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〜悪魔付きとの朝食〜2日目
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リンリンと、大きな鐘の音が聞こえる…。いつもの冬菜のぶつぶつと言われる言葉じゃない…?!
うん。そうだよね、昨日と同じ。私の日常じゃない場所…非日常を表す『死』と『殺し合い』の言葉、電子音の人間味のない言葉。見慣れないドレス、見慣れない料理。
到底この引きこもりのニートが、物凄い綺麗で豪華な料理を食べられるわけがない。いや、食べられるはずがない。
出来る事なら、夢であってほしかった…。それを夢じゃないぞ!と言いそうなばかりに、左手首には機械みたいな腕輪が電気でキラッと光る。無意識に嫌な顔をした。
うん。まず、着替えよう。今のこの服であの会場には行けないな…。と考えながら、大きなクローゼットをカチッと音を立てて両扉を開けると、甘い香りとクローゼットの中にある可愛らしい小さな暖かい証明に照らされて、キラキラと光るドレス達が沢山並んであった。
コンコンと乾いた音が聞こえて、ビクッとしながらハイッ!!と声が裏返ってしまった……。
「鈴様、起きられていたんですね。では、お支度の方を…」
入ってきたのは、私くらいの背丈で顔は黒のベールで見えなくなってる。
印象はまさに、メイドと言っても過言ではないと思えるほどだ。3人くらいの子が、コツコツと静かに足音を鳴らしながら、今日のお召し物はどうしましょうか?と、尋ねてくる。
「ひっ…い、いや!なんでもいいですよ!えっと…メイドさん?か、髪は別にとかなくていいんだけど…」
と、焦りながら言う。うん、まさにお嬢様だな。
綺麗なアンティークのドレッサーに誘導されつつ、1人のメイドさんがこちらはいかがでしょう?と、見せられたのは赤と紫の入った背中が開いているマーメイド?というようなドレスだった
「い、いや~!それはちょっと大胆じゃ…?」
と、両手を前に出して申し訳なさそうな顔をしてみる。第1、背中開いてるし肩の紐みたいなの無いし!結構、体のライン分かるやつじゃん…
「そうでしょうか…?ですが、こちらのブランケットなど羽織る物もありますので、ボディのラインは隠れるかと?」
メイドさんは私の考えてる事を分かってる様に、羽織る物を進めてきた…!?
────小一時間後───
死ぬ…本当に死ぬ…。これ以上ない程、恥を晒した様な気がする…。
まぁ、もう着た後だし。メイクも髪もバッチリメイドさんにお人形の様に綺麗にされて、会場に向かいましたよ…。
ドレスの着方なんて、分かるわけないよ…。絶対笑われてた…。
「皆さんこの様なドレスを着る事は、あまりない様ですし恥ずかしい事はありませんよ。」と、微笑んでいた感じだけど!!でも…恥ずかしいわ!
1度目の鐘が鳴って約1時間後、もう一度鐘が鳴った。その時は、また電子音の声が「会場にお集まり下さい。」と丁寧な言葉でアナウンスされた。
そうだ、洋仁に会わないと…。会場に着いたものの、洋仁(ひろと)が心配だ。会場に来て約3分くらいかな?まだ洋仁の姿が見えない。すごく心配だ…
グー…会場に響き渡る私のお腹の音。シンと、静まり返ってた会場にドッと笑いが響く…。
あぅ…恥だ。もう歩けない…恥ずか死ぬ…。私が顔真っ赤にしていたら、急にドンッと背中を押された。あっ…私死んだ…。と思ったのは内緒…。
「ククククッ…お前、そんなに腹減ってたのかよ!ほら、俺のだけどやるよ。」
バッと振り返ると、見るからに好青年だ。うん。口は悪いが、結構イケメンだ…。
ありがと。と小さく言って、礼をするがまだ周りからはザワザワとしている。
よく見れば、丸いのや正方形の綺麗なテーブルが何個も配置されていて、角やテーブルの脚などにトランプの柄がアクセントされててすごく綺麗だ。それに、シャンデリアも2つあった。
バイキングみたいな感じに、壁全面には大きなお皿や綺麗な鍋などが沢山並んでいた。
相変わらず、人は沢山いるし皆綺麗にドレスアップされている。多分、今いつもの服装の私がこの中に入れば、即退出されるだろう…。
貰ったお皿には、綺麗にバランスよく盛り付けられている。
「………こ、これありがと。あの、こんな身長の小さな男の子見ませんでした?」
久しぶりの敬語で、少し片言になりつつも片手で洋仁の背くらいの高さを示す。
「あ?あ~、多分あっちじゃね?あと、その片言の敬語やめたら?俺、別にそういう堅苦しいの嫌いなんだよね」
ポリポリと頭を掻きながら機嫌の悪そうに私達の居る場所の反対側を指すと「じゃ、俺新しいの盛り付けてくるから。もう腹の音鳴らさないようにな。」からかう様に笑いながら言うと、盛り付けに行った。
腹立つ!あいつ、さっきの事これからずっと覚えてて、ずっとこのネタで笑いものにする気だ…
洋仁と合流した後、朝ご飯を終えて会場から出されると、私は部屋に戻った。洋仁も部屋に戻ると言っていたし、まぁいいだろう。
それに、いつ殺し合いになるのか検討もつかない。普通、ゲームとかなら食事が終わってすぐに殺し合いとかになりそうなんだけど…
何を意図して、私達を自由にさせてるのか全く分からない。この主犯が求めているのは、私達が殺し合いをしている所を見るのが性癖なら、私達に食事や快適な部屋を1人ずつに使わせたりはしないだろう。
それに、もっと狂ったようにしたいなら私達を監禁でも食事を抜きにするなりすれば、だんだん私達は普通という一線を簡単にへし折る事が出来る。
私がう~ん…と頭を悩ませていると、ゴーンゴーンと低い鐘の音が館中に響いた。
それは、私達が平和に過ごせていた時間を切られる音になった。
うん。そうだよね、昨日と同じ。私の日常じゃない場所…非日常を表す『死』と『殺し合い』の言葉、電子音の人間味のない言葉。見慣れないドレス、見慣れない料理。
到底この引きこもりのニートが、物凄い綺麗で豪華な料理を食べられるわけがない。いや、食べられるはずがない。
出来る事なら、夢であってほしかった…。それを夢じゃないぞ!と言いそうなばかりに、左手首には機械みたいな腕輪が電気でキラッと光る。無意識に嫌な顔をした。
うん。まず、着替えよう。今のこの服であの会場には行けないな…。と考えながら、大きなクローゼットをカチッと音を立てて両扉を開けると、甘い香りとクローゼットの中にある可愛らしい小さな暖かい証明に照らされて、キラキラと光るドレス達が沢山並んであった。
コンコンと乾いた音が聞こえて、ビクッとしながらハイッ!!と声が裏返ってしまった……。
「鈴様、起きられていたんですね。では、お支度の方を…」
入ってきたのは、私くらいの背丈で顔は黒のベールで見えなくなってる。
印象はまさに、メイドと言っても過言ではないと思えるほどだ。3人くらいの子が、コツコツと静かに足音を鳴らしながら、今日のお召し物はどうしましょうか?と、尋ねてくる。
「ひっ…い、いや!なんでもいいですよ!えっと…メイドさん?か、髪は別にとかなくていいんだけど…」
と、焦りながら言う。うん、まさにお嬢様だな。
綺麗なアンティークのドレッサーに誘導されつつ、1人のメイドさんがこちらはいかがでしょう?と、見せられたのは赤と紫の入った背中が開いているマーメイド?というようなドレスだった
「い、いや~!それはちょっと大胆じゃ…?」
と、両手を前に出して申し訳なさそうな顔をしてみる。第1、背中開いてるし肩の紐みたいなの無いし!結構、体のライン分かるやつじゃん…
「そうでしょうか…?ですが、こちらのブランケットなど羽織る物もありますので、ボディのラインは隠れるかと?」
メイドさんは私の考えてる事を分かってる様に、羽織る物を進めてきた…!?
────小一時間後───
死ぬ…本当に死ぬ…。これ以上ない程、恥を晒した様な気がする…。
まぁ、もう着た後だし。メイクも髪もバッチリメイドさんにお人形の様に綺麗にされて、会場に向かいましたよ…。
ドレスの着方なんて、分かるわけないよ…。絶対笑われてた…。
「皆さんこの様なドレスを着る事は、あまりない様ですし恥ずかしい事はありませんよ。」と、微笑んでいた感じだけど!!でも…恥ずかしいわ!
1度目の鐘が鳴って約1時間後、もう一度鐘が鳴った。その時は、また電子音の声が「会場にお集まり下さい。」と丁寧な言葉でアナウンスされた。
そうだ、洋仁に会わないと…。会場に着いたものの、洋仁(ひろと)が心配だ。会場に来て約3分くらいかな?まだ洋仁の姿が見えない。すごく心配だ…
グー…会場に響き渡る私のお腹の音。シンと、静まり返ってた会場にドッと笑いが響く…。
あぅ…恥だ。もう歩けない…恥ずか死ぬ…。私が顔真っ赤にしていたら、急にドンッと背中を押された。あっ…私死んだ…。と思ったのは内緒…。
「ククククッ…お前、そんなに腹減ってたのかよ!ほら、俺のだけどやるよ。」
バッと振り返ると、見るからに好青年だ。うん。口は悪いが、結構イケメンだ…。
ありがと。と小さく言って、礼をするがまだ周りからはザワザワとしている。
よく見れば、丸いのや正方形の綺麗なテーブルが何個も配置されていて、角やテーブルの脚などにトランプの柄がアクセントされててすごく綺麗だ。それに、シャンデリアも2つあった。
バイキングみたいな感じに、壁全面には大きなお皿や綺麗な鍋などが沢山並んでいた。
相変わらず、人は沢山いるし皆綺麗にドレスアップされている。多分、今いつもの服装の私がこの中に入れば、即退出されるだろう…。
貰ったお皿には、綺麗にバランスよく盛り付けられている。
「………こ、これありがと。あの、こんな身長の小さな男の子見ませんでした?」
久しぶりの敬語で、少し片言になりつつも片手で洋仁の背くらいの高さを示す。
「あ?あ~、多分あっちじゃね?あと、その片言の敬語やめたら?俺、別にそういう堅苦しいの嫌いなんだよね」
ポリポリと頭を掻きながら機嫌の悪そうに私達の居る場所の反対側を指すと「じゃ、俺新しいの盛り付けてくるから。もう腹の音鳴らさないようにな。」からかう様に笑いながら言うと、盛り付けに行った。
腹立つ!あいつ、さっきの事これからずっと覚えてて、ずっとこのネタで笑いものにする気だ…
洋仁と合流した後、朝ご飯を終えて会場から出されると、私は部屋に戻った。洋仁も部屋に戻ると言っていたし、まぁいいだろう。
それに、いつ殺し合いになるのか検討もつかない。普通、ゲームとかなら食事が終わってすぐに殺し合いとかになりそうなんだけど…
何を意図して、私達を自由にさせてるのか全く分からない。この主犯が求めているのは、私達が殺し合いをしている所を見るのが性癖なら、私達に食事や快適な部屋を1人ずつに使わせたりはしないだろう。
それに、もっと狂ったようにしたいなら私達を監禁でも食事を抜きにするなりすれば、だんだん私達は普通という一線を簡単にへし折る事が出来る。
私がう~ん…と頭を悩ませていると、ゴーンゴーンと低い鐘の音が館中に響いた。
それは、私達が平和に過ごせていた時間を切られる音になった。
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