神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界は続くよどこまでも

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洗ってもらう為に、床にペターッと座り込んでたら、タロー様がまたもや泣き始めた。

大丈夫か?
年のせい?

「アキ、こんなに痩せて
 私がお前をこんなにしたのだな」

「んー、そう言えば、タロー様がいない間、何にも食べてなかった。
 食べるって事忘れてた。
 それに、食べるの好きじゃないし。」

「アキ、食べるのが好きじゃないって
 理由を聞いても良いか?」

「タロー様ならいいか
 小さい頃俺だけ、数日、本当は短かったかもしれないけど、俺だけ放置されたの。
 その時食べる物もなくて辛かったけど、食べたら怒られるの。
 どうせ独りだったし、食べる行為自体苦手になっちゃって。」

そうだ、飛島の家は普通に酷い環境だった。

俺を生かさず殺さずの一番最低ラインを常に取ってるような、そんな人達だった。


なんでだろ?
そのうち、フィルさんから連絡くるかな?

お母さんもいるんだし、ちゃんと聞かなきゃ。

「何なんだ!
 そのふざけた奴らは!!」

 そっか、タロー様はしらなかったんだっけ。  

「こっちに来てからは、命を頂くって事がどうにも苦手で。
 元々、食べることが好きじゃなかったから
 余計に食べなくなったかも。」

あの頃は、七精霊王に魔力とかそんなエネルギーを分けてもらってたんだと思う。

「詳しくはシムラクルム様に聞いて。
 なんかこっちに、一応、兄貴っぽいのも来てるらしいし。」

「だから、お前は小さいままなのだな。」

「えぇ?
 俺、こっちに来て、神獣になって成長したんだよ、それも今こんなに大きいよ
 意外とお母さんの背が高くてびっくりだけど。
 お母さんの弟に似ちゃってるらしいからしかたないけどね。
 それに、この世界の基準がおかしいの。
 みんな巨神兵だよ!」

みんなイケメンでデカすぎで、巨人属なんだきっと。

「きょしんへい?」

「あ、向こうの娯楽だから。
 だから、俺はおっきくなったよ。
 大丈夫だよ」

この長毛種の見た目が細さを強調させてるんだよなー。
乾くとモッフモフだし。
ちっちゃくしてる翼も、本当はめっちゃ大きいし。

うん、やっぱり俺、大きいじゃんね。

「あー、だからと言って
 食べなくて良い理由にはならん。
 今回の事は、普段からちゃんと食していれば大分違ったとおもうぞ。」

いなかった癖に。

「う~ん、だって、独りで食べるの好きじゃないし。
 砂を食べるような感じなら、いらないかなって。
 それに、独りってことはさ、
 俺はいらない奴ってことじゃない?
 ね、だから、食べなくても平気なの」

「アキ!
 すまなかった!!!
 自分のした事を棚に上げるような真似をした!
 先ほどから、独りは嫌だと言っているのに、
 また、自分の感情でしか考えていなかった。
 許してくれ
 これからは、毎食一緒に食べよう」

食べること自体が、辛いんだけどな。
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