61 / 186
ライドからのお説教
しおりを挟む
あれ?朝だ。いつも以上に目覚めがすっきりしている。とりあえず、食堂へ行って朝食を食べに行こうかと思っていたら
「ヴォウ!」
ライドの鳴き声で呼び止められた。しかもライドがなんか怒っている、ライドは自分の前脚で目の前を指し示す。そこに座れって事?言われた通りに座ると
「ヴォウ!ヴォウヴォウ!ウゥ~ウオン!!」
え、ええと~これはお説教?
そうみたいだ。ライドが何を言っているのかは分からないけど、私に対して怒っているのは分かる。
わ、私何かしたんだろうか?
・・・・・
・・・
俺の名はライド。ヘル・ウルフだ。
以前は俺達一族を眷属とする妖精様の元で楽しく暮らしていたが、その内この森の外の世界へ旅に行きたいと思っていた。そんな矢先に今のご主人と出会った。
俺はご主人と使い魔の契約をし、念願だった外の世界へと旅に出ることが出来た。ご主人は女神様からの命令で人捜しの旅をしているらしく、いろいろなところへと連れて行ってくれる。
ご主人との旅は楽しい。美味しい肉ももらえるし、毎日新たな刺激がある。飽きることは無い。この前なんか神獣の子供も仲間に加わった。まあ、たまに捕まったり、強い奴に出会ってしまってピンチに陥ることはあるけどな・・・それでもご主人には女神様のご加護があるのかいつも解決してしまう。
そんなご主人を俺は尊敬しているし、ずっとついて行きたいと思っている。
だが昨日の行為はいただけない。
何をしたかって?それはな・・・
~~~~
「あはは~このお酒美味しいですね~」
竹筒に入った酒を美味そうに飲むご主人。初めて見る酔いどれの表情だ。いつも何かしら気を張っているからな。たまにはこういうことがあっても良いのかも知れない。そう思っていた矢先
「いい飲みっぷりだな嬢ちゃん!どうだ、この俺と飲み比べしないか?負けた方が全額奢りだ。」
明らかに柄の悪そうな奴がご主人に飲み比べを挑んできた。普通なら臆病なご主人は受けないだろうが、今は酔って判断能力が鈍っているのか二つ返事で受けてしまった。
・・・これは少しマズいかも知れない。奴ら酔って動けなくなったご主人を誘拐するつもりなのでは無いだろうか?見ると、柄の悪そうな男の後ろには何人もの人相の悪い男が控えている。だが、ここで俺が奴らを襲ってしまえばご主人の身の安全は守れるかも知れないが、
だが、勝負は俺の思いもよらぬ方向へと進んでいった。
「ふぃ~美味しいお酒ですねぇ・・・もう一杯!」
「ヒゥッ・・・!お、俺ももう・・・一杯・・・」
ご主人が余裕そうに10杯目の杯を空けるのに対して男の顔色はかなり悪い。もう限界なのだろう。周りを見ている奴らは
「すげえ・・・あの酒10杯も飲める奴なんて初めて見た・・・」
「というかあの嬢ちゃん余裕なのか?さっきから顔色変わってねえぞ!」
そして12杯目にさしかかった辺りで
「も、もう無理・・・」
柄の悪そうな奴は限界だったのか、倒れてしまった。それを見たご主人は
「さて~私と勝負してくれる子は・・・?」
そう言って周りを挑発した。すると、先程倒れた柄の悪い男の仲間らしき奴らが次々と名乗りを上げた。それを見てご主人はぺろりと口の端をなめると、次々と飲み比べ勝負を受け、気がついたときには屋台の周りで10人の男達が倒れていた。
終わった後もご主人はまだ勝負したがっていたが、流石に夜も遅いしタマミの奴も寝てしまったのでご主人とタマミ俺の背中に乗せて連れ帰った。
帰り際に見えた屋台の親父がすごい笑顔だったのはたぶん気のせいじゃ無いだろう
さて、とりあえず明日はご主人に説教しなくては。うら若き乙女が大衆の面前であぐらをかいて飲み比べ勝負など・・・
~~~~
「うう~何言っているかわかんないけどごめんなさい~」
で、今に至るわけだ。
まったく・・・言葉が通じないのがもどかしい。まあ、ご主人も反省したみたいだし、説教もこの辺りで良いだろう。
さてご主人は今日何をするのかな?
