23 / 29
1章
屈辱の手紙
しおりを挟む
着替えを終えると、母はサロンにいた。香りのいいお茶と甘いお菓子が出され、口にした母は少し落ち着いたようだ。
その隣には父がいて、少し離れた椅子にジョナサン兄さんが座っている。さらに、ゴレゴリー兄さんがいた。
「オリー!! 無事でよかった……! どうして俺に何も言わずに行っちまったんだ!」
両腕をガッチリ固められびくともできない。強く抱きしめられて息苦しい。でも、それだけ心配させてしまったのだ。
「だって、兄さんも付いてくるっていうでしょ?」
「当然だ!!」
僕は顔を上げ、ゴレゴリー兄さんに笑顔を向ける。
「でも、ベニトア家の名を使えない僕がどんな立ち位置なのか知りたかったんだ。心配させてごめんなさい」
グレゴリー兄さんは半べそだ。もうこんな顔をさせなくて済むように強くならなければと改めて決意した。
「それで……どうしてあんな格好をしていたのかしら」
話した途切れたところで、厳しい顔をした母に聞かれた。こんな顔をするのは滅多にないことだ。
「民の立場で皇都を見たりリオネルの噂を聞いたりしたかったんです。貴族相手に本音は話してくれないでしょう?」
「確かにそういう面はあるけれど、護衛なしなんて……。カミュも連れていかなったのでしょう? 変装したと聞いたけれど、それでも危険なことよ」
母にとって、僕はまだ頼りない子供なのだろう。どうすればわかってもらえるのかな。
「……この子は警備隊を任されるようになっている。そこまで心配しなくてもいいだろう。それで、何か得るものはあったのか」
父が口添えしてくれるなんて想定外だった。独断を叱られる覚悟だったから。
「きっと、これは父上たちはとっくに知っている情報と思いますが……」
勇気をもらった僕は、町での経験を話した。誰かから聞いた話では実感できなかったから。
「実は、最初ちょっと失敗してしまい、助けてくれた人がいるんです」
少しだけ危ない目にあったことを隠すのはフェアじゃない気がして、思い切って告白することにした。当然、父の目が釣り上がる。でも、黙って続きを促してくれた。
「リンという男で、エドモンという従者を連れていました。宿が見つからなくて脇道に入ったのですが、あまり治安が良くない場所だったんです。宿屋にぼったくられそうになったところで間に入ってくれて、安全な宿を紹介してくれました」
「――エドモンと言ったか? それで、リンはどんな容姿だ」
黒髪で不思議な目の色をしていて、妙に捻くれた性格だった。嫌なやつかと思っていたら、実は心配していたらしいことも。それに、誰かに後をつけられていたこと、実は護衛もいたこと……思い出せる限りを話した。
話せば話すほど、父の眉間の皺が深くなっていく。
「もしかして知り合いですか?」
「さぁな。見ていないから断言はできない。また会ったら教えてくれ。それより、先にやるべきことがある。皇帝に到着の知らせを送り、婚約式の前に謁見を申し出る。それに、リオネルにも会っておかないとな。いつ許可が出てもいいように準備しておけ」
「はい!」
言葉を濁され、一旦解散することになった。いつ呼び出されてもいいように、各自支度をする。僕はジョナサン兄さん、グレゴリー兄さんと一緒に衣装部屋に来ていた。
「謁見か……練習はしたけど緊張するな」
作法は叩き込まれている。でも、領地から出る予定がなかった僕は、本物の皇帝に会うなんて想像もしていなかったので、なんだか怖い。それに、リオネルだって王族だし……
「練習通りにすれば大丈夫だ」
ジョナサン兄さんは後継者として挨拶した際に会っているせいか、緊張感はあるものの余裕を感じる。
「案外大したことねぇよ」
何度も会っているらしいグレゴリー兄さんは緊張もしないみたいだ。
「復習するから手伝って! ジョナサン兄さんは陛下の役! ここに座ってて。それと、式の前にリオネルに挨拶しに行った方がいいよね? 終わったら手紙を書くよ。添削よろしく!」
兄たちに協力してもらい、自信がつくまで練習を繰り返した。
◇◇◇
その日は、2年ぶりに家族全員が揃っての晩餐だった。グレゴリー兄さんから、皇都ならではの事件や珍しい催し物などの話を聞き、ずっと笑っている。
「グレゴリー、あなたが元気そうで本当に安心したわ。でも、無茶はほどほどにね」
母の家族内でしか見せない少女の笑顔を、父は蕩けるような目で眺めている。心から母を愛しているのを感じ、自分もこんな恋愛ができたら良かったなと思ってしまった。でも、もうそんな日は来ないだろう。幸せなのに切なくて、鼻の奥がつんとした。
「お食事中失礼致します。こちらに目を通していただきたく……」
突然カミュが来て、父の耳元に何かを囁いている。父は一転して険しい顔になる。
「今ここで確認する」
父の答えに、カミュは手紙とペーパーナイフを取り出した。もしや、皇帝からの返事だろうか。開封した父は、手紙をテーブルの上に叩きつけた。
「あなた? どうなさったの」
「ふぅ……。カミュ、おまえが読み上げてくれ。俺では引きちぎってしまいそうだ」
父はカミュに手紙を渡すと腕組みをした。
「はい。お預かりいたします。では、代読させていただきます」
カミュが読んでくれた手紙の内容に、全員が怒りで無言になった。言葉にしたら口汚くなりそうで、必死で抑えている。
署名は皇帝ではなく皇后だった。
『わたくしも皇帝陛下も、ベニトアの至宝と呼ばれるオリヴィンに会うのを楽しみにしているわ。あなたはヘリオドート公爵へのプレゼントだから、初対面はドラマチックな出会いにしてあげたいの。だから、リオネルも含めパーティ当日まで誰にも会わないよう、身を隠していてちょうだい。準備は済ませてあるから、あなたたちはのんびり滞在を楽しんで』
要約するとこんな感じだ。
自分が呼びつけておいて面会もしないらしい。婚約者に挨拶するのも最低限の礼儀なのに、それも許さないなんて。何がプレゼントだ。ふざけるなと叫びたくなった。初対面でドラマチックな婚約披露宴を挙げるとのことだが、単に我が家や公爵への嫌がらせだろう。
父は立ち上がり、壁に飾っていたハルバートを二本立て続けにへし折った。長男のジョナサン兄さんは手にしていたフォークを真っ二つに曲げ、次男のグレゴリー兄さんは無言で立ち上がり、座面をぶん殴って生地が裂けた。
――椅子の破損は三脚目だな……
僕は思考停止してぼんやりと馬鹿なことを考えていた。母は扇で口元を隠していたが、鋭い目線で手紙を見つめていたのが印象的だった。
でも、どんなに不満があっても皇帝の命令は覆らない。
「俺を暴走させて断罪する算段か? そうとしか思えん煽りっぷりだ……!」
僕たちに背中を向けた父の筋肉が膨れ上がり、怒りに燃えているのがわかる。
「そうして領地を取り上げるつもりかもしれませんわね。なおのこと理性を保たないといけないわ」
「当然だ。あいつらに先祖が守った土地を渡してたまるか。婚約披露宴は明後日だとよ。クソが」
あまりにも物事が早く動き、濁流に飲まれている気分だ。
「全部お膳立ては済んでるから、俺たちは行くだけでいいそうだ。リオネルへの牽制にしてもやりすぎだ。ヘリオドート家擁護派がどう動くか……面倒が起きなきゃいいんだが」
あんなに楽しかったのに、一気に憂鬱な気分だ。僕は小さくため息をついた。
その隣には父がいて、少し離れた椅子にジョナサン兄さんが座っている。さらに、ゴレゴリー兄さんがいた。
「オリー!! 無事でよかった……! どうして俺に何も言わずに行っちまったんだ!」
両腕をガッチリ固められびくともできない。強く抱きしめられて息苦しい。でも、それだけ心配させてしまったのだ。
「だって、兄さんも付いてくるっていうでしょ?」
「当然だ!!」
僕は顔を上げ、ゴレゴリー兄さんに笑顔を向ける。
「でも、ベニトア家の名を使えない僕がどんな立ち位置なのか知りたかったんだ。心配させてごめんなさい」
グレゴリー兄さんは半べそだ。もうこんな顔をさせなくて済むように強くならなければと改めて決意した。
「それで……どうしてあんな格好をしていたのかしら」
話した途切れたところで、厳しい顔をした母に聞かれた。こんな顔をするのは滅多にないことだ。
「民の立場で皇都を見たりリオネルの噂を聞いたりしたかったんです。貴族相手に本音は話してくれないでしょう?」
「確かにそういう面はあるけれど、護衛なしなんて……。カミュも連れていかなったのでしょう? 変装したと聞いたけれど、それでも危険なことよ」
母にとって、僕はまだ頼りない子供なのだろう。どうすればわかってもらえるのかな。
「……この子は警備隊を任されるようになっている。そこまで心配しなくてもいいだろう。それで、何か得るものはあったのか」
父が口添えしてくれるなんて想定外だった。独断を叱られる覚悟だったから。
「きっと、これは父上たちはとっくに知っている情報と思いますが……」
勇気をもらった僕は、町での経験を話した。誰かから聞いた話では実感できなかったから。
「実は、最初ちょっと失敗してしまい、助けてくれた人がいるんです」
少しだけ危ない目にあったことを隠すのはフェアじゃない気がして、思い切って告白することにした。当然、父の目が釣り上がる。でも、黙って続きを促してくれた。
「リンという男で、エドモンという従者を連れていました。宿が見つからなくて脇道に入ったのですが、あまり治安が良くない場所だったんです。宿屋にぼったくられそうになったところで間に入ってくれて、安全な宿を紹介してくれました」
「――エドモンと言ったか? それで、リンはどんな容姿だ」
黒髪で不思議な目の色をしていて、妙に捻くれた性格だった。嫌なやつかと思っていたら、実は心配していたらしいことも。それに、誰かに後をつけられていたこと、実は護衛もいたこと……思い出せる限りを話した。
話せば話すほど、父の眉間の皺が深くなっていく。
「もしかして知り合いですか?」
「さぁな。見ていないから断言はできない。また会ったら教えてくれ。それより、先にやるべきことがある。皇帝に到着の知らせを送り、婚約式の前に謁見を申し出る。それに、リオネルにも会っておかないとな。いつ許可が出てもいいように準備しておけ」
「はい!」
言葉を濁され、一旦解散することになった。いつ呼び出されてもいいように、各自支度をする。僕はジョナサン兄さん、グレゴリー兄さんと一緒に衣装部屋に来ていた。
「謁見か……練習はしたけど緊張するな」
作法は叩き込まれている。でも、領地から出る予定がなかった僕は、本物の皇帝に会うなんて想像もしていなかったので、なんだか怖い。それに、リオネルだって王族だし……
「練習通りにすれば大丈夫だ」
ジョナサン兄さんは後継者として挨拶した際に会っているせいか、緊張感はあるものの余裕を感じる。
「案外大したことねぇよ」
何度も会っているらしいグレゴリー兄さんは緊張もしないみたいだ。
「復習するから手伝って! ジョナサン兄さんは陛下の役! ここに座ってて。それと、式の前にリオネルに挨拶しに行った方がいいよね? 終わったら手紙を書くよ。添削よろしく!」
兄たちに協力してもらい、自信がつくまで練習を繰り返した。
◇◇◇
その日は、2年ぶりに家族全員が揃っての晩餐だった。グレゴリー兄さんから、皇都ならではの事件や珍しい催し物などの話を聞き、ずっと笑っている。
「グレゴリー、あなたが元気そうで本当に安心したわ。でも、無茶はほどほどにね」
母の家族内でしか見せない少女の笑顔を、父は蕩けるような目で眺めている。心から母を愛しているのを感じ、自分もこんな恋愛ができたら良かったなと思ってしまった。でも、もうそんな日は来ないだろう。幸せなのに切なくて、鼻の奥がつんとした。
「お食事中失礼致します。こちらに目を通していただきたく……」
突然カミュが来て、父の耳元に何かを囁いている。父は一転して険しい顔になる。
「今ここで確認する」
父の答えに、カミュは手紙とペーパーナイフを取り出した。もしや、皇帝からの返事だろうか。開封した父は、手紙をテーブルの上に叩きつけた。
「あなた? どうなさったの」
「ふぅ……。カミュ、おまえが読み上げてくれ。俺では引きちぎってしまいそうだ」
父はカミュに手紙を渡すと腕組みをした。
「はい。お預かりいたします。では、代読させていただきます」
カミュが読んでくれた手紙の内容に、全員が怒りで無言になった。言葉にしたら口汚くなりそうで、必死で抑えている。
署名は皇帝ではなく皇后だった。
