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結婚式
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あっという間に時は過ぎた。
リーンとシベルツの結婚式の日の前日。
リーンは緊張していた。
(ああ、もう!私、この前までは、恋愛結婚が良かったとか考えていたのに…やっぱりいざシベルツ様と結婚するとなると、凄く緊張しちゃうし、凄く楽しみ!幸せな生活が待っているとも限らないのに…)
結婚式のことを考えると、胸の高鳴りが止まらない。
(結婚後…もし、もしも…シベルツ様が私のことを好きになってくれたりなんかしたら凄く…素敵…なのになぁ)
そんな夢のようなことを考えながら枕に顔を埋める。
「・・・シベルツ様は今、何を考えているのかしら…」
私と同じように緊張してくれているかしら…
一方シベルツはというと…勿論緊張していました。
(わぁぁー!よく考えたら、付き合って一日しか経って無いようなものなのに、いきなり結婚って…やっぱり婚約からにすれば良かった!結婚式どうしよう…結婚した後、変なところ見せちゃって、嫌われたりしたらどうしよう…!)
「明日大丈夫かな…?」
結婚式当日
式にはお互いの親戚だけが出席した。
結婚式は二人が緊張するまでもなく、あっさりと簡単に終わった。
そしてその日、リーンは公爵邸に引っ越した。
(どうしてお義父様とお義母様は田舎に移住してしまったのかしら…田舎暮らし憧れていたのかしら…気持ちがわからないでもないけど…)
田舎って自然が素晴らしいものね。
「リーン嬢」
低くて耳障りの良い声に名前を呼ばれ思わずゾクッとする。
「あっ、シベルツ様…」
シベルツもまた、笛のように綺麗に澄んだ声に名前を呼ばれ、キュンと胸が高鳴る。
「・・・あの、シベルツ様…わ、私はもうシベルツ様と結婚し、令嬢ではありません」
リーンは、シベルツに呼び捨てされたくてそういう。
「あっあぁ、そうだな…それならり、りりリーンと呼べば良いのか?」
「?!」
リーンは、思わず腰が抜けそうになる。
自分から言ったが、やはり好きな人に呼び捨てにされるのは凄く嬉しい。
「嫌なのか?」
「いっ、いい、え!」
「それならば、り、リーンも私のことは呼び捨てで構わないぞ?」
「むっ、無理です!」
「無理?」
急にシュンとするシベルツには、リーンは弱く…
「いいえ!全然無理ではありません!シベルツさ…シベルツ!」
もう必死になっているリーンは頬も紅潮せず、代わりにシベルツは、リーンの愛らしい声で名前を、しかも呼び捨てで呼ばれたことで顔を真っ赤に紅潮させている。
「シベルツ様…じゃなくて、シベルツ!顔が真っ赤です!熱でもあるのですか?」
「いや、何でもない、俺は仕事があるので失礼する…それじゃあ」
「はい…」
バタンッ
シベルツは、ドアを閉めてすぐにその場に座り込んだ。
(何なんだあの可愛さは?!破壊力が凄まじすぎるぞ!あんなに可愛かったら、絶対男に言い寄られただろ!あぁ、結婚できて良かった…リーンが、他の男と夫婦になるなんて想像もしたくない…!婚約すっ飛ばしてある意味正解だったな…)
ようやくシベルツは落ち着き、宣言通りに仕事部屋に戻っていった。
ボフンッ
リーンは、ベッドに飛び込み悶える。
(どうしてあんなにかっこいいの?あんな素敵な方と私が結婚できるなんて夢みたい!それにしても、シベルツ…顔が赤かったけど大丈夫かしら…)
シベルツの真っ赤な顔を思い出す。
ん?あれ?
「あの反応…本当に熱?」
いきなり顔が真っ赤になるなんてあるの?
でも、本当に熱かもしれないし…後で仕事部屋に紅茶でも持っていってみようかしら…
リーンとシベルツの結婚式の日の前日。
リーンは緊張していた。
(ああ、もう!私、この前までは、恋愛結婚が良かったとか考えていたのに…やっぱりいざシベルツ様と結婚するとなると、凄く緊張しちゃうし、凄く楽しみ!幸せな生活が待っているとも限らないのに…)
結婚式のことを考えると、胸の高鳴りが止まらない。
(結婚後…もし、もしも…シベルツ様が私のことを好きになってくれたりなんかしたら凄く…素敵…なのになぁ)
そんな夢のようなことを考えながら枕に顔を埋める。
「・・・シベルツ様は今、何を考えているのかしら…」
私と同じように緊張してくれているかしら…
一方シベルツはというと…勿論緊張していました。
(わぁぁー!よく考えたら、付き合って一日しか経って無いようなものなのに、いきなり結婚って…やっぱり婚約からにすれば良かった!結婚式どうしよう…結婚した後、変なところ見せちゃって、嫌われたりしたらどうしよう…!)
「明日大丈夫かな…?」
結婚式当日
式にはお互いの親戚だけが出席した。
結婚式は二人が緊張するまでもなく、あっさりと簡単に終わった。
そしてその日、リーンは公爵邸に引っ越した。
(どうしてお義父様とお義母様は田舎に移住してしまったのかしら…田舎暮らし憧れていたのかしら…気持ちがわからないでもないけど…)
田舎って自然が素晴らしいものね。
「リーン嬢」
低くて耳障りの良い声に名前を呼ばれ思わずゾクッとする。
「あっ、シベルツ様…」
シベルツもまた、笛のように綺麗に澄んだ声に名前を呼ばれ、キュンと胸が高鳴る。
「・・・あの、シベルツ様…わ、私はもうシベルツ様と結婚し、令嬢ではありません」
リーンは、シベルツに呼び捨てされたくてそういう。
「あっあぁ、そうだな…それならり、りりリーンと呼べば良いのか?」
「?!」
リーンは、思わず腰が抜けそうになる。
自分から言ったが、やはり好きな人に呼び捨てにされるのは凄く嬉しい。
「嫌なのか?」
「いっ、いい、え!」
「それならば、り、リーンも私のことは呼び捨てで構わないぞ?」
「むっ、無理です!」
「無理?」
急にシュンとするシベルツには、リーンは弱く…
「いいえ!全然無理ではありません!シベルツさ…シベルツ!」
もう必死になっているリーンは頬も紅潮せず、代わりにシベルツは、リーンの愛らしい声で名前を、しかも呼び捨てで呼ばれたことで顔を真っ赤に紅潮させている。
「シベルツ様…じゃなくて、シベルツ!顔が真っ赤です!熱でもあるのですか?」
「いや、何でもない、俺は仕事があるので失礼する…それじゃあ」
「はい…」
バタンッ
シベルツは、ドアを閉めてすぐにその場に座り込んだ。
(何なんだあの可愛さは?!破壊力が凄まじすぎるぞ!あんなに可愛かったら、絶対男に言い寄られただろ!あぁ、結婚できて良かった…リーンが、他の男と夫婦になるなんて想像もしたくない…!婚約すっ飛ばしてある意味正解だったな…)
ようやくシベルツは落ち着き、宣言通りに仕事部屋に戻っていった。
ボフンッ
リーンは、ベッドに飛び込み悶える。
(どうしてあんなにかっこいいの?あんな素敵な方と私が結婚できるなんて夢みたい!それにしても、シベルツ…顔が赤かったけど大丈夫かしら…)
シベルツの真っ赤な顔を思い出す。
ん?あれ?
「あの反応…本当に熱?」
いきなり顔が真っ赤になるなんてあるの?
でも、本当に熱かもしれないし…後で仕事部屋に紅茶でも持っていってみようかしら…
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