取りが悪かったね」
 ドライブをしてランチを食べた後で私は車の中で菜都に電話をかけた。
「菜都子、昼休みにごめんね!」
「今日は香住課長と旅行初日でしょう?」
 それとなく話しておいたのでばれている。
「旅行はこれからよ。婚姻届をもらったんだけど保証人の欄に署名してもらえるかな?
 18歳以上の友人、親、親族になら、誰でも頼んでいいみたいだから」
「私でいいの?」
「菜都子は私と慧一さんを見守ってくれていたし、
 あなたしか考えられなかったわ」
「日曜日、どこかで会えるかな?」
「ランチ一緒にしようか」
「ありがとう。慧一さんにも伝えておくね」
 電話を切り、報告をする。
「菜都子に保証人になってもらうわ。
 慧一さんはどうする?」
「手っ取り早く会えそうだし、朔くんに頼もうか。
 明日、ご両親に会うからその時に頼むのもいいんだけど」
「……そうですね。でもお兄ちゃんは、
 明日あたり居酒屋で飲みそうな気がする」
「旅行帰りに居酒屋を襲撃しちゃおうか! 
 飲むつもりなら車で来ていないだろうし、
 お礼に送ってあげればいいよね」
 続いて、兄に連絡を取った。
 仕事中に電話をかけるのは初めてだった。
「優香、どうした。慧一さんと別れた報告でもしてくれるのか?」
 電話に出た兄は開口一番に笑えない冗談を言った。
 ハンズフリーにしていたので声は丸聞こえで、
 慧一さんが私の携帯電話を奪い取った。
「俺と優香を応援してくれてるんじゃなかったっけ?
 ほんのジョークでもきついよ。泣いてもいい?」
「悪ノリくらい聞き流せよ。それで昼休みの貴重な時間に
 何の用だ。二人揃って休んでお出かけしているようだが」
「朔くん、入籍届の保証人欄に記名してくれないかな?
 明日の夜はいつもの居酒屋で飲むんでしょ?」
「優香の方じゃなくて慧一さんの方か?」
「そう。身近な距離にいて手っ取り早く
 つかまりそうなのが朔くんだったから。
 もちろん朔くんを大好きで信頼しているからだけどさ」
「はいはい。明日の午後六時くらいに例の居酒屋な」
 電話はぷつりと切れた。
「勝手に待ち合わせの時間を決められたのは、
 慧一さんが余計な一言を混ぜ込んだからよ」
「ついうっかりノリで」
「もー。保証人になってもらう人への態度じゃないわよ」
「……気をつけます」
 しおらしく謝る慧一さんを簡単に許してしまう私も甘い。
「鎌倉で実家とお兄ちゃん、菜都子へのお土産を買わなきゃ」
「大事なことだね。部署の皆には温泉饅頭でも買っておこう
 どの温泉地でも見かける饅頭だが、無難だろう。
 旅行の計画も行き当たりばったりだなと苦笑しつつ、
 高速に乗る途中で話した。
「鶴岡八幡宮はマストだよね。
 お昼ご飯を食べたら行ってみようか?」
「オーガニックレストラン、オムレツ、カレー、
 どれも捨てがたいですよね」
「オムレツ、よさげじゃない?
 家で作る時の参考にもなりそう」
 その観点で見ているのが慧一さんらしい。
 スマホを慧一さんに見せると目を輝かせて覗きこんだ。
「七種のランチプレートってのもあるね」
「美味しそう……」
 ちょっとお値段が張るので特別な日の食事だと思ってしまう。
「今日は優香の24歳の誕生日だから、
 いつもと違う過ごし方がしたいじゃん」
「うん。ありがと!」
 私は目的のお店に予約の電話を入れた。
 念のため11時40分を指定する。
 車は首都高速1号羽田線と首都高速湾岸線を使い、
 一時間ほどで鎌倉にたどり着いた。
 時刻は11時30分になろうとしている。
「慧一さん、運転お疲れ様。
 連れてきてくれてありがとう」
「優香が喜ぶならどこまででも連れて行くよ」
 助手席を降りる。
 差し出された手を掴み店内に入っていく。
「予約した香住です。 
 10分ほど早くついてしまったんですが、
 大丈夫ですか?」
「もちろんです。どうぞ」
 案内された席に座る。
 向かい合わせに座ると緊張してしまうのは、
 大好きな人の視線を感じるからだ。
「オムレツにします」
 オムレツ以外にも七種類の小鉢がついてくる。
「俺もそうしようかな」
 ソースが絶品で、舌がとろける美味しさだった。
「ソースは中々家じゃ作れない素材使ってるけど、
 オムレツの作り方は見習いたいな」
「ふわふわだったね」 
 おしゃれなランチを堪能しお店を出る。
 頼朝ゆかりの鶴岡八幡宮を出たら
 午後三時を過ぎていた。
「宿泊先に向かう前にスイーツでも食べようか?」
「コンビニでちょっとリッチなアイスを買って、
 車で食べるのでもいいですよ」
「そうしよう。今日は優香のお願いを何でも聞いちゃう」
 今日だけじゃなくいつも聞いてくれている。
「コーンアイス食べましょ!」
「すぐ近くにコンビニあるね」
 お店から一番近いコンビニに寄りコーンタイプのアイスを買うことになった。
「ハー〇ンじゃなくてよかった?」
「コーンのアイスの方が好きなんです」
「カウンターのホットコーヒーも買おうかな。優香も飲む?」
「頑張ってブラックを飲みます」
 イートインはないので車の中で、アイスを食べコーヒーを飲む。
 慧一さんはフロントガラスと後ろのガラスにカーテンを下ろした。
 便利なボタンがあるものだ。
「本当はコーヒーは別で摂った方がいいらしいけど面倒くさいもんね」
「食事中に飲んでないしいいですよ」
 アイスとコーヒーの組み合わせは合うと思っている。
 慧一さんから邪(よこしま)な視線を感じ、きょとんとした。
「優香がアイス食べてるのえっちだな」
「な、なんで!?」
「そういうつもりでコーンタイプを選んだんじゃなかったの?」
「変態の思考にはついていけないわ」
 33歳の婚約者は何かよからぬ妄想をしたらしい。
「……結婚したらその内、次の段階に進もうね」
 口元をゆるくつり上げる姿にびくりとした。
 頬についたソフトクリームを舐めとる舌の動きさえ、
 エロティックだ。
 視線の色っぽさに心臓が高鳴る。
「濃厚なバニラアイスの味が台無し」
「おや……ご機嫌を損ねたかな」
「慧一さんのような百戦錬磨の人に
 ついていこうとしたら大変なの。
 私なんて恋愛スキルが赤ちゃんなんだから」
「そんなこともないでしょ……」
 くすっと笑い背中を抱きしめられる。
 エアコンが効いていなければ暑くてどうしようもない。
 そう考える私はムードがないのかもしれない。
「誕生日だから私の言うことは何でも聞いてくれるのよね?」
 腕の中でみじろぎしながら甘えてみる。
「場合によっては。俺にも矜持があるから、
 無理難題にはお応えできないよ」
 耳朶に舌が触れそうで触れない。
 吐息が触れていて背筋が震えるのは慧一さんに慣らされたからだ。
「私、慧一さんが過去にどれだけおいたをしてようが、
 そんなのどうでもいいの」
「おいたをしてる前提!?」
「過去の記憶を書き換えるくらい、
 あなたを愛しぬくわ。
 私を選んだことをこの先後悔しないように、
 努力を怠らないって誓うから離さないで」
 背中にしがみつく。
 深く息を吐かれた。
「優香からプロポーズされちゃった。
 こんな幸せもらえるのって
 俺くらいだよね」
 深く唇がむさぼられる。
「そういうのはホテルの部屋に着いてから言ってほしい。
 ここじゃ抱けないでしょ」
 吐息が混ざり合う。
 二人を繋ぐ水の糸がぷつり、と切れた。
 濃密な気配に今の時間を忘れそうになる。
 ホテルにチェックインしたのは、予定通りの時間だったが、
 部屋に入った途端、どちらともなく抱きしめあっていた。
 背伸びをすると、踵が浮いて靴が脱げそうになる。
 キスをする時、頭を掴んで顎に手を添える慧一さんに、
 小さな独占欲を感じる。
 夕食の時間までキスばかり繰り返していた。

