8 / 12
8, 慰謝料より去勢
しおりを挟む「キアラ様、去勢はお好きな方を選べる様ですよ?
玉か棒か、判決内容によっては両方ともですね」
痛そう、とジェラルドが呟くと、レオナルドがやはり極悪非道だの、可愛げがないだのと声を荒げました。
またクスンと言いながら泣くクリッシュに僕は、同罪なので同じように去勢ですが元々必要がない部位なので良かったじゃないですか、と励ますと物凄い形相で睨まれてしまいました。
「どう言う意味だよ!?」
可愛い感じでは無くなりました。
「はて? 不貞は一人では出来ませんよ?」
「僕は婚約者がいるわけじゃない!」
「ですが、僕と婚約しているレオナルドと知っていましたよね?
はて? ご存知無いはずは無いですよね?
婚約破棄しないのは何故だ、とレオナルドに詰め寄っていたくらいですし……、あ、その時の映像も音声もありますよ!」
僕は元うちの敷地に設置されていた防犯カメラとか、暗視カメラそれに録音された音声を出してあげました。
裁判所でも提出した物の複製です。
「あ、や、嘘、嘘だから!」
「これ、凄いな
いつも屋外? しかも人ん家の庭?!
あー、ゴミ捨てくらいしろよ、これじゃぁ、不法投棄って言われるな」
ジェラルドはピクニック感覚でうちの敷地の森で飲み食いしたゴミに加えて、コンドームやらローションやらをそこへ置いて出て行く二人を見て、救いようがない、と呆れていました。
猿の様な息子のセックスを見せられる公爵は気の毒な気もしましたが、先程の発言を考えるとこれがラドルチェ家の家訓なんでしょう。
「公爵様、素晴らしい御子息でした。
家訓をこれだけ遵守して子種を蒔いていらしたのに……、残念です。
あ、でも、もしかしたら、こちらのお腹に一粒種がいるかもしれませんね」
希望も無いと気持ちが沈みますから、お二人がセックスをしていた以上、出来てる可能性はゼロではないので、一応それだけは伝えました。
「キアラ殿、その、息子が馬鹿な所為ではあるが、婚約者だったのだからもう少し情を掛けて貰えないだろうか?」
はて? どのような情けを掛けろと言うのでしょうか?
「水に流すと言う言葉と同じように、情けを掛けるのは僕から提案する話であって、間違っても加害者側からいう提案では無いですよね?
散々情けは掛けましたよ?
この誓約証書の慰謝料の金額、ごくわずかなんですけど、それでも極悪非道だのと言われてしまいましたし、やはりお支払いをする気が無いと取らせて頂きましたので第三者の立会の元、処分は去勢でお願いします。
これ以上僕の様な被害者を出させないためにも、もう浮気をしてはいけませんよ、レオナルド、クリッシュ」
そう言うと果敢にもレオナルドは言い返してきました。
「キアラ、お前だから浮気をしたんだ!」
「そうですか、ですが統計的に浮気相手と一緒になった場合、同じことをされて別れるケースが非常に多いのです。
それは、一度浮気をするとモラル感が低くなって、してはいけない事と言う壁が無くなってしまう方も多く、自分のモラル感ではなく相手が悪いから浮気をしたんだという正当性を持たせてしまうんです。
ですから何度でも繰り返すのですよ、自分は悪くない、まさに先ほどの言葉ですね」
「僕たちは浮気なんかしない!
キアラだったからだ!!
キアラがそうさせたんだ!」
「大丈夫ですよ、その為の去勢ですから。
安心して下さい、クリッシュが嘘泣きしてもしなくても、レオナルドはもう貴方から離れませんよ」
去勢してしまうと、さすがに勃起もしなくなるようですし、彼らはその辺りを理解していないでしょうし罰としては十分でしょう。
「では、執行のために病院へ行って貰いましょうか、お二人」
ジェラルドが特別に自動車で送って差し上げますと、嬉しそうに言っていたのでお任せしました。
公爵は項垂れ、もう何も言えなかったようですが、レオナルドは相変わらず騒いで自動車に乗り込むときも暴れてました。
「やめろ! さわるな!!」
「やめてよ! 僕は悪くないし、関係ないもん!!」
「レオナルド、お前も私も取り返しのつかない事をしてしまったんだ。
そこのバカな奴の為に、全てを失ったんだ!
そして、そんなバカに乗っかるような息子を育てた私も大馬鹿者だ。
ラドルチェ家は、私の代で終わりだ。
キアラ殿、どうかそれでご容赦願えないだろうか?」
「それは、シナガワ国の国王がどう考えるかで変わって来るかと思います。
僕は王族として嫁ぎますから、この破棄がどう影響するか分からないですから」
ジェラルドはこれで私たちがファエに申し込めるようになりました、と公爵へお礼を述べていたのが何ともアンバランスでした。
5
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生した俺は推しの為に舞台から退場する
ユッキー
BL
前世の記憶を思い出したアレクシスは悪役令息に転生したことに気づく。このままでは推しである義弟ノアが世界を救った後も幸せになれない未来を迎えてしまう。それを回避する為に、俺は舞台から退場することを選んだ。全てを燃やし尽くす事で。
そんな俺の行動によってノアが俺に執着することになるとも知らずに。
イケメンダブルセンターとアンチ>ファンな平凡な俺
ユッキー
BL
アイドルグループ【オーバーウェルミング】は圧倒的な歌唱力の深山影月、圧倒的なパフォーマンス力の漣陽太、そして圧倒的な平凡力な俺間桐真緒の3人で結成されている。
大人気の二人と違いアンチしかいない俺だが、メンバーからもファンからも愛される日が果たしてくるのか!?
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
陛下の前で婚約破棄!………でも実は……(笑)
ミクリ21
BL
陛下を祝う誕生パーティーにて。
僕の婚約者のセレンが、僕に婚約破棄だと言い出した。
隣には、婚約者の僕ではなく元平民少女のアイルがいる。
僕を断罪するセレンに、僕は涙を流す。
でも、実はこれには訳がある。
知らないのは、アイルだけ………。
さぁ、楽しい楽しい劇の始まりさ〜♪
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
(仮)攫われて異世界
エウラ
BL
僕は何もかもがイヤになって夜の海に一人佇んでいた。
今夜は満月。
『ここではないどこかへ行きたいな』
そう呟いたとき、不意に押し寄せた波に足を取られて真っ暗な海に引きずり込まれた。
死を感じたが不思議と怖くはなかった。
『このまま、生まれ変わって誰も自分を知らない世界で生きてみたい』
そう思いながらゆらりゆらり。
そして気が付くと、そこは海辺ではなく鬱蒼と木々の生い茂った深い森の中の湖の畔。
唐突に、何の使命も意味もなく異世界転移してしまった僕は、誰一人知り合いのいない、しがらみのないこの世界で第二の人生を生きていくことになる。
※突発的に書くのでどのくらいで終わるのか未定です。たぶん短いです。
魔法あり、近代科学っぽいモノも存在します。
いろんな種族がいて、男女とも存在し異種婚姻や同性同士の婚姻も普通。同性同士の場合は魔法薬で子供が出来ます。諸々は本文で説明予定。
※R回はだいぶ後の予定です。もしかしたら短編じゃ終わらないかも。→ちょっと終わらないので長編に切り替えます。スミマセン。
悪役のはずだった二人の十年間
海野璃音
BL
第三王子の誕生会に呼ばれた主人公。そこで自分が悪役モブであることに気づく。そして、目の前に居る第三王子がラスボス系な悪役である事も。
破滅はいやだと謙虚に生きる主人公とそんな主人公に執着する第三王子の十年間。
※ムーンライトノベルズにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる