神獣ってモテますか?(モテないゲイは、魔法使いを目指す!@異世界版)

ビーバー父さん

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異世界家族

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お土産をもらって満足気なライカスが、叔父さん達に卵を見せていた。

「ライの弟たちなのです!
 お兄ちゃんになるのですよ。
 すごいでしょ?」

解叔父さんは感心して一志さんと侑士さん、海江田さんはライカスの頭を撫でながら、いいお兄ちゃんになると笑っていた。

「お母さま、卵の中出たいって」

ライカスが籠ごと俺のところへ運んできた。
タロー様が隣に来て、一緒に卵に魔力を入れる。

愛しい子らへの祝福と、愛情と、そして何者にも負けない強さを信じて、静かに歌って魔力を練った。

卵はキラキラと真珠色に光り、歪に見えた形は小さな子らの頭が向き合うような姿勢で、透け始めその殻を溶かした。

双子は俺の手の中へ納まった。
ライカスの時と違って、小さな小さな二人で魔力量は二人足してライカスを上回るくらいだった。

光が落ち着くと、双子は目を開けて俺を見つめてきた。
金と赤のオッドアイ左右を二人で分けあったように、シンメトリーのような黒と白の髪で角は生えていなかったが、二人とも真っ白な翼をもっていた。

「お母さまと一緒!
 ライの弟たちは、お母さまとライと一緒の翼ですね~」

「金色の目もライカスと一緒だね」

「赤いめんめはお母さまですね!」

ライカスの興奮が凄かった。
そして、タロー様に似てるところは一つも上げないって…。
トドメが、ライとお母さまの子ですね、でした、はい。


タロー様が二人を抱き上げると、俺にはきょとんとした顔だったのに、きゃっきゃと笑い始めた。

あーこれ、二分されちゃった感じ?

「タロー様、呼び名はライカスにつけさせてはどうでしょう?
 真名は私たちがつけねばなりませんが、
 この子の弟たちですし。」

「うむ、そうだな。
 では、ライカス、二人に呼び名をつけてあげなさい」

お母さんや叔父さん達は、呆気にとられてただ、すごいとつぶやくだけだった。

「なら、右目が赤い弟はキクロス、左目が赤い弟はカエルム、ライの弟たちです」

キクロスとカエルムと名付けられた双子は光だし、俺とタロー様でその体に真名を吹き込んだ。

するとやっぱりちょっと成長しちゃうんだよね。

ライカスの時は5歳児くらいだったけど、双子は2~3歳くらいだった。

持ってる魔力量に関係あるのかな?

タロー様の手にいる双子は、タロー様にくっついてライカスと俺には来なかった。

これって。
そうっと、ライカスをみると子供らしくムッとしてるかと思えば、意外と普通に笑っていた。

「おとーたま、しゅき、キーちゃんとカエちゃんとどっちがしゅき?」

子供らしい事を言ってた。

「ふふ、これで、お母さまはライカスのものになりますね」

え!腹黒い!
ライカス、それ、計算づく?

「父上、キクロとカエはお任せしました。
 お母さまと叔父様たちで、櫂砥叔父様の器を作りますね。
 では、弟たち、またあとでな」

カスティアとタロー様を残して、別室へ行こうとライカスに手を引かれた。

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