『わたくしも皇帝陛下も、ベニトアの至宝と呼ばれるオリヴィンに会うのを楽しみにしているわ。あなたはヘリオドート公爵へのプレゼントだから、初対面はドラマチックな出会いにしてあげたいの。だから、リオネルも含めパーティ当日まで誰にも会わないよう、身を隠していてちょうだい。準備は済ませてあるから、あなたたちはのんびり滞在を楽しんで』
要約するとこんな感じだ。
自分が呼びつけておいて面会もしないらしい。婚約者に挨拶するのも最低限の礼儀なのに、それも許さないなんて。何がプレゼントだ。ふざけるなと叫びたくなった。初対面でドラマチックな婚約披露宴を挙げるとのことだが、単に我が家や公爵への嫌がらせだろう。
父は立ち上がり、壁に飾っていたハルバートを二本立て続けにへし折った。長男のジョナサン兄さんは手にしていたフォークを真っ二つに曲げ、次男のグレゴリー兄さんは無言で立ち上がり、座面をぶん殴って生地が裂けた。
――椅子の破損は三脚目だな……
僕は思考停止してぼんやりと馬鹿なことを考えていた。母は扇で口元を隠していたが、鋭い目線で手紙を見つめていたのが印象的だった。
でも、どんなに不満があっても皇帝の命令は覆らない。
「俺を暴走させて断罪する算段か? そうとしか思えん煽りっぷりだ……!」
僕たちに背中を向けた父の筋肉が膨れ上がり、怒りに燃えているのがわかる。
「そうして領地を取り上げるつもりかもしれませんわね。なおのこと理性を保たないといけないわ」
「当然だ。あいつらに先祖が守った土地を渡してたまるか。婚約披露宴は明後日だとよ。クソが」
あまりにも物事が早く動き、濁流に飲まれている気分だ。
「全部お膳立ては済んでるから、俺たちは行くだけでいいそうだ。リオネルへの牽制にしてもやりすぎだ。ヘリオドート家擁護派がどう動くか……面倒が起きなきゃいいんだが」
あんなに楽しかったのに、一気に憂鬱な気分だ。僕は小さくため息をついた。
279
あなたにおすすめの小説
宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている
飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話
アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。
無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。
ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。
朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。
連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。
※6/20追記。
少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。
今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。
1話目はちょっと暗めですが………。
宜しかったらお付き合い下さいませ。
多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。
ストックが切れるまで、毎日更新予定です。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
婚約破棄を提案したら優しかった婚約者に手篭めにされました
多崎リクト
BL
ケイは物心着く前からユキと婚約していたが、優しくて綺麗で人気者のユキと平凡な自分では釣り合わないのではないかとずっと考えていた。
ついに婚約破棄を申し出たところ、ユキに手篭めにされてしまう。
ケイはまだ、ユキがどれだけ自分に執着しているのか知らなかった。
攻め
ユキ(23)
会社員。綺麗で性格も良くて完璧だと崇められていた人。ファンクラブも存在するらしい。
受け
ケイ(18)
高校生。平凡でユキと自分は釣り合わないとずっと気にしていた。ユキのことが大好き。
pixiv、ムーンライトノベルズにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる