神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

文字の大きさ
8 / 166
異世界来ちゃったのかな?

7

しおりを挟む



俺の家の前まで奴らが来た。
全員で15名ほど。

白の鎧で全員が騎乗していた。
こんな山あり谷ありな場所で、馬って、あんたたち!
馬が可哀相でしょ!
蹄なんだから!


服は、翼やら尻尾やらが邪魔だったから、天使が来てるローブみたいなイメージの布!!!
だって服は作れないもん!

大事なもにょは隠さないといけないし!
だから、ローブっぽく幅広な布を巻き付けて、ちょっとヒラヒラした感じを出してみた。
顔はなるべく隠して、見えないようにした。


そして、俺は屋根から飛んで降りた。
文字通り、翼を使って。
平屋だからそんなに高さはないんだけど、こう、劇的な登場の仕方がしたくて、やってみた!
かなりのどや顔をしていたと思っている。
顔、隠してるけどな!



一斉に剣と槍を向けられて、やっぱりかって思った。

「待て!
 武器をおろせ!」

一団の中から少し豪奢な鎧をまとった人物が一歩、また一歩と踏み出してきた。

「貴方様が神獣と言われる方、もしくはその方に連なる方でしょうか?」

「さぁ、誰とも話したことないから俺じゃないと思いますよ?」

凄く慇懃に膝を折って話しかけてきた。

「昨年、私は小さい翼の生えた猫を捕まえました。
 キメラなら殺すと言ってしまい、非常に怒らせてしまいました。
 後からその翼の生えた猫が神獣様だと教えられた次第です。
 そのせいで、私の領地であるカトラスが神獣様の庇護から離れてしまい、魔獣や災害が増えてしまいました。
 どうか、神獣様にお怒りを治めていただけないか、取り次いでいただけないでしょうか?」

いつ俺が神獣になったのさ?!!!

唯一の種って、神獣だったの?
え~?
だからツノ?
そんで万能?

ヤバいやばい!
巻き込まれたくないわ!

あの、俺を殺すって言った人が領主だったんだ。
でもさ、いきなり森から捕まえてきて、アレないよな!うん。


「神獣を知りませんので、どうかお引き取りください。」

「いえ、貴方様の翼は神獣様のそれと同じ、
 さすればそれはあの方に連なる方に相違ありません。」

うぁ、めんどくさ!!

「別に、神獣として何かをしたわけじゃないし、偶然ですよ。
 魔獣も、天災も。」

「では、やはり、貴方様が!」 

「は?
 いやいや、一般論!」

詰め寄られるの迷惑だから!

「失礼、私はあの時貴方を殺すなどと言ってしまい、大変申し訳ありませんでした。」

兜を取りながら、見せた顔は間違いなくあの日、俺を殺すと言った人だった。

せっかくの美形なのに、残念。

「うん、もう、いいよ。
 でも、俺は何もしていない。
 ただ、もう、人には近づきたくないだけだから。」

はっきりと、驚愕を映した瞳を向けられた。

「それは、もう、庇護を下さらないと?」

「違う!
 庇護なんか最初からしてない!
 ただ、もう、人と関わりたくないの!」

その瞬間、この大地が揺れた。

ま、さか?
俺が言う言葉のせい?

言霊ってあるけどさ、まさか、そうなの?
しおりを挟む
感想 55

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

魔女の呪いで男を手懐けられるようになってしまった俺

ウミガメ
BL
魔女の呪いで余命が"1年"になってしまった俺。 その代わりに『触れた男を例外なく全員"好き"にさせてしまう』チート能力を得た。 呪いを解くためには男からの"真実の愛"を手に入れなければならない……!? 果たして失った生命を取り戻すことはできるのか……! 男たちとのラブでムフフな冒険が今始まる(?) ~~~~ 主人公総攻めのBLです。 一部に性的な表現を含むことがあります。要素を含む場合「★」をつけておりますが、苦手な方はご注意ください。 ※この小説は他サイトとの重複掲載をしております。ご了承ください。

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―

無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」 卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。 一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。 選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。 本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。 愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。 ※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。 ※本作は織理受けのハーレム形式です。 ※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください

処理中です...