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グラディウス王国 ムッカの街
セラスからの質問
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空が明るくなってきた頃に自然と目が覚めた。
「ふぁ~」
「起きたか」
目を擦りながら起き上がると、少し離れたところから声が聞こえてびっくりしたが、声が聞こえてきた方を見るとセラスさんが朝ごはんの用意をしている。
そうだっ、昨日セラスさんに会って、森を出るまでは一緒に行動する事になったんだった。
昨日あったことを思い返しながら、セラスさんのそばにむかった。
「おはようございます」
「おはよう」
「これは、昨日のスープですか?」
「そうだ」
セラスさんのそばまで来ると昨日と同じスープが入った器を渡されたので大人しくセラスさんの隣に座ってスープを飲む。
「パンも食べるか?」
「ありがとうございます」
スープを飲んでいると、セラスさんからパンも食べるか?とパンを渡されたのでありがたくもらい、スープと一緒に食べる。
スープとパンを食べ終わり、食後の休憩が終わったら移動かな?と思っていると、セラスさんに声をかけられた。
「出発する前に、いくつか聞いておきたいことがあるんだがいいか?」
「いいですよ?」
聞きたいことってなんだろう?
「まずは、名前を聞きたい」
そういえば、まだ名前言ってなかったかも・・・・・・
「フェリシテです。フェリって呼んでください!」
「わかった、俺のことは呼び捨てでいい。あとずっと気になっていたんだが、敬語じゃなく普通に話してほしい」
「わかり・・・・・・じゃなくて、わっわかった!」
「よし」
呼び捨てでいいし普通に話してほしいとセラスさんに言われたが、いきなりはちょっと・・・・・・と思い、敬語のまま返事をしかけた時、セラスに無言の圧力をかけられたので急いで言い直すと、無表情なのにセラスが満足そうに頷いたのがわかった。
「次だ、自分が何歳かわかるか?」
「5歳だよ!」
手をパーに広げながら答える。
「そうか。
次で最後だ、何故あんな所にいたんだ?」
「えっと・・・・・・」
どっ、どうしよう・・・・・・
転生したとは言えないし・・・・・・何て答えたらいいの?
素直に転生したと言っても信じてもらえないと思い、フェリシテは何て答えればいいか必死に考える。
そうだ!
目が覚めたらあの場所にいて、目覚める前の事は覚えていない事にしよう!
「目が覚めるとあの場所にいたの」
「目覚める前の事は覚えてるか?親はいるのか?」
「覚えてない・・・・・・」
「そうか・・・・・・」
セラスは話を聞き終わると少し考え込んでしまったが、数分後には顔を上げた。
「だいたいわかった。
準備が終わったら出発しよう。今日でこの森を出られるはずだ」
「わかった!」
セラスは素早く野営の道具をしまい終わったあと、また私を持ち上げ昨日と同じように片手抱っこの体勢になった。
「行くぞ」
セラスは、一言声をかけた後すぐに走り出した。
「ふぁ~」
「起きたか」
目を擦りながら起き上がると、少し離れたところから声が聞こえてびっくりしたが、声が聞こえてきた方を見るとセラスさんが朝ごはんの用意をしている。
そうだっ、昨日セラスさんに会って、森を出るまでは一緒に行動する事になったんだった。
昨日あったことを思い返しながら、セラスさんのそばにむかった。
「おはようございます」
「おはよう」
「これは、昨日のスープですか?」
「そうだ」
セラスさんのそばまで来ると昨日と同じスープが入った器を渡されたので大人しくセラスさんの隣に座ってスープを飲む。
「パンも食べるか?」
「ありがとうございます」
スープを飲んでいると、セラスさんからパンも食べるか?とパンを渡されたのでありがたくもらい、スープと一緒に食べる。
スープとパンを食べ終わり、食後の休憩が終わったら移動かな?と思っていると、セラスさんに声をかけられた。
「出発する前に、いくつか聞いておきたいことがあるんだがいいか?」
「いいですよ?」
聞きたいことってなんだろう?
「まずは、名前を聞きたい」
そういえば、まだ名前言ってなかったかも・・・・・・
「フェリシテです。フェリって呼んでください!」
「わかった、俺のことは呼び捨てでいい。あとずっと気になっていたんだが、敬語じゃなく普通に話してほしい」
「わかり・・・・・・じゃなくて、わっわかった!」
「よし」
呼び捨てでいいし普通に話してほしいとセラスさんに言われたが、いきなりはちょっと・・・・・・と思い、敬語のまま返事をしかけた時、セラスに無言の圧力をかけられたので急いで言い直すと、無表情なのにセラスが満足そうに頷いたのがわかった。
「次だ、自分が何歳かわかるか?」
「5歳だよ!」
手をパーに広げながら答える。
「そうか。
次で最後だ、何故あんな所にいたんだ?」
「えっと・・・・・・」
どっ、どうしよう・・・・・・
転生したとは言えないし・・・・・・何て答えたらいいの?
素直に転生したと言っても信じてもらえないと思い、フェリシテは何て答えればいいか必死に考える。
そうだ!
目が覚めたらあの場所にいて、目覚める前の事は覚えていない事にしよう!
「目が覚めるとあの場所にいたの」
「目覚める前の事は覚えてるか?親はいるのか?」
「覚えてない・・・・・・」
「そうか・・・・・・」
セラスは話を聞き終わると少し考え込んでしまったが、数分後には顔を上げた。
「だいたいわかった。
準備が終わったら出発しよう。今日でこの森を出られるはずだ」
「わかった!」
セラスは素早く野営の道具をしまい終わったあと、また私を持ち上げ昨日と同じように片手抱っこの体勢になった。
「行くぞ」
セラスは、一言声をかけた後すぐに走り出した。
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