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異世界家族
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しおりを挟む双子はよちよちの赤ちゃんで、俺とお母さんの腕にしっかり抱かれて、おしゃべりをしていた。
「あのね、ばあば、ママってなぁに?」
「カルちゃん、ママはお母さまの事よ。
ママって、呼びやすいでしょ?」
多分語源は色々あって、英語とか中国語とかが混ざった気もしなくはないけど、こっちではママ呼びはしないなぁ。
「カルちゃん、ママって呼ぶ!」
「キイちゃんも、ママって呼ぶ!」
双子から、ママ、ママと呼ばれて、はい、はいと返事をした。
お母さまは何となく良かったんだけど、ママは性別がママって感じで、ちょっと恥ずかしかった。
なんでかなー?
「あら、ママって良いわね!
アキママ、ね!」
どこぞの飲み屋みたいじゃないか。
「いや、ママ単体でお願いします。」
周りから笑いが起こり、解叔父さんは俺も大叔父様って呼んで~、って双子を抱っこしたら、ジーッと顔を見てびっくりしたようにママが二人いる!と言った。
「ママ!ママ!
ママが二人いるの!?
白くないし、綺麗な髪も、羽もないよ?
カルちゃん、間違えた?」
「キイちゃんも間違えた?」
解叔父さんは興奮気味にデレッデレだったけど、次の瞬間、火がついたように泣き出した。
「いーやー!!
ママじゃないー!!
まぁまぁー!!!
ぎゃーん!!!」
しかも、ダブルスピーカーのサラウンドで。あ、耳が死ぬ。
叔父さんたちも、チビたちの泣きには勝てないみたいで、俺に返してきた。
「解、アンタばかねー
小さい子は眺めて楽しむものなのよ。
孫はただただ甘やかして、躾や教育は親の仕事なんだから。
良い時だけ手を出して、好かれたら良いのよー」
と、おばあちゃん理論を展開するお母さんが高笑いをしていた。
そんな光景の中で、超不機嫌な黒いオーラを纏ったライカスがいた。
子供に戻る気さらさら無い感じで。
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アキ、母上も仰ったぞ。
躾と教育は親の仕事だ。
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そして、ライカスとタロー様がそれぞれを抱きかかえて、ぱあん!と音を立てた。
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