3 / 55
第3話
屋敷に戻った私は、部屋で1人になっている。
ザダムから話を聞いて、私は安堵することができていた。
「サダム様に話したのは、正解でした」
私は呟き、魔法学園に入学した時のことを思い返す。
一目惚れしたラウド王子との婚約が決まった後、私達は魔法学園に入学した。
私は入学する前からザダムに魔法を扱う素質があると言われて、教わることで様々な魔法が使えた。
それでも魔法学園に入学して習う初級魔法は、魔力が制御できず失敗してしまう。
婚約者になってからは会わない方がいいとザダムが言ってくれたけど、私は初級魔法を失敗したくなかった。
ラウドにザダムのことを話すと、初級魔法を成功させろと命令されたようだ。
そして私は教わることで初級魔法を成功させていくけど、魔力を弱く抑えることは難しく数カ月かかってしまった。
ザダムは入学した時のことを考えていなかったと謝っていたけど、これは私の問題だ。
そして――半年前の出来事によって、私は本来の実力をラウドに明かさないことにした。
「あの時ラウド殿下は怒っていたけど、ザダム様は被害を出さなかった私を褒めてくれました」
私が表彰されてラウドが激怒したから、私は落ち込んでいた。
そんな私を心配して、サダムは声をかけてくれる。
それが嬉しくて――思い返していると、気付いたことがある。
「表彰されてからラウド殿下は機嫌が悪くて、私と関わる機会が減りました」
私は正しいことをしたのに、ラウドは被害が出るより表彰されたかったようだ。
恐らくあの時から、ラウドはクノレラと浮気をしていた気がする。
「……ラウド殿下が婚約を破棄してくれて、よかった」
冷静になると、私はラウドの言動に呆れるしかない。
自己中心的なのは、強引に婚約した時から知っていたはずだ。
今まで立場の差から私は受け入れていたけど……ラウドと婚約破棄できたことを、今では安堵してしまう。
その後、私は男爵令嬢クノレラのことを考える。
「クノレラ様も昔の私と同じように魔法を失敗ばかりしていますけど、ラウド殿下は守りたいと思ったのでしょうか?」
クノレラは入学してから今まで魔法を失敗していたけど、それは魔力量が多いからだと推測できる。
私と違う点があるとすると、クノレラは魔法を扱うのが初めてという点だ。
ザダムから教わっていた私は魔力を制御するだけでよかったけど、クノレラはまず魔法を使うところから初まる。
魔法を失敗した私を見て、ラウドは苛立っていた。
それなのに同じように魔法を失敗するクノレラを、ラウドは好きになっている。
「……もうラウド殿下のことは、考えないようにしましょう」
クノレラとラウドの関係が気になってしまったけど、私は考えることをやめる。
そして数日後――私は、ラウド王子との婚約破棄が決まろうとしていた。
ザダムから話を聞いて、私は安堵することができていた。
「サダム様に話したのは、正解でした」
私は呟き、魔法学園に入学した時のことを思い返す。
一目惚れしたラウド王子との婚約が決まった後、私達は魔法学園に入学した。
私は入学する前からザダムに魔法を扱う素質があると言われて、教わることで様々な魔法が使えた。
それでも魔法学園に入学して習う初級魔法は、魔力が制御できず失敗してしまう。
婚約者になってからは会わない方がいいとザダムが言ってくれたけど、私は初級魔法を失敗したくなかった。
ラウドにザダムのことを話すと、初級魔法を成功させろと命令されたようだ。
そして私は教わることで初級魔法を成功させていくけど、魔力を弱く抑えることは難しく数カ月かかってしまった。
ザダムは入学した時のことを考えていなかったと謝っていたけど、これは私の問題だ。
そして――半年前の出来事によって、私は本来の実力をラウドに明かさないことにした。
「あの時ラウド殿下は怒っていたけど、ザダム様は被害を出さなかった私を褒めてくれました」
私が表彰されてラウドが激怒したから、私は落ち込んでいた。
そんな私を心配して、サダムは声をかけてくれる。
それが嬉しくて――思い返していると、気付いたことがある。
「表彰されてからラウド殿下は機嫌が悪くて、私と関わる機会が減りました」
私は正しいことをしたのに、ラウドは被害が出るより表彰されたかったようだ。
恐らくあの時から、ラウドはクノレラと浮気をしていた気がする。
「……ラウド殿下が婚約を破棄してくれて、よかった」
冷静になると、私はラウドの言動に呆れるしかない。
自己中心的なのは、強引に婚約した時から知っていたはずだ。
今まで立場の差から私は受け入れていたけど……ラウドと婚約破棄できたことを、今では安堵してしまう。
その後、私は男爵令嬢クノレラのことを考える。
「クノレラ様も昔の私と同じように魔法を失敗ばかりしていますけど、ラウド殿下は守りたいと思ったのでしょうか?」
クノレラは入学してから今まで魔法を失敗していたけど、それは魔力量が多いからだと推測できる。
私と違う点があるとすると、クノレラは魔法を扱うのが初めてという点だ。
ザダムから教わっていた私は魔力を制御するだけでよかったけど、クノレラはまず魔法を使うところから初まる。
魔法を失敗した私を見て、ラウドは苛立っていた。
それなのに同じように魔法を失敗するクノレラを、ラウドは好きになっている。
「……もうラウド殿下のことは、考えないようにしましょう」
クノレラとラウドの関係が気になってしまったけど、私は考えることをやめる。
そして数日後――私は、ラウド王子との婚約破棄が決まろうとしていた。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
妹のことが好き過ぎて婚約破棄をしたいそうですが、後悔しても知りませんよ?
