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第8話「粘着質な貴方からは逃げられない」
しおりを挟む「怒らせてしまったかな」
「……怒ってないと思いますよ」
「お待たせしましたー」
運ばれてきた料理に、お腹が鳴った。
冷や奴、天ぷら、たこやき、ノンアルコールビール、ノンアルコールカクテル、
カシスオレンジが、いっぺんにテーブルに並べられた。
「失礼いたします」
店員さんが、襖を締めて去っていく。
「はい、優香」
渡されたカシスオレンジを受け取る。
慧一さんは、ノンアルコールビールを手にしている。
「ありがとう」
「いっぺんに来ちゃったね。
ノンアルコールカクテルは、半分こしようか」
「半分こ……! 」
「飲む前から顔赤くしちゃって、かわいいな。
かんぱーい! 」
「乾杯」
声が弾んでいる慧一さんは、楽しんでいるようだ。
私はグラスを合わせながら、ふふっ、と笑った。
慧一さんの方と、私の方に小皿を置く。
天ぷらとたこ焼きを取り分ける。
「あ、勝手にごめんなさい! 」
「嬉しいよ。優香は甲斐甲斐しいね」
横を向くと、慧一さんは、柔和な笑みを浮かべていた。
食べられなくなると思ったので、手を合わせると、小皿に手を伸ばした。
「冷や奴、食べてくださいね。私もたこ焼きで足りなかったら、何か頼みます」
「無理ない程度に、満足するまで食べてね」
「はい……見られて食べるの緊張するから、隣でよかったわ」
慧一さんが、小さく笑った気がした。
たこ焼きは、上にネギがトッピングされていて、それがいいアクセントになっている。
エビとちくわの天ぷらを頬張る。
咀嚼し、カシスオレンジを流しこむ。
「美味しいー! 」
「食事は、何を食べるかじゃなくて、
誰と食べるかが重要なんだよね」
隣を向くと、慧一さんがノンアルコールビールを傾けていた。
グラスを飲み干す彼の喉の動きに、視線が縫い止められる。
「やらしい目でこっち見てるけど、いたずらがご希望なのかな? 」
「やらしい目で見てないわ」
「期待ならお応えしちゃうけど」
「……やっ……どこ触って」
慧一さんが、ブラウスの上から肌をまさぐる。ぎゅっ、と目を閉じた。
「やぁ……っ……ああ」
カシスオレンジが、回ってしまったのか熱くなった身体が敏感に反応する。
やわやわとした手つきなのに、背中が勝手に波打つ。
「優香……早く繋がりたい」
「……あ、あっ」
長い指が、ブラウスの上から、胸の頂をつまみあげる。
「相応しい場所で、初めてを迎えさせてくれるって言ったじゃない」
「……それまで、何もしないとは言ってないけど」
「無理……っ、……ふぁっ」
掴まれた肩。半ばのしかかられると抵抗できない。
長身の身体は、細身でもそれなりに、重さがある。
深く口づけれながら、押し倒されて、喘ぐ。
太ももにあたるのは、彼の欲情だった。
「優香が、可愛いから悪い」
優しかった手つきが、荒々しくなる。
静寂の部屋の中で、私は淫らな声を押し殺した。密室といえどお店の中だ。
吐息と心をかき乱した慧一さんが、私の腕を引いて、抱き起こす。
膝に抱かれて、
食事を再開した。
ノンアルコールのカクテルが、口移しで流し込まれる。
くらくらしたのは、慧一さんが、ふらちないたずらをしたせいだ。
「美味しいかい? 」
問いかけられて、頷く。
「そんな顔を俺以外に見せたら、どうなるか
わかってるよね」
柔らかな言葉に見えて、脅迫だった。
こくこく、と頷く。
「見せるわけないわ……」
「自分の独占欲が、怖くなる。優香は逃げないってわかってるんだけど」
自嘲する様子の慧一さんに、何とも言えない気持ちになった。
唐揚げを注文して、分けて食べたけれど
少し胃もたれした。
奢ってもらってばかりは、心苦しいから、自分の分くらい出したかったけど、
慧一さんは、スマートに支払いを終えてしまった。
プラチナカードなんて、目にしたの初めてだ。
送ってもらい、車を降りる時、慧一さんが、
運転席の窓を開けて、伝えてきた。
「薬を飲んで寝るんだよ。欠勤するようなら、
俺の携帯に連絡くれればいいから」
私が、体調悪いのに気づいていたなんて。
「ありがとう。皆勤賞狙ってるから休んだりしないわ。明日の朝には元気になってます」
「頑張りさんなとこにも惹かれたんだなって、改めて気づいた。
優香、愛してるよ。
おやすみ」
一気に言い募られた。
「おやすみなさい。愛してます」
ウインクした後、慧一さんは、車を出した。
週明けの月曜日に、居酒屋でご飯を食べて、
体調壊して翌日は休むとかありえない。
慧一さんしか、本当のことは知らなくても、
たるんでいるにも程がある。
ゆっくりお風呂に浸かりながら、会社を出たあとが、怒涛だったなと振り返る。
一通り用事を済ませてベッドに潜り込んで、携帯を確認した。
メッセージアプリには二人分の通知がある。
先に届いていたほうを開く。
『無理して飲ませてごめんね。あと、
今日のいたずらのことは、謝らないから』
もう一人の方を開くのに、迷ったが思い切って開く。
『優香、あれは過去の男の中で一番最悪だ。比べるべくもないほどに、終わってる』
ぽかーんとした。
慧一さんからのメールもなかなか、心を揺らすものだったが、
兄のメールも、かなり手厳しい。
『謝ったら、怒ります。嫌ではなかったから、いいんです』
そう、慧一さんに送った。
朝起きて、兄にメッセージを送った。
『慧一さんは、私を大事にしてくれてるわ。過去の人とは違うのよ』
返信を待たず出勤の準備をした。
昼休み、携帯を覗いたら、
『……早まった真似はするなよ。
傷つくのは女の方なんだから』
返信はしなかった。
見る目のなさが兄を意固地に心配させているのだろう。
もうあの頃のような子供じゃない。
兄も恋心は操縦できないって知ってるはず。
自分のように傷ついてほしくないって思ってくれているのは、分かってる。
残業もなく定時に上がれた私だったが、慧一さんはまだ仕事中だった。
帰り際にお疲れ様です。
今日は一人で帰りますとメッセージを送ったら、時間を置いて返信があった。
電車の中で、携帯を開いて微笑む。
『お疲れ様。本当は一緒に帰りたかったんだけど、待たせるのは、悪いからね。
また俺が帰宅したら連絡するよ』
返信は不要だと思い、携帯を閉じた。
最寄り駅に着くと、スーパーに向かった。
今日の分だけの食材を買って、マンションの部屋に戻る。
食事を作って食べる。
一人の食事は味気ないなんて、ほんの僅かな期間に、彼のいる日常に慣れたのだろう。
平日も毎晩共にいたから。
仕事から帰ると食事をし、お風呂に入って、テレビをつける。
バラエティー番組で笑う。
これが、今までの日常だった。
「……もしもの時が来たらどうするの? 」
まだ付き合い始めて日が浅いのに、
もやもやと考え始めてしまう。
テレビを消して布団に潜り込んだのは22時。まだ寝るには早い。
その時、携帯が、着信を知らせた。
表示されていた名前に、涙が出そうになる。
「……慧一さん」
「優香の声は、本当にあったかいね」
「あったかいだなんて……」
「本当のことだよ。疲れなんて瞬時に吹き飛ぶ」
言葉にならなかった。
「こんなに遅くまでお仕事だったんですか? 」
「いや、仕事は午後8時に終わったよ。
寝る前に、優香とのひと時を過ごせたらなって。
今日は、あまり一緒にいられなくて寂しかった」
「私こそ寂しかったわ」
同じ気持ちを感じてくれている。
「ねぇ、レッスンしよう。俺は、優香を感じて眠りたい」
甘えるような響きに、ドキッとした。
「どうすればいいの? 」
「脳内でイメージして……キスからだ」
電話越しに、リップノイズが届く。
なまめかしく聞こえるのが、不思議だ。
「……あっ……慧一さん」
「優香……君の唇は甘いね……」
「舌を絡ませ合うと、繋がってる気がするよ」
脳内でイメージがふくれあがる。
吐息が、混ざって、宙に溶ける。
慧一さんの舌が唇の中に、入り込んできて、
私の舌を上手に引きずり出した。
「……ふぁ……」
「いい声……もっと聞かせて」
唇を吸って、時折噛みつく。
痛みと痺れで、何故か腰がうずいた。
(これは、脳内妄想なのに)
「……服を脱いで全部俺にさらけ出してごらん」
受話器越しに聞こえる声が、濡れている。
その妖艶さに抗えずパジャマを脱いだ。
ブラジャーを外し、下着を腿から引き抜く。
「綺麗だよ……淡い茂みから匂い立つような色香が伝わる」
慧一さんも、脱いだのだろう。
衣擦れの音がした。
「……舌で吸うのと、手で触るのどっちがいいかな」
「……えっ、あ、あの」
「両方だなんて、欲しがりだな」