 運ばれてきた料理は品数も多い。
 和食なので食べやすそうではあるが。
 お昼も結構食べたし、正直お腹はそんなに減っていない。
「こんなに食べきれるかな」
「寝る前に運動するから食べても平気だよ」
 羞恥に頬を染めてしまう。
「言葉は選んで!」
「何を想像したの?」
 からかってくる慧一さんは、兄よりたちが悪いのだ。
「ここの旅館の宿泊券がビンゴゲームの景品だなんて、
 さすがエリート銀行マンだよ」
「お兄ちゃんには感謝しなければいけませんね」
「スイートにはかなわないとかそんなことないしね。
 本当にありがとう。朔お兄ちゃん」
 慧一さんがお兄ちゃんというと嫌味くさい。
 旅行中でも話題に出てくるほどだから、
 私たちはあの人が大好きで仕方ないのだろう。
 料理をしっかり堪能してお腹もふくれた私たちはしばらく休憩してから
 お風呂に入った。
 男性と女性に分かれて入浴なので慧一さんは残念だったようだ。
「……ふー。いいお湯だったね!」
「あの……待っててくれてありがとう」
 私が女性浴場から出ると慧一さんが、待っていた。
 浴衣姿の彼は肩にタオルをかけている。
「あなたは……」
 私の肩に腕を回し慧一さんは、歌詞を口ずさんだ。
「人前だから、肩にしたけど冷たくないね」
「今はまだ9月だから平気です」
「りんごジュースでも飲もうか」
 売店でりんごジュースを買ってくれ、二人で飲む。
 慧一さんは腰に手を当てて飲んでいて和ませてくれた。
「優香の浴衣が……目に毒だ。
 ずっと見ていたいし中身を暴きたいし、
 葛藤中」
「どこで何を言ってるんですか。
 部屋に戻りましょうよ」
 慧一さんのひそめた声に、頬が熱を待つ。
 エレベーターで部屋に戻ると、対の間に布団が敷かれていた。
 二組の敷布団がくっつけられているのを見て悲鳴をあげそうになる。
「素敵なサービスだね」
 慧一さんはどこまでも楽しそうだった。
 私は、くっついていた布団を離して片方の布団にもぐりこんだ。
「俺が優香の布団に潜り込むだけだ」
 長身の慧一さんが、入ってくるととても窮屈だった。
 身じろぎもできない。
 背中をはがいじめにされ首筋に吐息もかかっている。
「照れなくていいのに」
「お膳立てされてるみたいで嫌なのよ」
「スイートルームは同じベッドだったよ?」
「敷布団の方が艶めかしい気がする」
「そう考える優香はかわいいね」
 両脚まで絡められた。
 肌が熱くなっていることに気づかれたくない。
 髪を撫でて頬を寄せられくらくらしてくる。
「ちょっと待っててね」
 慧一さんは一言いい置き、離れた。
 現金なもので離れられると寂しくなる。
 枕元に置かれた照明のスイッチはオンにされていた。
 起き上がり、慧一さんを待っていると彼は何かを押し抱いていた。
 ドラマで見たことがある青い箱だ。
 少し幅が広いのは、二人分だからだろう。
 慧一さんは目の前でそれを開く。
 シルバーリングは照明の光に照らされてきらりと輝いた。
「優香……雰囲気もあったものではないけれど聞いて。
 これからずっと一緒にほしい。
 君だけを愛し想うから」
「はい」
 手を差し出すと薬指に指輪が嵌められていく。
 婚約指輪ではなく結婚指輪。
 私はもう一つの指輪を慧一さんの薬指に嵌めた。
 二人で指をくっつけると実感がわいてくる。
「結婚式を待ってたら時期が遅くなるし、
 入籍の前に渡そうかなって」
「……うれしい」
「ちょっと他と違うのも俺達らしいでしょう?」
 微笑みあう。
「菜都子さんにも保証人の欄に名前を書いてもらったら、
 その足で婚姻届を出しに行こう」
「……はい」
 指輪をした指を重ね合わせる。
 実は旅館に着いた時から、いつ渡されるのかとそわそわしていた。
(こんなシュチエーションになるとは思ってもみなかった)
 指輪を外しいったん箱にしまう。
「もう待てない……いい?」
 慧一さんの首筋に腕を回す。
 ゆっくりと折り重なる身体に身をゆだねた。
 慧一さんは、しっかり準備をしてきていて
 私に危うさを感じさせることはなかった。
「優香……誕生日おめでとう」
 朝方目を覚ました慧一さんが、肘をついてこちらを見つめていた。
 情熱的で激しく甘やかに抱かれた朝、
 けだるい身体に嬉しさを感じてしまった。
 いつか境い目がなく触れ合う時が来る。
 待ち遠しくて、どこか怖い。
 もっと慧一さんを感じたらどうなるのだろう。
「慧一さん、ありがとう。大好き」
 胸元にすり寄る。
 髪を撫でてくれる手はどこまでも温かかった。
「観光は昨日したしとりあえず帰ろうか。
 今日はご両親へのあいさつが待っている」
「事後報告みたいですね」
「……婚姻届を出す前だからぎりぎりセーフ」
 両親に会うのは問題ない。
 慧一さんの姿を目にして彼らは言葉をなくすだろうが、
 認めないはずはない。
 初めてきちんと紹介するのは、
 お世話になっている課長。
 うさんくさいと思われたらわかってもらうしかないけれど。











しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

鬼上官と、深夜のオフィス

99
恋愛
「このままでは女としての潤いがないまま、生涯を終えてしまうのではないか。」 間もなく30歳となる私は、そんな焦燥感に駆られて婚活アプリを使ってデートの約束を取り付けた。 けれどある日の残業中、アプリを操作しているところを会社の同僚の「鬼上官」こと佐久間君に見られてしまい……? 「婚活アプリで相手を探すくらいだったら、俺を相手にすりゃいい話じゃないですか。」 鬼上官な同僚に翻弄される、深夜のオフィスでの出来事。 ※性的な事柄をモチーフとしていますが その描写は薄いです。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

甘い束縛

はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。 ※小説家なろうサイト様にも載せています。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

処理中です...