神獣に転生!?人を助けて死んだら異世界に転生する事になりました

Miki

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グラディウス王国 ムッカの街

出会い (セラス視点) 3

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しばらく走っていると、遠くからこちらに向かって来る魔物の気配を感じたので、少し走るスピードを上げた。

そのすぐ後、服を掴まれた感じがして子供の様子を見てみると、魔物の気配が感じた方向を見ながら不安な顔をしていた。

魔物の気配を感じることができるのか?

距離が離れた魔物の気配を感じられる事に驚きながらも、走り続けていたがとうとう追いつかれてしまったことが気配でわかったので、魔物を倒すために一旦止まった。



グルルルルルッ



「ひぇっ」

現れた5匹のブラックウルフをどう倒すか考えながらも、油断なく相手を観察していると、子供が怯えた声を上げた。

子供をこれ以上怯えさせないためにも、早く終わらせなければと、ブラックウルフを倒すために魔法を撃とうと魔力を集め始めた時、子供が手を前に出した。

これは・・・・・・魔法を発動しようとしてるのか?

手を前に出すのは魔法の放つ方向を指定する時にする動作の1つだ。
魔法を発動しようとしているが、呼吸が上手く出来ていないし手も震えている。
このままだと上手く魔法は発動せず、集まった魔力が暴走を起こして周りを無差別に攻撃してしまう。

危険だと判断し、前に出した手に自分の手を重ね、落ち着ける為に声をかけた。

「落ち着け、大丈夫だ」

「えっ?」

俺が一緒にいることを忘れていたのか驚いた声が返ってきた。

魔物を倒さなくてはいけないと焦っていて、他のことを考えることが出来なかったんだろう。

少し落ち着いたのか顔を下に伏せて少し落ち込んでいる様子だったが、子供が見ていない今のうちに倒してしまおうと思い、風魔法を発動させる。

見えない風の刃を5つ同時に放った。
風の刃は5匹のブラックウルフの首を落とし、死んだブラックウルフをそのままアイテムボックスにしまった。

ブラックウルフを倒したので、子供の様子を見るとまだ俯いていた。どうしたらいいのか困り考えた末、驚かせないように恐る恐る頭に手を乗せ、ぎこちなく撫でながらもブラックウルフはもういないことを伝える。

「大丈夫だ、もう魔物はいない」

「え?・・・・・・いない?」

子供は言われた言葉に困惑しながらブラックウルフがいた場所を確認していた。

「逃げちゃったの?」

ブラックウルフがいた場所には、何も残っていないからか逃げたのかと思ったようだ。
だが、実際は俺が倒したので事実を伝える。

「いや、俺が倒した」

「すごい!すごい!」

俺が倒したことを伝えると、興奮しながら「すごい!」と何度も言われた。

しばらく興奮していたが、何か疑問に思うことがあるのか、首を傾げながら質問してきた。

「でも、倒したのに何でここにいないの?」

倒したのに何も残っていないのが不思議だったらしいので子供にもわかるように説明する。

「俺が持っている特別な空間に仕舞ったからだ」

「特別な空間?」

「そうだ」

まだ首を傾げていたので、アイテムボックスから剣を1本取り出して見せると、頷いて納得していたので剣をしまいまた走り出す。



そろそろ日が落ち始めてきたので、野営をする場所を探しながら走っていると、ちょうどいい場所を見つけたので今日はこの場所で野営をする事に決め、そのことを子供に伝えた。

「今日は、ここで野営をする」

子供を下におろし、野営の準備を始める。

途中子供から手伝うと言われたが、その必要はないので断った。

その少し後、誰かに覗かれている感覚がした。

これは、鑑定か?

今までにあった、商人や貴族に鑑定された時と同じ感覚だった。

誰が鑑定している?

誰が鑑定しているのか探すために周りを見渡すと、子供がこちらをじっーと見ている。

この子供が鑑定しているのか?

鑑定を持っていることに驚いたが、このまま誰彼構わず鑑定を使うようになるのは少し危険だな・・・・・・

レベルが高い者や勘が鋭い者には、鑑定は気づかれやすい。

相手に鑑定が気づかれると目をつけられたり、貴族の場合は不敬罪になる事もある。

そうならないためにも、今忠告した方がいいだろう。

「おい、まだ会ったばかりで警戒するのはわかるが、高レベルや感の鋭い奴にはバレる可能性があるから人相手には、あまり鑑定を使わない方がいい」

「わ、わかりました。ごめんなさい」

「わかってくれたならいい」

忠告すると、バレていた事に少し焦っていたが、謝った後は反省している様子だったので大丈夫だろう。


野営の準備が終わり、街の食堂で分けてもらったスープをアイテムボックスから取り出していると・・・・・・


クゥ~


何か音が聞こえたので子供の方を見ると、顔を赤くして恥ずかしがっていた。

腹が鳴ったのか・・・・・・
しばらく食べてなかったのかもな、それなら腹が減って当たり前か。

早く食べさせるために、スープを器によそい子供に手渡す。

「食え」

「ありがとうございます」

スープを受け取った子供は美味しいと嬉しそうに食べていた。

「美味しい!」

「そうか、よかったな」

「これ、セラスさんが作ったの?」

「いや、街の食堂で分けてもらったものだ」

「そうなんだ」

子供が食べ終わったところで、子供の名前や何故あの場所にいたのか聞こうとしたが、腹がいっぱいになったのかすぐに眠ってしまった。





ここまで思い返したところで、空を見るとだんだんと明るくなってきた。

「もうすぐ夜明けか・・・・・・」
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