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異世界家族
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しおりを挟む意識が遠くなりそうな時に、双子の笑い声が聞こえた。
「アキ、大丈夫?」
お母さんが心配そうに覗きこんでいた。
「ん、ごめん、さすがに疲れちゃったみたい」
平家の家の中はいくつも部屋を作ったし、中は洋室だったり、和室だったりで結構自由に作った覚えがあって、その中の和室にお布団で目が覚めた。
懐かしい、最初の俺の住処だ。
「アキ、無理させてごめん。
いつも、俺たちの尻拭いばかりさせて」
解叔父さんが泣きそうな顔で覗き込んだ。
「大丈夫、俺、一応神獣神だから、なんとかなるし。
櫂砥さん、あの姿で良かった?」
笑って聞けば、解叔父さんもみんな素敵だから!と返ってきた。
すごく怠い。
「神様、俺、なんか変。」
魔力が回復しない。
「アキ、イーリスを出して」
「イーリス、」
言い切る前に、イーリスが出てきてすぐさま俺に、誰かに魔力を分け与え続けてるからだと告げた。
「誰に?
櫂砥さんの体を作ったりしたけど」
『アキ様、双子のお子様たちです。
貴方の魔力を無理矢理吸い上げています』
なんで?
『普通の状態でしたら、多少の魔力ではなんら問題がありませんが、双子は急いで成長しようとしています。
オプスクリタス様に確認してみて下さい。』
確かにあの子たち二人でやっとライカスより少し多いくらいだと言っていた。
魔力量が足りないのなら、仕方ないんじゃないかな。
神様が急いでタロー様に確認を取ったみたいで、すぐに返事が返ってきた。
「アキ、双子は、今15、6歳の姿らしい。」
ライカスも成長したり、戻ったりだったから、きっとそれが普通なんだよ。
「すぐ成長しちゃうなんて、勿体無いね」
笑って早く双子に会いたいと言ったら、そんな問題じゃないと何故か怒られた。
神、シムラクルムよりオプスクリタスに連絡が入り、双子の様子を聞かれ成長が早い事を告げると、アキの体調が芳しくない事が返ってきた。
オプスクリタスはライカスと双子を連れてシムラクルムの支配地に赴くと、アキが真っ青な顔色で横たわり、原因が双子にあると聖獣のイーリスが威嚇をしながら告げた。
「アキのこの原因が?
双子の、せい?」
タロー様は信じられないと言う顔をした。
「俺たち、早く大きくなりたかっただけだよ!
お父様の伴侶になりたいから。
真っ白な気持ち悪いこんな人、いらないでしょ?
俺たちの方が役に立つよ、可愛いし、ね?」
双子は俺を見て真っ白で気持ち悪いと、よく聞いたセリフを吐いた。
でも、俺にとっては可愛い我が子で、憎みきれないし、子供が駄々を捏ねるように騒いでる様にしか聞こえなかった。
「キクロス、カエルム、
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だって、お兄様ばかり可愛がるし!」
ふふ、と笑ってしまった。
ライカスが赤ちゃん返りならともかく、赤ちゃんの二人が子供らしい我が儘を言ったから。
「キクロス、カエルム、魔力があれば成長して何でも出来ると思ってるんだよね?
なら、いくらでもお前達の為にあげるから、おいで。」
俺は、双子を抱きしめるように布団に上半身を起こして、翼を広げその中に二人を入れて抱きしめた。
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