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圧迫面接って頭が真っ白になって言葉が出なくなるよね

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学術都市エルビスまでの道のりはかなり遠く、いつも通りのペースで向かっていたら5日はかかってしまう。でも急がないと戦争が始まってしまうので、ライドにちょっと本気を出して貰うことにした。

「ライド?いける?」

「ヴォウ!」

ライドは勢いよく返事をし、その瞬間ライドの四肢は燃え盛る。どうやら大丈夫らしい。

私はタマミを背負っていた鞄の中に入れ、ライドにしっかりとしがみついた。

「よし、お願い!」

「グゥォオオオオオン!!!」

ライドは遠吠えと共に、私を乗せて大地を疾走し始めた。

周りの景色は矢のように過ぎ去り、風になったような感覚になる。途中何度か何かとすれ違ったような気がするが、私はライドから振り落とされないように必死で、確かめる余裕も無かった。

そしてあっという間に学術都市エルビスへと辿り着いていた。

エルビスの周りでは、10人くらいの黒いマントを着た人たちが何かをしている。おそらく戦争に備えた準備をしているのだろう。

とりあえず、エルビスの中に入らないと始まらない。

私はピリピリとした雰囲気を感じつつ、大きな門へと向かった。

・・・・・

・・・

手荷物検査ではトライスやイザベルの時とは比べものにならないくらい厳重で、手荷物一つ一つに対して、これは何だ?とか、この魔道具は何だ?と何度も聞かれた。日用品ならまだ良いのだけど、女神様から支給されているスマホやノートパソコンの説明には困った。今までは魔道具です、と言えば門番の人は納得してくれたのだが、ここの門番の人はそれでは納得してくれなかった。

危険なものではないのか?もしや貴様、北の蛮族のスパイでは無いのか?などと、かなり圧迫しながら聞いてくる。それに気圧されて私は頭が真っ白になり、言葉が出てこなくなってしまう。

返答に困っていると、もう一人の門番が私の鞄からあるものを見つけて、慌てて私を威圧している門番の所へ駆けよってきた。

「た、隊長!大変です!とんでもないものが見つかりました!」

「なんだ!やはりこの女はスパイだったのか!よし、コイツを捕らえろ!」

「ち、違います!鞄からファンデルワース王の押印と、サインがされた通行証が出てきまして・・・」

「何?!見せてみろ!」

隊長と呼ばれていた門番の人は大慌てで、気の弱そうな門番の人から通行証をひったくる。

そして通行証に穴が開くくらい見つめ、そしてだんだんと顔が青くなっていく。

「しょ、少々お待ちください」

そして急に丁寧な口調になったかと思うと、通行証を持って奥の部屋へと引っ込んでしまった。おそらく、トライスの門番の人もしていたように、通行証が本物なのかどうか王様に魔法で連絡を取りに行ったのだろう。

そして数分後、顔が真っ白になった門番の人が通行証を渡してくれ、頭を下げながら門への道を空けてくれた。とりあえずお礼を言って私は通行証を受け取り、門をくぐった。

こうして私は何とか学術都市エルビスに入ることが出来た。

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