神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界家族

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降り立った場所は、鏡に映った俊樹が暮らしていた屋敷のすぐ近くだった。

さて、どうやって潜り込むか。

そんな事を思案していた時に、たまたまなのか、アウィスの采配なのか俊樹が歩いて来た。

自分の容姿が見えてる形と違う事を忘れて、俊樹に見られたって焦って走り出そうとして盛大に転けた。

「!」
痛い、けど、声を出したら俺だってバレちゃいそうで喋れなかった。

かなり盛大に転けて、膝やら掌やら、すごい擦りむいて、結構な流血になった。

「お前、大丈夫か?」

まさか!
俊樹が人を気遣うなんて!

「っ、。!」

「なんだ、喋れないのか」

口をパクパクしただけで、喋る勇気がなかった。

「手当てしてやる
 ついて来い」

コクコクと頷いて、俊樹に着いて屋敷内に入る事が出来た。

「膝を洗うから、少し沁みるぞ」

魔法で綺麗な水を出して傷の泥やら小石を洗い流して、止血をして両膝を包帯で、掌は部分的な手袋の様なものを被せてくれた。

「お前、何であんなとこにいたんだ?」

筆談しようとしても、俺はこの世界の字は書けない。
書いたら自動翻訳されるんだろうけど、俊樹に日本語を見せるわけにはいかない。

首をふるふると振って、文盲だとアピールした。

「その服、どこかのメイドか?」

自分の服装を見ると、エプロンドレス風な、って、なんじゃこりゃ!?

メンソ○ータムや。

「男、なのか」

こんな格好した変態チックな子に、普通驚きますがな!

「っ、、!」

着たくて着てるわけじゃない、と身振りでなんとか納得してもらって、普通の使用人用の服を貰えた。
アウィス、こんな苦労したくなかったよ。

「お前は俺の侍従になればいい
 行くとこがないなら、ずっといろ。」

プライドやら欲が満たされたからなのか、俊樹がやたらいい人な感じがした。

ペコリと頭を下げて、俊樹の屋敷で使用人をやる事になった。




その日のうちに、使用人仲間に紹介され、口がきけないのと、文字が読めないから主に掃除が仕事になった。

この見てくれのお陰か、周りはやたら可愛がってくれて、喋らないながらもニコニコしていたら、色々と良くしてくれた。

「坊っちゃま、今日は貴方を拾ったからご機嫌ね。
 普段は我が儘放題で、何人も辞めていくのよ。
 賢いのでしょうけど、なに言ってるかサッパリだし。」

メイド長が俊樹の横暴さを教えてくれた。
なんだか二重人格か?って思うくらい、最初の俊樹からかけ離れていた。

数時間働いただけで、冷酷無比な評判が凄かった。
同情はしないけど、最初の印象と違いすぎる事に、気持ち悪さだけが残っていた。
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