143 / 166
異世界家族
23
しおりを挟むやっと、ホッとした感じだ。
タロー様が抱き寄せてくれる。
「アキ、頑張ったな」
撫でてくれる大きな手がとても気持ち良くてすりすりした。
「ライも!」
ライカスをタロー様は脇に抱えて、反対側に俺を抱き寄せて、神様とこの世界と俺達の世界を一部繋げるために力を使った。
俺もその繋ぐ作業に力を使った。
時間の流れが違うから、どうしても全部は繋げられないから、トンネルと言うか通路の様な場所をワンクッション入れて繋いだ。
今いるこの空間を中継地点にして、それぞれの世界を結界で包んで、勝手に行き来はできない様にきちんと管理できる様にした。
いずれは、作り直さないと行けない時が来るとは思うけど。
神様には、俊樹の脅威は無くなった事を解叔父さんに伝えてもらうのと、俺の管理下になったあの世界に、いずれみんなを転生させたらどうだろうか、と思ったりしてる事は内緒だ。
あれからひと月程の時間が経ち、解叔父さんに何度か連絡をした。
飛島の家の方は正攻法で攻めてるから、時間もかかってるらしく、遅々として進んでいないらしかった。
ただ、俊樹と言う存在が無くなったので、人外の力が働くと言うことは避けられたと思っていた。
解叔父さんからの良い報告がないまま、時間が過ぎていくけど、さすがに日本の方に干渉する訳にはいかず、煮詰まり気味の時に、お母さんがライカスの面倒を見たいからお邪魔するわね、と言われた。
「亜希、少し焦りすぎよ。
解はね、周りに力を持った凄い人達がいるんだから。
ほんとなら、亜希をすぐに助けられたかもしれなかったのに、ごめんね」
「お母さん、俺、今の方が幸せだよ!
だって、探されてたら、タロー様に会えなかったよ。
それに、俺、結構美人でしょ?
だから、幸せなんだよ。
ただ、やっぱり家族が危険なのに、何も出来ないのが悔しいだけなんだ。」
「母上、私もアキも、叔父上たちの事は色々考えております。
まあ、最悪は、こちらと言うか
最近管理下になった方の世界に転生させればとか、考えてますけどね。」
タロー様が、俺が思ってた事を言ってしまった。
「っ!
それ!」
「うん?
まあ、手順と基準だな。
それに我らの管理下だ。
ルールは我らが決める事だしの」
「だって、ラエヴだってあれだけのリスクがあったじゃない!」
「あれは他の神の統治下の世界で、既に我らの世界へと作り変えられつつある。
アキがその布石をしてきたではないか」
タロー様が豪快に笑った。
そこで神様が今の状況とこれからの予測を話してくれた。
「アキ、新しく管理下にあるあの世界は時間の流れが早くて、専属で見るものが必要だ。
あの精霊神だけでは、世界が偏る
また、第二の彼奴らがでないとも限らない。」
さすがに他所の神様を辞任させて、その世界取り上げるなんて、今にさして思えばやり過ぎだったとは思ってる。
でも、ムカっ腹だったんだもん!
何かしら、対策は必要なんだよね。
時間の流れ、変えられないかなー。
11
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔女の呪いで男を手懐けられるようになってしまった俺
ウミガメ
BL
魔女の呪いで余命が"1年"になってしまった俺。
その代わりに『触れた男を例外なく全員"好き"にさせてしまう』チート能力を得た。
呪いを解くためには男からの"真実の愛"を手に入れなければならない……!?
果たして失った生命を取り戻すことはできるのか……!
男たちとのラブでムフフな冒険が今始まる(?)
~~~~
主人公総攻めのBLです。
一部に性的な表現を含むことがあります。要素を含む場合「★」をつけておりますが、苦手な方はご注意ください。
※この小説は他サイトとの重複掲載をしております。ご了承ください。
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。
はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。
2023.04.03
閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m
お待たせしています。
お待ちくださると幸いです。
2023.04.15
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
更新頻度が遅く、申し訳ないです。
今月中には完結できたらと思っています。
2023.04.17
完結しました。
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます!
すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。
オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる