神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界は続くよどこまでも

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程なくして執事さん達が現れた。

「アキ様、御支度を始めさせていただきます。
 昨夜から紋様が変わっておられますことと、身体の変化も含めて御衣装を数点ご用意致しましたが、美しさが増して素晴らしいツノが生えておりますな。」

「実は、ツノ、ちっちゃいけど最初からあって、隠してたんです。
 朝起きたらこんな風になってました。」

「アキ様、此度の御衣装ですが婚姻として考え、パンツドレスに致しました。
 如何でございましょうか?」

白の総レースでスワローテールのドレス版みたいな感じ。

「指輪を交換するわけではないが、この可愛い肉球は見せたくないな。
 この肉球でもにゅもにゅされると、気持ち良くてな。
 式の最中に思い出してしまう。
 アキ、人の手足では嫌か?」

「タロー様が、そう言うなら。」

手足を人の形に変えた。

長い髪を丁寧に梳られ、沢山の人達の手で結い上げられ、片側に黒曜石の様な石が何重にも付いた物で、白い髪が飾られていく。

ホルダーネックの白いシャツに、白いスリムパンツ、上着に総レースで体に馴染む様に作られ、後ろ姿はスワローテールの様だけど裾の長さからドレスのスカートの様だった。

この裾、引きずるけどどうすればいいんだろう?

「アキが着飾るのは、素晴らしく嬉しいものだな。」

「左様でございますね。
 この様な美しい方が、私どもの所に嫁して下さるとは。
 ご主人様、今までで一番のご成果かと存じます。」

「うむ、確かにな。
 我ながら、素晴らしいと思うわ」

えー、なんか、どんだけ周りから言われてたんだろう?

「タロー様の御支度は?」

「ん?
 あー、正装するだけだしな。
 すぐ済む。」

だからって、着替えてる間中いるとは。

そうだ、執事さんに髪飾りにもなってる黒曜石の粒を幾つかもらって、タロー様に送る装飾品を作ろう。

「執事さん、これと同じ石があったら貰えませんか?」

「畏まりました、すぐにお持ち致します。」

デザインを考えて、ずっと着けていてもらえるもの。

お互いのツノにイヤーカフの様な感じで被せるのは?

「アキ様、こちらで御座います。」

「ありがとうございます。」

石を手に持つと、魔力で金属を作る様に練り込んだ。
金の装飾品の中に、黒い石をちりばめる様に、また、紋様の一部を浮き上がらせた装飾になる様に。
固く、守護の魔法もかけた。
そして、お互いの命が尽きても尚、離れることのない魔法で作り上げた。

「アキ様の魔力、初めてこの目にしましたが、素晴らしいとしか表す言葉を持たないのが悔やまれます。」

「ふふふ
 ありがとう。
 タロー様、こちらを私から贈らせてください。
 お互いのツノに着けられます。
 一度着けたら、死んでも外せませんけどね。
 どうですか?」

「死ぬことはないが、外せないと言うのが良い。
 アキの魔力で作られた物を、この式で交わそう」

「では、こちらでお預かりしておきます。
 ご主人様も、お早く御支度なさいませ。」

「うむ。
 では着替えるか。」

え?ここで?

まあ、良いけどね。

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