慧一さんの大きな手が、ふくらみを揉みしだく。
尖り始めた頂きを指と唇に挟まれる。舌が絡んだ。
「……ああん……っ……駄目」
実際にされているわけじゃない。
それでも、感じている。声に導かれて、身体が波打つ。
吸われて腫れ上がった頂きは、真っ赤になって、あなたの愛撫を待ち受ける。
「優香……次はどこに触れてほしいの? 」
恥ずかしくて答えられない。
「その綺麗な胸を舐めしゃぶって、欲しいんだね」
「……あ、あ……」
熱い舌が、肌を這う。啄み、絡めて、
吸い上げられて、ふくらみが揺れた。
慧一さんにされていることを想像し、
自分で、愛撫してしまっているのだが、
いけないことではないだろうか。
背筋を丸め、ふくらみに手を伸ばす。
自分で、したこともなかったのに……。
「優香、濡れてるか確かめてみて」
命じられままに、下肢に指を伸ばす。
「はっ……っあ」
びくとした。
蕾は、蜜に塗れている。
ほんのちょっと触れただけで、電流が走った。
「中に入って君の熱を確かめたい」
「……やぁ……っ」
慧一さんの骨ばった指が、秘められた場所でうごめく。
私は呆気なく陥落した。
「……今日はいい夢が見れそうだね……おやすみ」
おやすみなさいは言えなかった。
甘い声に、狂わされ、息を整える私は、もだえていた。一人はさみしいと。
その翌晩も、淫らなレッスンは続いた。
声だけじゃなくて、本当のあなたに触れられたい。心の中でつぶやく自分にはっ、とした。
「優香……どうしたの、もうイっちゃった? 」
電話越しに吐息を吹きかけられ、心臓がはねた。
「……え、そんなことないです」
「声が濡れてるよ? 」
「変なこと言わないで」
「感じてるんでしょ。素直になればいいんだ」
吐息が、荒いのは自分でも分かっていた。
慧一さんの声が、艶を帯びてとんでもなく色っぽいのも気づいてる。
「……うう……や、やなの」
「どうして泣くんだい? 」
「いつまでこんなこと続けるの。どうして……」
「素敵な夜を迎えるための予行演習だよ」
「……慧一さんは、私を弄(もえあそん)んでるの? 」
「まさか。俺だって、優香に触れたくて苦しいんだよ。同じだろう? 」
ひくつく場所に触れる。彼に触れられたい……その欲求が日に日に高まっている。
今日でこのレッスンも三日目。
少しずつ過激さを増していく。
私は操られるままに、自らを愛撫する。
慧一さんの声に抱かれながら、寂しさは、募るばかりだ。
「……っん」
とくん、心臓が暴れて、身体が弛緩する。
未知の階段を登る感覚が、私を追いつめるようだった。
「可愛いよ……優香」
慧一さんものぼりつめたのを知る。
息が整ったあと、意を決して伝えた。
「……明日はなしにして。寂しくて」
「目の前で見せ合いっこする? それなら、いいよね。寂しさもない」
「そんなの嫌だわ!」
「早く、ひとつになりたいのに耐えてるのを分かってほしいな。
レッスンは君が、そのときに辛くないようにしてるんだよ 」
慧一さんの声は柔らかでありながら強引だった。
抗えない。
私は狂うくらい彼に夢中になってしまっていた。
「ここじゃ色々と気になるから、あなたの部屋に連れて行って」
防音的にまずいと思った。慧一さんの部屋なら、防音はばっちりだろう。
「もちろんだよ。明日は一緒に帰ろうね。
ディナーを味わって」
最後は君を味わうから。掠れた語尾を聞き取り頬が熱くなった。
金曜日は残業もなく仕事が終わったが、慧一さんはまだ仕事中だった。
屋上で一緒に、お弁当を食べた時、慧一さんが渡してくれた車のキーを思い出した。
気が引けたけれど、彼が許可してくれたのだからいいのだと言い聞かせ車を開ける。
車内で彼が戻るのをそわそわしながら、待っていると30分ほど後に彼が車のカギを開けた。
「お待たせ」
「お疲れ様です……課長」
「慧一さんでいいんだけどな」
「車を出すまではこう呼んでいたいの。
役職名と名前で呼べるのは私だけでしょ」
「君だけの特権だよ。三島さん」
「……っ」
唇に吐息を吹きかけられたら、たまらない。
わざとらしい口調に、慧一さんの粘着質なところを見せつけられた。
兄にまで、毒蛇と言われてしまっている。
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