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異世界家族
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しおりを挟む最低でも数百歳は違うんだろうなー。
俺たちは不測の事態や何かで死なない限り、永遠を生きる神籍だから年齢とか無いし。
ライカスも生まれてすぐ5歳くらいになったしなぁ。
「タロー様と神様は双子なの?
この世界が生まれたのはお二人が作ったからでしょ?」
「そうだ、アキ
我らは何もない真っ黒な世界から
染み出すように生まれた。
二人で手を握り合って生まれた。
シムラクルムがまず先に大地を作り、私が空を作った。
森を作り、私が獣を、そうやって順番に作ったのがこの世界だ。」
「へぇ、オプスクリタス様とシムラクルム様の世界は、綺麗なものが多いよなー
美形が多いって言うか、それがデフォって言うか。
趣味?好み?なの?」
フィルが突っ込む。
俺は意外とラノベや漫画みたいに、異世界あるあるだと思って、普通に納得しちゃってたよ。
「どちらかと言うと、私の好みだな。
そう言う意味で、アキの家族はど真ん中だ!」
神様、そのドヤ顔はどうかと。
「アキの叔父に当たる解を、狙って何度か拉致ろうとしたのだが、あれの伴侶の櫂砥が邪魔をしてな、諦めたのよ
だが、今なら分かる。
運命はアキと繋がっておったのよ
アキは来るべくしてここへ来て、
私の愛し子になるのが運命だったのだ。」
「違うわ!
アキは私のだ。
私の為のアキなのだ。」
タロー様と会えて、ここにいる事が奇跡なんだから、もし運命じゃなくても絶対に離さないけど、それは内緒にしとこう。
「まあ、途方もない歳の差だけど、
永遠を生きるなら、あんまり関係ないね」
常識も違うから歳の差より、世界の違いだから、グローバル過ぎて、全く意味なかったな。
「シムラクルム、人の国は人が好きにすればいい、ただし、また神にかかわるつもりなら、容赦はしないと言っておけ。」
「そうだな。
あ、アキ、母君には近々会いに来るだろ?」
「はい、ライカス連れて来ます。」
「わかった、なるべく早くな。」
「はい。
じゃあ、フィルもまたね。」
神様の所を後にして帰ろうとしたら、何の対抗意識なのか分からないけど、タロー様は俺を抱き上げたまま帰路に着くことになった。
「タロー様、どうしたんです?」
ムスッと拗ねてるのが丸わかりだし。
「アキは警戒心が無さすぎる。
フィルもシムラクルムも手を出す気満々だったじゃないか」
「えぇ?
フィルは軽口叩いただけだし、神様に至っては全く分かりませんでしたけど?」
嫉妬してくれるのがこんなに嬉しいなんて、タロー様に言ったら怒られそうだけど。
「アキ、私はお前を片時も離してやる事はできないのだ。
許せ」
「ふふ、それなら、俺もです。
好きすぎて、浮気されたらアソコを切り落としてしまうかもしれませんから」
ニッコリ笑うと、タロー様の顔色が白くなった。
ん?
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