その執着は今更です。

ビーバー父さん

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禿の歌

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 次の街へ到着する頃には、『禿の歌』と言うのが大流行していた。

 ツヤツヤからピカピカで輝く頭はギルドの明かり~
 そんな感じの歌詞だった。
 結果は全てギルド長のもの、という契約部分のお陰で禿げたとか薬が不良品だとかそういった苦情は出せなくなって、泣き寝入りするしかなかった様だった。
 錬金スキルがバレたって、鑑定スキルと同じように王室が乗り出して来るだけだと思うし、その方がむしろ安全なんだろうか、と考えてしまった。
 

「冒険者、ルイだな?」

「はい、そうです」

「こちらへ」

 あの街を出て三日程かけて今海沿いの街へ辿り着いた。
 どの街にもいる門番が、冒険者証を見て呼びつけられた。
 禿げた事で何か指名手配の様にされたのだろうか? それとも王室から? その場から逃げ出したかったけど、もし違う件ならこの先危うくなると思い、様子見の為にも門番の後をついて行った。

「ここで待て」

 取調室か? と思う様な個室に案内された。

「あの、どんな用件でしょうか?」

「お前が尋ね人として伝令が来ている、特に犯罪だとかではなく、安否確認の様だ。
 だから、居場所を連絡しなくてはならなくてな」

「居場所は、あの! 直ぐ街を出ようかと思うので次の街で」
「それは無理だ。
 俺も仕事だしな、伝令を出さなくちゃいけないんだよ」

 それとも後ろめたい何かが? と言われ黙るしかなかった。

 そこへ、他の門番が来てトラブルが起きた時告げると、僕といた門番は急いで出て行った。

「さて、ルイ君、彼はいなくなったよ。
 どうする?」

 門番の制服を脱いで顔を出したのは、傭兵団カヌレの副団長だった。

「あ、あぁ、カヌレさん」

「いや違うから! カヌレは団名、俺はヌガーだ」

「どっちでもいいかな」

「そこ! 興味持とうよ!」

 ここまで絡まれるとめんどくさいだけだった。









 ギルドで冒険者登録をしたなら、ギルドを通してローレンツォの居場所を知れば良い、ただそれだけだ。

「最近、冒険者登録をしたハニーブロンドの青年がいただろう?」

「ああ、彼ですね。 見事な髪をバッサリ切ってしまいましたね」

 受付の女性は、残念だと繰り返していた。

「どこにいるか探してくれ。
 家族が心配していると、伝言を頼みたい」
  
 勝手に一目会いたい死にそうな親族でもいたのか、すぐに情報を集めてくれた。
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