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第一章 江田愛との出会い (1)
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春と言ったら何を思い浮かべるだろうか。桜?春休み? 周りの皆はきっと、こんな感じに、自分が思う春のメインをいくつか頭に浮かべるだろう。
僕は春が好きだ。その理由は、春は出会い、別れの季節であり、自分の人生にとって、大きな進歩を成し遂げる季節でもあると考えるからだ。入学、卒業、就職、定年退職など、今まで共に時間を過ごしてきた仲間との別れ、これから支え合って行く新たな仲間との出会い、同時に自分にとって人生の階段をまた一段上る、年に一度の、人間が成長するための季節なのだと僕は思う。そう考えると、春っていうのは実に感慨深いものであり、そこが面白いから春が好き。それはどんな季節よりも、一番だと言える程だと自信を持って言える。
桜が舞い散るなか、僕は制服をきめ、鞄を片手に片道を歩いていく。その片道は桜の花びらによって、絨毯のように覆われている。また、新たな一年を過ごすと考えると、「楽しみ」というのが主体的な気持ちだが、部分的に、不安要素もある。
今日で僕は高校三年生に進級する。入学や卒業などと比べると、劣るかもしれないが、高三はもうほぼ大人の対象になるし、というか、もうすぐで成人年齢は18歳に繰り下げられるし、早いとこ成人になってなるべく自由になりたい。
中学生の頃は、勉強はそこまでせずに、遊びに夢中だったし、親には、あまり話を交わさなかったりと、多少は反抗していた。それが今じゃ、将来のために、勉強に必死だし、自分をここまで育ててくれた親にはいつか親孝行したいと考えている。成長すると人は変わると言うがどうやら本当らしい。とりあえず、春を迎えたのだから、大人の階段をまた一段上がった。それで良いだろう。
僕の他にも、制服を着た男女の学生や、スーツをしっかりときめた新入社員であろう、社会人が居たりと、自分の力で将来の幅を広げ、目標に向かってぶつかろうとしている者、自ら手にいれたスキルで、社会に尽くし、自分で人生を進めていこうとする者がたくさんいる。そう考えると、空中を舞っている桜の花びらが、僕たちの事を、祝してくれているように感じる。そっと手のひらをかざせば、やわらかく、花びらが一つ乗る。
「………最後の一年、頑張るか。」
僕は花びらを握り、そう呟いて、歩を進めたのだった。
僕は春が好きだ。その理由は、春は出会い、別れの季節であり、自分の人生にとって、大きな進歩を成し遂げる季節でもあると考えるからだ。入学、卒業、就職、定年退職など、今まで共に時間を過ごしてきた仲間との別れ、これから支え合って行く新たな仲間との出会い、同時に自分にとって人生の階段をまた一段上る、年に一度の、人間が成長するための季節なのだと僕は思う。そう考えると、春っていうのは実に感慨深いものであり、そこが面白いから春が好き。それはどんな季節よりも、一番だと言える程だと自信を持って言える。
桜が舞い散るなか、僕は制服をきめ、鞄を片手に片道を歩いていく。その片道は桜の花びらによって、絨毯のように覆われている。また、新たな一年を過ごすと考えると、「楽しみ」というのが主体的な気持ちだが、部分的に、不安要素もある。
今日で僕は高校三年生に進級する。入学や卒業などと比べると、劣るかもしれないが、高三はもうほぼ大人の対象になるし、というか、もうすぐで成人年齢は18歳に繰り下げられるし、早いとこ成人になってなるべく自由になりたい。
中学生の頃は、勉強はそこまでせずに、遊びに夢中だったし、親には、あまり話を交わさなかったりと、多少は反抗していた。それが今じゃ、将来のために、勉強に必死だし、自分をここまで育ててくれた親にはいつか親孝行したいと考えている。成長すると人は変わると言うがどうやら本当らしい。とりあえず、春を迎えたのだから、大人の階段をまた一段上がった。それで良いだろう。
僕の他にも、制服を着た男女の学生や、スーツをしっかりときめた新入社員であろう、社会人が居たりと、自分の力で将来の幅を広げ、目標に向かってぶつかろうとしている者、自ら手にいれたスキルで、社会に尽くし、自分で人生を進めていこうとする者がたくさんいる。そう考えると、空中を舞っている桜の花びらが、僕たちの事を、祝してくれているように感じる。そっと手のひらをかざせば、やわらかく、花びらが一つ乗る。
「………最後の一年、頑張るか。」
僕は花びらを握り、そう呟いて、歩を進めたのだった。
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