「ヴォウ!」
ライドの鳴き声で呼び止められた。しかもライドがなんか怒っている、ライドは自分の前脚で目の前を指し示す。そこに座れって事?言われた通りに座ると
「ヴォウ!ヴォウヴォウ!ウゥ~ウオン!!」
え、ええと~これはお説教?
そうみたいだ。ライドが何を言っているのかは分からないけど、私に対して怒っているのは分かる。
わ、私何かしたんだろうか?
・・・・・
・・・
俺の名はライド。ヘル・ウルフだ。
以前は俺達一族を眷属とする妖精様の元で楽しく暮らしていたが、その内この森の外の世界へ旅に行きたいと思っていた。そんな矢先に今のご主人と出会った。
俺はご主人と使い魔の契約をし、念願だった外の世界へと旅に出ることが出来た。ご主人は女神様からの命令で人捜しの旅をしているらしく、いろいろなところへと連れて行ってくれる。
ご主人との旅は楽しい。美味しい肉ももらえるし、毎日新たな刺激がある。飽きることは無い。この前なんか神獣の子供も仲間に加わった。まあ、たまに捕まったり、強い奴に出会ってしまってピンチに陥ることはあるけどな・・・それでもご主人には女神様のご加護があるのかいつも解決してしまう。
そんなご主人を俺は尊敬しているし、ずっとついて行きたいと思っている。
だが昨日の行為はいただけない。
何をしたかって?それはな・・・
~~~~
「あはは~このお酒美味しいですね~」
竹筒に入った酒を美味そうに飲むご主人。初めて見る酔いどれの表情だ。いつも何かしら気を張っているからな。たまにはこういうことがあっても良いのかも知れない。そう思っていた矢先
「いい飲みっぷりだな嬢ちゃん!どうだ、この俺と飲み比べしないか?負けた方が全額奢りだ。」
明らかに柄の悪そうな奴がご主人に飲み比べを挑んできた。普通なら臆病なご主人は受けないだろうが、今は酔って判断能力が鈍っているのか二つ返事で受けてしまった。
・・・これは少しマズいかも知れない。奴ら酔って動けなくなったご主人を誘拐するつもりなのでは無いだろうか?見ると、柄の悪そうな男の後ろには何人もの人相の悪い男が控えている。だが、ここで俺が奴らを襲ってしまえばご主人の身の安全は守れるかも知れないが、
だが、勝負は俺の思いもよらぬ方向へと進んでいった。
「ふぃ~美味しいお酒ですねぇ・・・もう一杯!」
「ヒゥッ・・・!お、俺ももう・・・一杯・・・」
ご主人が余裕そうに10杯目の杯を空けるのに対して男の顔色はかなり悪い。もう限界なのだろう。周りを見ている奴らは
「すげえ・・・あの酒10杯も飲める奴なんて初めて見た・・・」
「というかあの嬢ちゃん余裕なのか?さっきから顔色変わってねえぞ!」
そして12杯目にさしかかった辺りで
「も、もう無理・・・」
柄の悪そうな奴は限界だったのか、倒れてしまった。それを見たご主人は
「さて~私と勝負してくれる子は・・・?」
そう言って周りを挑発した。すると、先程倒れた柄の悪い男の仲間らしき奴らが次々と名乗りを上げた。それを見てご主人はぺろりと口の端をなめると、次々と飲み比べ勝負を受け、気がついたときには屋台の周りで10人の男達が倒れていた。
終わった後もご主人はまだ勝負したがっていたが、流石に夜も遅いしタマミの奴も寝てしまったのでご主人とタマミ俺の背中に乗せて連れ帰った。
帰り際に見えた屋台の親父がすごい笑顔だったのはたぶん気のせいじゃ無いだろう
さて、とりあえず明日はご主人に説教しなくては。うら若き乙女が大衆の面前であぐらをかいて飲み比べ勝負など・・・
~~~~
「うう~何言っているかわかんないけどごめんなさい~」
で、今に至るわけだ。
まったく・・・言葉が通じないのがもどかしい。まあ、ご主人も反省したみたいだし、説教もこの辺りで良いだろう。
さてご主人は今日何をするのかな?
0
あなたにおすすめの小説
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる