愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます

天宮有

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第37話

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 私がロガムラ国に来てから、数ヶ月が経っている。
 婚約したカイン王子、魔法で治せたミリフ王女と楽しい日々を送っていると、ゴードンがやって来た。

 城の応接室で、私とカインはゴードンと対面している。
 ロガムラ国とムーディス国とは距離があるから、商会の長ゴードンがここに来るのは珍しい。
 ミリフは魔法について学んでいる最中で、他国の問題を聞かせたくなかった。

 来た理由が気になり、私は尋ねる。

「ゴードン、何かありましたか?」
「ルグド王がアリザを捜索しているから、報告しておこうと思ったんだ」

 そう言って、ゴードンがムーディス国で何が起きているのかを話してくれる。
 ルグド王の評判は落ちているようで、商会には私を捜索するよう命令が出たようだ。

「莫大な報酬を出して、冒険者を捜索させている。これからアリザは冒険者に戻ると、居場所がルグドに知られてしまうだろう」
「私がここにいると知っているのは、ゴードンの商会だけですものね」

 過去の行動から、平民になった私は冒険者として活動していると考えていそう。
 遠くのロガムラ国でミリフ王女の護衛になっているなんて、ルグドは想像できないはずだ。
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