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拘束☆玩具

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ジャランジャランと鎖の音が鳴り響く。
天井から吊るされた鎖に両手を繋がれ、両足もM字開脚させられた状態で膝部分に鎖を掛けられている。目覚めた時、透韻は鎖で拘束され今の格好で吊るされていた。雀と青に犯されてから一週間、透韻は身体の具合が悪く寝込んでしまっていた。その間、彼らは何もせず看病はちゃんとしてくれた。そして体調も良くなってきたと感じた頃、今の状況に至る。


「そろそろ欲しくなってきただろ」
「恥ずかしい格好させやがって。やるならさっさとやれよ」
「そう急かされると焦らしたいタイプなんでね」


今日の調教師は玄(ゲン)と呼ばれる青年で煙草を吹かしていた。その手元には鎖の操作を操るリモコンが握られている。


「アナルはさっき解したし、玩具くらいどうって事ねぇだろ?」


透韻の真下にはスタンド式のディルドが置かれている。このまま下げられたらアナルに挿入ってしまう。


「変態」
「お前も災難だな。俺らなんかに捕まっちまって」
「創葉は?何にもしてねーよな?」
「あぁ、今は虎が見てる。いい遊び相手だよ」
「あいつに手出しやがったらぶっ殺す」
「生憎、俺らの興味はお前を手懐ける事だ。あの子には何もしなくても都合がいい」
「……」
「話も飽きたろ。今からたっぷり可愛がってやるからな」
「やっ……」


玄がリモコンを操作すると鎖はジャラジャラと伸縮し出し、徐々に下がっていった。すぐ下にはディルドが待ち構えている。


「嫌だ……っ…」
「怯えた表情も唆るねー。いい声で啼いてくれよ」


ピッとそのボタンを押すと急に速度が上がり、クプッとアナルの中にディルドがスッポリ入った。その衝撃に透韻は声も出せず震えていた。


「…あっ……くっ……」
「奥まで突いただろ?丁度前立腺まで届くタイプだ。動かしてやるから味わえよ」 
「なっ……やめっ……」


ヴーンと振動が伝わり、透韻はビクンと身体を反らした。一番敏感な所をストレートで刺激され、達するまで時間は掛からなかった。


「やっ……だめ……でちゃ……」
「ほぅ。こんなもんでもイケるんだな。5回イけたら解放してやるよ」
「んっ……そんな……出な……」
「手伝ってやろうか」


玄は透韻の後ろに移動し、膝立ちしながら透韻の乳首に手を回した。


「やぁあ……!触……な……」
「こんなに固くして、待ってたんじゃないのか」
「違っ…!」
「可愛い乳首だな。女との経験は0か?」
「…るせぇ……。関係ねーだろ……」
「折角綺麗な顔をしてるのに、口の悪さは似合わないな」
「ひっ……!」


振動の強さを上げられ、透韻はビクビクと反応した。射精ももう2回。あと3回耐えられるかどうか厳しかった。


「も……止め…ろ……。嫌だ……」
「あと3回イケば解放してやる」
「やだ……出ないって……」
「そうか」


すると玄はまた移動し、ポッケからピンク色のローターを取り出した。そしてそれを透韻のペニスに装着しスイッチを入れた。


「ぁああ……っ…!」
「2倍なら、もっと気持ちよくなれるよな」
「む、り……!こんなん……」


中も外も同時に責められ、透韻はまた射精した。それでも振動は止まず、どんどん快楽が押し寄せてくる。


「…あ、やっ……!またイッ……」
「4回イッても沢山出るな。性欲も人間以上か」
「もう嫌だもういい……!止めて……」
「あと一回残ってんだろー?そのまま快楽に溺れろ」 
「んん……っ……!」
「ローターも強くしたから。あとは自我を捨てる事だな」
「…い、やだ……!」  
「素直じゃねぇなぁ」


玄は吸っていた煙草を透韻に咥えさせた。煙草なんて害のあるものに触れた事のない透韻は仕方が分からず吸い込んでしまった。


「っ…かはっ……あっ……げホげホッ……はぁ……」
「苦しいだろ?あと一回なんだからリラックスしろよ」
「うぇ……っ……。ざけんな……」
「調教なんて元から巫山戯た遊びみたいなものだ」
 

いきなり口付けされ、その不意打ちで透韻は5回目の射精をした。さっきの煙草と同じ匂い。


「…はぁ……っ…」
「5回もイけるもんだなぁ。約束通り、今度は玩具じゃなくて本物を挿入れてやるよ」
「テメッ……!そんな事1度も……!」 
「偽物だけじゃ物足りないだろ?」


ジャラジャラと鎖から解放された透韻は抵抗してやろうと思ったが身体が思うように動かずぐったりしてしまった。


「ほら、脚広げろ」
「…嫌だ……」
「また拘束されたいか?」
「……もう……何もするなよ……」
「大人しく身を委ねれば楽だぞ」
「…きもちわりぃんだよ!お前らのやる事全部…!」 
「ーーそうか」


玄は静かに透韻に近付き、右腕を掴むと徐にタバコを押し当てた。


「…ぅあぁあ……っ……!」
「素直になりゃ優しくしてやろうと思ったのに気が変わった。ぶち犯す」
「やめっ……」


無理矢理開脚させられ、太くて熱いものがアナルを貫いた。透韻はその衝撃にまだ慣れず、身体を震わせている。


「青に可愛がって貰ったんじゃないのか?まだ痛いとは随分強情なんだな」
「…痛っ……抜けよ……苦し……」
「こんなに咥え込んで離さないのはお前の方だろ。思う存分種付けしてやるからな」
「嫌ぁ……!」


透韻の叫びも虚しく行為はいつまでも続いた。何度も突かれて達しても玄は構わず腰を動かし、中に注ぎ込んだ。刺激される度に意識が遠のいていき、透韻は文句すら言えなくなっていた。


「はぁ……苦し……」
「今から中のもん全部出してやるから」
「えっ…」


玄はまた鎖で透韻を拘束し、先程とは違う玩具を手に取った。


「なに…を……」
「んー?これなぁ、電マっていうやつ。すっげー気持ちいいぞ」
「…んなもんどう使うんだよ…」
「こうやって?」


ジャラジャラと器用に鎖を扱いながら、玄はテキパキと支度を整えていった。体と一緒に巻き付けられた電マはペニスの裏筋に当てられたまま固定された。


「ほら。好きなだけ啼き叫べ」


カチッとスイッチを入れられ、その振動に透韻はビクビクっと反応した。ローターやディルドとは違い、振動の刺激が強すぎる。しかもそれを一番感じる所に固定されてはもう射精出来なくても空イキに襲われその繰り返し。反応する度に鎖がジャラジャラと音を鳴らし、身体を蝕んでいく。


「…あっ…やっ……やぁ……嫌だやめ……」
「出したいなら出せば良いだけだぞ。ほら」


グッと腹部を押され、アナルから大量の白い液が吹き出した。その間にも空イキしてしまい、身体はどうしたらいいのか分からず無意味に手足をバタつかせた。


「まだ溜まってんだろ?」
「やっ……押すな……やだ……出ちゃ……」


また腹部を押され、先程と変わらぬ量の白い液が溢れ出た。痙攣が止まらず、目の前がチカチカする。


「全部出せっつったろ?」
「ぅあ……っ……」


今度は指で掻き出され、流れ出てくる液は洪水のようだった。


「大体出したか。これで少しは素直になってくれると有難いんだがな」
「…はっ!誰が言う通りになんか……」
「んー……。その減らず口もどうにかしないとだな。ーーあ。生意気な口利けないようにその舌切っちまおうか」
「……えっ…」


さらっと恐ろしいことを言った玄に透韻はゾクッと悪寒が走った。舌を切る?お伽噺じゃあるまいし。


「ーーあったあった。ペンチでもちょん切れんだろ」
「……嘘だろ……」


途端に恐怖が透韻を襲い、身体が震え出す。


「なぁ……冗談だろ……?本気じゃねぇよな……?」
「今更ビビってんのか。さっきまで強気だったクセに。こういう痛みも初めてか?」
「……い、やだ……!やめ……」
「そんなに怖いか?一瞬で終わるから安心しろ」
「やっ……やめて……下さ……」
「ん~?そう言えば免れると思ってんの?バカだろお前」


玄は透韻の顎を掴み、その綺麗な舌に触れた。


「ほら、力抜け。目、瞑ってろよ」
「っ……!」


ガチャっ


いきなり扉が開き、玄の手が止まった。透韻も音がした事に目を開ける。


「ゲンさん、過激過ぎ~。外まで声聴こえてたよ」


闖入者は雀だった。どうやら透韻の悲鳴を聴いて様子を見に来たようだ。


「あぁ。だからこの口利けなくしてやろうと思って」
「ダメだよ!オレ、その子の声好きなんだから!それに、泣き叫ぶ声聴こえないとやる気失せる」
「ん?そうか……。お前のお気に入りなら仕方ないな」 


玄は透韻から離れ、雀に歩み寄った。


「お前も試すか?玩具プレイ」
「えー?痛くないならいいよ」
「優しくする」
「だったらゲンさんが直接抱いてよ」
「あぁ。後で部屋に行くから」


2人はごく自然にキスを交わし、玄は気が済んだのか部屋から出ていった。とりあえず救われた事に透韻は安堵する。


「怖かったよね。ゲンさん、キレると何するかわかんないからさ」


雀は飄々と説明しながら透韻の拘束を解いた。電マも外して貰い、身体が楽になった。


「……っ」
「あ。タバコ当てられちゃった?消毒するから先にお風呂入ろっか」
「……あ…りがと……」
「…なんでお礼?」
「あんたが、入って来なかったら…切られてた……」
「あぁ、聴いてたからね。外までダダ漏れだったし、流石に流血プレイは勘弁だからさ」 
「……怖かった……。ホントに……やられるんじゃないかって……」


後から込み上げてきた恐怖が透韻を支配し、涙が止まらなかった。


「ゲンさんにはオレが言っとくから。君の声が好きってのも本当だよ。その声で啼いて喚いて嫌がってくれる姿は最高に萌えるんだよね」


助けてくれた事には感謝があったがやっぱり雀は変態だ。どの微笑が本物なのかも分からない。


「お風呂一緒に入ろっか」


よたつく透韻を支えながら雀は浴室へ向かった。ここでは何をするにも誰かしら付いてくる。逃げないように見張る為。お風呂も雀と入る事が多い。


「……さっきの……」
「ん?なに?」


背中を洗ってくれている雀に透韻は控えめに声を掛けた。


「……あんた……誰とでもキス…するの…?」
「あー、あれか。そうだよ。だってオレ、みんなの癒しだし」
「……は?」
「だから、抱き合うのはセイちゃんとだけじゃないってこと」
「……てっきり……青のものだとばっかり……」
「まぁ、セイちゃんとやるのが一番相性良いからねー。他の2人がダメな訳じゃないけど、やっぱり朱雀と青龍って何かとペアになるからさ」
「…そっか…」
「ねぇねぇ!オレの事も雀って呼んでいいよ、透韻」
「えっ……あっ…分かった……」


不意に名前を呼ばれ、一瞬ドクンと脈打った。
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