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第8話
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その後――エドガーは家族から勘当を言い渡されたようで、魔法学園からいなくなっていた。
自業自得だと思うしかなくて、私は安心することができている。
エドガーがいなくなったことで、私は何も問題ない学園生活を送ることができていた。
■◇■◇■◇■◇■
今日はユアンの屋敷に招待されて、部屋で魔法学園のことを話している。
それを楽しそうに聞いてくれるユアンを見て、私は思わず言ってしまう。
「記憶を失う前の私と違うのに……ユアン様は、私の話を楽しく聞いてくださるのですね」
「それは、どういう意味ですか?」
「私は記憶喪失になる前の私とは別人みたいなので、気になってしまいました」
これはエドガーの暴言のせいだけど、記憶喪失になる前の私がどんな人なのかは聞いていた。
前の私は大人しくエドガーの命令を聞いていたようだけど、今の私はかなり活発だと自分で思ってしまう。
ユアンとしては、前の私の方が好きなのかもしれない。
それが不安になって思わず言ってしまうと、ユアンが話す。
「魔法学園に通う頃には、エドガーと婚約していました」
「はい。そう聞いています」
「今のルクル様は、婚約する前の性格に戻っていると思います……何も気にすることはありません」
そうユアンが言ってくれるけど、記憶がないから気遣ってくれただけなのかもしれない。
それでも屋敷に呼んでくれたのなら、異性としてみてくれているはず。
そう考えると嬉しいけど――ユアンに尋ねることはできないでいた。
自業自得だと思うしかなくて、私は安心することができている。
エドガーがいなくなったことで、私は何も問題ない学園生活を送ることができていた。
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今日はユアンの屋敷に招待されて、部屋で魔法学園のことを話している。
それを楽しそうに聞いてくれるユアンを見て、私は思わず言ってしまう。
「記憶を失う前の私と違うのに……ユアン様は、私の話を楽しく聞いてくださるのですね」
「それは、どういう意味ですか?」
「私は記憶喪失になる前の私とは別人みたいなので、気になってしまいました」
これはエドガーの暴言のせいだけど、記憶喪失になる前の私がどんな人なのかは聞いていた。
前の私は大人しくエドガーの命令を聞いていたようだけど、今の私はかなり活発だと自分で思ってしまう。
ユアンとしては、前の私の方が好きなのかもしれない。
それが不安になって思わず言ってしまうと、ユアンが話す。
「魔法学園に通う頃には、エドガーと婚約していました」
「はい。そう聞いています」
「今のルクル様は、婚約する前の性格に戻っていると思います……何も気にすることはありません」
そうユアンが言ってくれるけど、記憶がないから気遣ってくれただけなのかもしれない。
それでも屋敷に呼んでくれたのなら、異性としてみてくれているはず。
そう考えると嬉しいけど――ユアンに尋ねることはできないでいた。
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