3 / 11
第3話
「カインは本気で、ミモザが物の声を聞こえると信じているのか!?」
ドルクが婚約を破棄した後に、カインが私の新しい婚約者になろうとしている。
それが信じられないようで、ドルクの驚愕した叫び声が夜会の場に響いていた。
公爵家の令息であるカインが私と婚約したい理由は、希少なスキルを持っているからだと思っていそう。
そんなドルクに対して、カインは冷静に話す。
「ミモザは物の声が聞こえるスキルを持ち、それを正しく使えるから婚約したいと思っただけだ」
「余計な発言が、ミモザの持つスキルの使い方だと言うのか!」
「ドルクがそう思っているだけで、俺はミモザに助けてもらった……婚約を破棄するのだから、何も気にしなくていいだろう?」
「そ、それは――」
「――お前は婚約破棄の原因がミモザにあると思わせたかったようだが、そんなことは俺が許さない」
ドルクが動揺している辺り、カインの推測通りのようだ。
婚約破棄の原因が私にあるのなら、ドルクが慰謝料を払うこともなくなる。
そんな目論見を察してしまうけど、先に婚約を破棄すると言ったのはドルクの方だ。
カインの発言に言い返せないようで、ドルクは思案してから言う。
「……本当にミモザが物の声を聞こえたとしても、何の役にも立たないスキルだ」
私の忠告を聞く人はカインしかいなかったから、ドルクは何の役にも立たないと思わせようとしている。
それは侯爵令息のドルクの嘘が原因だけど、公爵令息のカインが信じてくれた後なら助言を聞いてくれる人がいるかもしれない。
ドルクの発言を聞いても、カインは考えを変えず話す。
「お前の中ではそうかもしれないが、俺は助けて貰った。スキルの価値がわからず否定したのだから、お前とミモザとの関係は今日で終わりだ」
「うっっ……カインはこれから後悔することになるだろう!!」
「後悔するのはドルクの方だ。今後ミモザが活躍すれば、婚約を破棄したお前の評判が落ちるからな」
「ミモザが活躍するわけないだろ! 何を言っても婚約破棄を変えることはない!!」
そう言い、ドルクが私とカインの元から離れていく。
話が終わったことで注目されなくなり、カインが私の傍に来てくれた。
「ドルクはそこまで、ミモザとの婚約を破棄したかったのか」
「エイダ様と浮気していますし、夜会の場で公表したかったのでしょう」
「そうなのか……ドルクはエイダと仲がいいとは思っていたが、ミモザより優先するとは信じられないな」
ドルクの指輪から聞くことで知ったけど、カインは私の発言を信じてくれる。
これからエイダとドルクは婚約するはずで、早い内にカインと婚約しておきたい。
「もうドルク様のことはどうでもいいです。カイン様、本当に私と婚約するつもりですか?」
「ミモザが受け入れてくれるのなら婚約したいものだ」
「わかりました……これからドルク様はエイダ様と婚約するでしょう。早急に私達も婚約を公表したいものです」
「それは構わないが、何かあるのか?」
私の提案を受け入れてくれるけど、カインは理由を尋ねる。
ドルクの指輪から声が聞こえる私は、これから何が起こるのか予想できていた。
「ドルク様とエイダ様は、婚約後に後悔することになります。その後に私に助けを求めても、何もしたくありません」
「それなら、俺と婚約していた方がいいな……これから、ミモザの屋敷へ行くとしよう」
夜会の場にいた人達が証人で、婚約破棄の手続きは問題なくできそうだ。
私はドルクとの婚約を破棄して、カインと婚約するつもりでいる。
その後に元婚約者が後悔したとしても、何もするつもりはなかった。
ドルクが婚約を破棄した後に、カインが私の新しい婚約者になろうとしている。
それが信じられないようで、ドルクの驚愕した叫び声が夜会の場に響いていた。
公爵家の令息であるカインが私と婚約したい理由は、希少なスキルを持っているからだと思っていそう。
そんなドルクに対して、カインは冷静に話す。
「ミモザは物の声が聞こえるスキルを持ち、それを正しく使えるから婚約したいと思っただけだ」
「余計な発言が、ミモザの持つスキルの使い方だと言うのか!」
「ドルクがそう思っているだけで、俺はミモザに助けてもらった……婚約を破棄するのだから、何も気にしなくていいだろう?」
「そ、それは――」
