婚約破棄宣言をされても、涙より先に笑いがこみあげました。
「――セシリア・エルディアとの婚約を、ここに破棄する!」
煌めくシャンデリアの下で、王太子リオネル殿下が声を張り上げた。
会場にいた貴族たちは一斉に息を呑み、舞踏の音楽さえ止まる。
……ああ、やっと来たか。
婚約破棄。断罪。悪役令嬢への審判。
ここで私は泣き崩れ、殿下に縋りつき、噂通りの醜態をさらす――
……はずだったのだろう。周囲の期待としては。
だが、残念。
私の胸に込みあげてきたのは、涙ではなく、笑いだった。
(だって……ようやく自由になれるんですもの)
その瞬間の私の顔を、誰も「悪役令嬢」とは呼べなかったはずだ。
なろう、カクヨム様でも投稿しています。
なろう日間20位 25000PV感謝です。
※ご都合注意。後日談の方を一部修正しました。
煌めくシャンデリアの下で、王太子リオネル殿下が声を張り上げた。
会場にいた貴族たちは一斉に息を呑み、舞踏の音楽さえ止まる。
……ああ、やっと来たか。
婚約破棄。断罪。悪役令嬢への審判。
ここで私は泣き崩れ、殿下に縋りつき、噂通りの醜態をさらす――
……はずだったのだろう。周囲の期待としては。
だが、残念。
私の胸に込みあげてきたのは、涙ではなく、笑いだった。
(だって……ようやく自由になれるんですもの)
その瞬間の私の顔を、誰も「悪役令嬢」とは呼べなかったはずだ。
なろう、カクヨム様でも投稿しています。
なろう日間20位 25000PV感謝です。
※ご都合注意。後日談の方を一部修正しました。
あなたにおすすめの小説
わざわざ証拠まで用意してくれたみたいなのですが、それ、私じゃないですよね?
「ヴァレリアン!この場をもって、宣言しようではないか!俺はお前と婚約破棄をさせていただく!」
ダンスパーティの途中、伯爵令嬢の私・ヴァレリアンは、侯爵家のオランジェレス様に婚約破棄を言い渡されてしまった。
一体どういう理由でなのかしらね?
あるいは、きちんと証拠もお揃いなのかしら。
そう思っていたヴァレリアンだが…。
※誤字脱字等あるかもしれません。
※設定はゆるふわです。
※題名やサブタイトルの言葉がそのまま出てくるとは限りません。
※現代の文明のようなものが混じっていますが、ファンタジーの物語なのでご了承ください。
【完結】え?今になって婚約破棄ですか?私は構いませんが大丈夫ですか?
カリンは幼少期からの婚約者オリバーに学園で婚約破棄されました。
卒業3か月前の事です。
卒業後すぐの結婚予定で、既に招待状も出し終わり済みです。
もちろんその場で受け入れましたよ。一向に構いません。
カリンはずっと婚約解消を願っていましたから。
でも大丈夫ですか?
婚約破棄したのなら既に他人。迷惑だけはかけないで下さいね。
※ゆるゆる設定です
※軽い感じで読み流して下さい
私の誕生日パーティーを台無しにしてくれて、ありがとう。喜んで婚約破棄されますから、どうぞ勝手に破滅して
公爵令嬢のペルマは、10年近くも、王子妃となるべく教育を受けつつ、聖女としての勉強も欠かさなかった。両立できる者は、少ない。ペルマには、やり続ける選択肢しか両親に与えられず、辞退することも許されなかった。
特別な誕生日のパーティーで婚約破棄されたということが、両親にとって恥でしかない娘として勘当されることになり、叔母夫婦の養女となることになることで、一変する。
大事な節目のパーティーを台無しにされ、それを引き換えにペルマは、ようやく自由を手にすることになる。
※全3話。
身勝手な我儘を尽くす妹が、今度は辺境伯である私の夫を奪おうとした結果――。
誰も止められない傲慢な我儘を尽くす妹のマゼンタが次に欲したものは、姉ヘリオトの夫、辺境伯であるロイだった。
ヘリオトはロイに纏わり付くマゼンタに何も出来ぬまま、鬱々とした日々を送る。
これまでのように、心優しい夫の心さえも妹に奪われるのではないかと、ヘリオトは心を擦り減らし続けたが……騒動の結末は、予想もしていなかったハッピーエンドへと向かうことになる――!
その結末とは――?
【完結】次期王太子妃は貴方と離れることを所望しております
「もういいわ」
次期王太子妃である私の冷たく吐いた言葉に、周囲の文官たちは言葉を失う。
私の怒りを皆が悟ったのだろう。
なのに言葉をかけた当人––––王太子のキースは気付く素振りもない。
「彼女に会いに行って、いいのか?」
「気にせず行ってください」
告げた言葉に、部屋にいた文官や王城使用人の顔が凍ったのが分かった。
傍に控える騎士も、思わず互いの顔を見合わせている。
皆、分かっている。
怒鳴られる方がマシだ、泣かれる方が救いがある。
『もういい』に込められた意味は、諦めだということに。
「……アイシャ、本当にいいのか?」
キースの足は、もう出口を向いている。
私ではなく、別の女性に会いにいくために……
「えぇ、どうぞ……好きになさってください」
「……すまない。次は埋め合わせをする!」
出て行くキースの背に、そっと告げる。
「もう、次なんてないわよ」
その言葉は、走りゆく王太子に届くことはなかった。
私は覚悟を固める。
半生をかけて支え続けてきた、彼のために尽力してきた。
その努力が軽んじられるのならば。
もう……この座に居る必要はないと。
鳳凰に愛された令嬢を偽物と断罪した結果、国から祝福が消えました
公爵令嬢フランチェスカは、建国祭の夜、婚約者のボードワン王子から「偽物の巫女」と断罪され、国外追放を言い渡される。証拠は、侯爵令嬢グリゼルダが掲げた一枚の「鳳凰の羽根」。三年間かわいがってきた灰色の雛・ソレイユは「汚い鳥」と罵られ、処分まで命じられた。
――けれど、その灰色の雛こそ、二百年ぶりに人の世へ降りた本物の鳳凰。鳳凰は、みすぼらしい姿で「羽根の色ではなく、心で愛せる者」を試していたのだ。
国境を越えた瞬間、雛は黄金の鳳凰へと羽化し、祝福はフランチェスカとともに隣国フィオレンツァへ。彼女を客人として迎えたのは、豊穣祭を司る若き王太子コジモ。一方、祝福を失った故国では作物が枯れはじめ、偽の羽根の正体も白日の下に――。
わたくしは、何もしておりませんのよ? 羽根の色より、心の色。答え合わせをしたのは、あの子ですわ。
時は戻ったけど、もう疲れたので全て傍観します。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したオリヴィア・ヴァーミリオン。
一度目の人生では破滅回避に奔走するも虚しく断罪された彼女は、時間が転生時点に戻った二度目の人生で、全てを諦めていた。
もう疲れた。どうせ無駄なら、せめて断罪の日まで穏やかに眠って過ごしたい──そう願い、積極的に引きこもり傍観を決め込むオリヴィア。
だが、一周目では冷淡だったはずの婚約者・セドリック王子が、なぜか彼女に献身的な優しさを見せ、「今度こそ、私が君を守る」と誓うのだ。
運命に抗う気力さえ失った令嬢が、思いがけない波乱に巻き込まれていく。全てを諦めたはずの人生で、彼女を待ち受ける未来とは──