「――お前は婚約破棄の原因がミモザにあると思わせたかったようだが、そんなことは俺が許さない」
ドルクが動揺している辺り、カインの推測通りのようだ。
婚約破棄の原因が私にあるのなら、ドルクが慰謝料を払うこともなくなる。
そんな目論見を察してしまうけど、先に婚約を破棄すると言ったのはドルクの方だ。
カインの発言に言い返せないようで、ドルクは思案してから言う。
「……本当にミモザが物の声を聞こえたとしても、何の役にも立たないスキルだ」
私の忠告を聞く人はカインしかいなかったから、ドルクは何の役にも立たないと思わせようとしている。
それは侯爵令息のドルクの嘘が原因だけど、公爵令息のカインが信じてくれた後なら助言を聞いてくれる人がいるかもしれない。
ドルクの発言を聞いても、カインは考えを変えず話す。
「お前の中ではそうかもしれないが、俺は助けて貰った。スキルの価値がわからず否定したのだから、お前とミモザとの関係は今日で終わりだ」
「うっっ……カインはこれから後悔することになるだろう!!」
「後悔するのはドルクの方だ。今後ミモザが活躍すれば、婚約を破棄したお前の評判が落ちるからな」
「ミモザが活躍するわけないだろ! 何を言っても婚約破棄を変えることはない!!」
そう言い、ドルクが私とカインの元から離れていく。
話が終わったことで注目されなくなり、カインが私の傍に来てくれた。
「ドルクはそこまで、ミモザとの婚約を破棄したかったのか」
「エイダ様と浮気していますし、夜会の場で公表したかったのでしょう」
「そうなのか……ドルクはエイダと仲がいいとは思っていたが、ミモザより優先するとは信じられないな」
ドルクの指輪から聞くことで知ったけど、カインは私の発言を信じてくれる。
これからエイダとドルクは婚約するはずで、早い内にカインと婚約しておきたい。
「もうドルク様のことはどうでもいいです。カイン様、本当に私と婚約するつもりですか?」
「ミモザが受け入れてくれるのなら婚約したいものだ」
「わかりました……これからドルク様はエイダ様と婚約するでしょう。早急に私達も婚約を公表したいものです」
「それは構わないが、何かあるのか?」
私の提案を受け入れてくれるけど、カインは理由を尋ねる。
ドルクの指輪から声が聞こえる私は、これから何が起こるのか予想できていた。
「ドルク様とエイダ様は、婚約後に後悔することになります。その後に私に助けを求めても、何もしたくありません」
「それなら、俺と婚約していた方がいいな……これから、ミモザの屋敷へ行くとしよう」
夜会の場にいた人達が証人で、婚約破棄の手続きは問題なくできそうだ。
私はドルクとの婚約を破棄して、カインと婚約するつもりでいる。
その後に元婚約者が後悔したとしても、何もするつもりはなかった。
あなたにおすすめの小説
わたしと婚約破棄? では、一族の力を使って復讐させていただきますね
ともボン
恋愛
伯爵令嬢カスミ・リンドバーグは、第二王太子シグマとの婚約お披露目パーティーで衝撃的な告白をされる。
「カスミ・リンドバーグ! やはりお前とは結婚できない! なのでこの場において、この僕――ガルディア王国の第二王太子であるシグマ・ガルディアによって婚約を破棄する!」
理由は、カスミが東方の血を引く“蛮族女”だから。
さらにシグマは侯爵令嬢シルビアを抱き寄せ、彼女と新たに婚約すると貴族諸侯たちに宣言した。
屈辱に染まる大広間――だが、カスミの黒瞳は涙ではなく、冷ややかな光を宿していた。
「承知しました……それではただいまより伯爵令嬢カスミ・リンドバーグではなく、ガルディア王国お庭番衆の統領の娘――カスミ・クレナイとして応対させていただきます」
カスミが指を鳴らした瞬間、ホール内に潜んでいたカスミの隠密護衛衆が一斉に動き出す。
気がつけばシグマは王城地下牢の中だった。
そこに現れたのは、国王バラモンと第一王太子キース――。
二人はカスミこそ隣国との戦争で王国を勝利へ導いたクレナイ一族の姫であり、シグマの暴挙は王家にとっても許されぬ大罪だとしてシグマとの縁を切った。
それだけではなく、シグマには想像を絶する処罰が下される。
これは婚約破棄から生まれる痛快な逆転劇と新たなラブストーリー。
「お前との契約結婚は今日で終わりだ」と言った公爵が、離婚届の裏面を読んでいなかった件
歩人
ファンタジー
「この契約結婚は終わりだ。愛人を正妻にする」——フェリクス公爵は離婚届を叩きつけた。
契約結婚の書面を起草したのはクラーラだ。三年前、持参金の代わりに「事業の全権」を譲渡する条項を第十七条に入れた。フェリクスは最後まで読まなかった。
「ご署名ありがとうございます。では第十七条に基づき、公爵領の鉱山経営権、港湾管理権、穀物取引権は本日をもって私に移転いたします」
前世で企業法務を十二年やった女が、異世界の貴族に「契約書は最後まで読め」を教える。
今、私は幸せなの。ほっといて
青葉めいこ
ファンタジー
王族特有の色彩を持たない無能な王子をサポートするために婚約した公爵令嬢の私。初対面から王子に悪態を吐かれていたので、いつか必ず婚約を破談にすると決意していた。
卒業式のパーティーで、ある告白(告発?)をし、望み通り婚約は破談となり修道女になった。
そんな私の元に、元婚約者やら弟やらが訪ねてくる。
「今、私は幸せなの。ほっといて」
小説家になろうにも投稿しています。
「従妹は病弱なんだ」と私を放置する婿入り婚約者はいりません 〜帰国した義兄に、身も心も奪い尽くされる〜
恋せよ恋
恋愛
「指輪選び? ビビアンが熱を出したから無理だ」
「結婚式の打ち合わせ? ビビアンが寂しがるから
彼女も同伴でいいだろう?」
婿入りの立場も忘れて、自称病弱な従妹を優先
し続ける婚約者。
ついに私の心は折れた。
……でも、いいのよ。
代わりに帰ってきたのは、私を「女」として見る、
最強の義兄だったから。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
これまでは悉く妹に幸せを邪魔されていました。今後は違いますよ?
satomi
恋愛
ディラーノ侯爵家の義姉妹の姉・サマンサとユアノ。二人は同じ侯爵家のアーロン=ジェンキンスとの縁談に臨む。もともとはサマンサに来た縁談話だったのだが、姉のモノを悉く奪う義妹ユアノがお父様に「見合いの席に同席したい」と懇願し、何故かディラーノ家からは二人の娘が見合いの席に。
結果、ユアノがアーロンと婚約することになるのだが…
熱烈な恋がしたいなら、勝手にしてください。私は、堅実に生きさせてもらいますので。
木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるアルネアには、婚約者がいた。
しかし、ある日その彼から婚約破棄を告げられてしまう。なんでも、アルネアの妹と婚約したいらしいのだ。
「熱烈な恋がしたいなら、勝手にしてください」
身勝手な恋愛をする二人に対して、アルネアは呆れていた。
堅実に生きたい彼女にとって、二人の行いは信じられないものだったのである。
数日後、アルネアの元にある知らせが届いた。
妹と元婚約者の間で、何か事件が起こったらしいのだ。
妹に幼馴染の彼をとられて父に家を追放された「この家の真の当主は私です!」
佐藤 美奈
恋愛
母の温もりを失った冬の日、アリシア・フォン・ルクセンブルクは、まだ幼い心に深い悲しみを刻み付けていた。公爵家の嫡女として何不自由なく育ってきた彼女の日常は、母の死を境に音を立てて崩れ始めた。
父は、まるで悲しみを振り払うかのように、すぐに新しい妻を迎え入れた。その女性とその娘ローラが、ルクセンブルク公爵邸に足を踏み入れた日から、アリシアの運命は暗転する。
再婚相手とその娘ローラが公爵邸に住むようになり、父は実の娘であるアリシアに対して冷淡になった。継母とその娘ローラは、アリシアに対して日常的にそっけない態度をとっていた。さらに、ローラの策略によって、アリシアは婚約者である幼馴染のオリバーに婚約破棄されてしまう。
そして最終的に、父からも怒られ家を追い出されてしまうという非常に辛い状況に置かれてしまった。
悪役令嬢の私が転校生をイジメたといわれて断罪されそうです
白雨あめ
恋愛
「君との婚約を破棄する! この学園から去れ!」
国の第一王子であるシルヴァの婚約者である伯爵令嬢アリン。彼女は転校生をイジメたという理由から、突然王子に婚約破棄を告げられてしまう。
目の前が真っ暗になり、立ち尽くす彼女の傍に歩み寄ってきたのは王子の側近、公爵令息クリスだった。
※2話完結。