カミツドリ
ファンタジー
侯爵令嬢のフリージアは婚約者である第四王子殿下のボルドーに、彼女の妹のことが好きになったという理由で婚約破棄をされてしまう。
フリージアは逆らうことが出来ずに受け入れる以外に、選択肢はなかった。ただし最後に、「後悔しないでくださいね?」という言葉だけを残して去って行く……。
姉と妹の常識のなさは父親譲りのようですが、似てない私は養子先で運命の人と再会できました
珠宮さくら
恋愛
スヴェーア国の子爵家の次女として生まれたシーラ・ヘイデンスタムは、母親の姉と同じ髪色をしていたことで、母親に何かと昔のことや隣国のことを話して聞かせてくれていた。
そんな最愛の母親の死後、シーラは父親に疎まれ、姉と妹から散々な目に合わされることになり、婚約者にすら誤解されて婚約を破棄することになって、居場所がなくなったシーラを助けてくれたのは、伯母のエルヴィーラだった。
同じ髪色をしている伯母夫妻の養子となってからのシーラは、姉と妹以上に実の父親がどんなに非常識だったかを知ることになるとは思いもしなかった。
お前との婚約は、ここで破棄する!
もちもちほっぺ
恋愛
「公爵令嬢レティシア・フォン・エーデルシュタイン! お前との婚約は、ここで破棄する!」
華やかな舞踏会の中心で、第三王子アレクシス・ローゼンベルクがそう高らかに宣言した。
一瞬の静寂の後、会場がどよめく。
私は心の中でため息をついた。
もう私、好きなようにさせていただきますね? 〜とりあえず、元婚約者はコテンパン〜
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
「婚約破棄ですね、はいどうぞ」
婚約者から、婚約破棄を言い渡されたので、そういう対応を致しました。
もう面倒だし、食い下がる事も辞めたのですが、まぁ家族が許してくれたから全ては大団円ですね。
……え? いまさら何ですか? 殿下。
そんな虫のいいお話に、まさか私が「はい分かりました」と頷くとは思っていませんよね?
もう私の、使い潰されるだけの生活からは解放されたのです。
だって私はもう貴方の婚約者ではありませんから。
これはそうやって、自らが得た自由の為に戦う令嬢の物語。
※本作はそれぞれ違うタイプのざまぁをお届けする、『野菜の夏休みざまぁ』作品、4作の内の1作です。
他作品は検索画面で『野菜の夏休みざまぁ』と打つとヒット致します。
【完結】あなたの思い違いではありませんの?
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
複数の物語の登場人物が、一つの世界に混在しているなんて?!
「カレンデュラ・デルフィニューム! 貴様との婚約を破棄する」
お決まりの婚約破棄を叫ぶ王太子ローランドは、その晩、ただの王子に降格された。聖女ビオラの腰を抱き寄せるが、彼女は隙を見て逃げ出す。
婚約者ではないカレンデュラに一刀両断され、ローランド王子はうろたえた。近くにいたご令嬢に「お前か」と叫ぶも人違い、目立つ赤いドレスのご令嬢に絡むも、またもや否定される。呆れ返る周囲の貴族の冷たい視線の中で、当事者四人はお互いを認識した。
転生組と転移組、四人はそれぞれに前世の知識を持っている。全員が違う物語の世界だと思い込んだリクニス国の命運はいかに?!
ハッピーエンド確定、すれ違いと勘違い、複数の物語が交錯する。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/19……完結
2024/08/13……エブリスタ ファンタジー 1位
2024/08/13……アルファポリス 女性向けHOT 36位
2024/08/12……連載開始
【完結】伯爵令嬢は婚約を終わりにしたい〜次期公爵の幸せのために婚約破棄されることを目指して悪女になったら、なぜか溺愛されてしまったようです〜
よどら文鳥
恋愛
伯爵令嬢のミリアナは、次期公爵レインハルトと婚約関係である。
二人は特に問題もなく、順調に親睦を深めていった。
だがある日。
王女のシャーリャはミリアナに対して、「二人の婚約を解消してほしい、レインハルトは本当は私を愛しているの」と促した。
ミリアナは最初こそ信じなかったが王女が帰った後、レインハルトとの会話で王女のことを愛していることが判明した。
レインハルトの幸せをなによりも優先して考えているミリアナは、自分自身が嫌われて婚約破棄を宣告してもらえばいいという決断をする。
ミリアナはレインハルトの前では悪女になりきることを決意。
もともとミリアナは破天荒で活発な性格である。
そのため、悪女になりきるとはいっても、むしろあまり変わっていないことにもミリアナは気がついていない。
だが、悪女になって様々な作戦でレインハルトから嫌われるような行動をするが、なぜか全て感謝されてしまう。
それどころか、レインハルトからの愛情がどんどんと深くなっていき……?
※前回の作品同様、投稿前日に思いついて書いてみた作品なので、先のプロットや展開は未定です。今作も、完結までは書くつもりです。
※第一話のキャラがざまぁされそうな感じはありますが、今回はざまぁがメインの作品ではありません。もしかしたら、このキャラも更生していい子になっちゃったりする可能性もあります。(このあたり、現時点ではどうするか展開考えていないです)
はじまりは初恋の終わりから~
秋吉美寿
ファンタジー
主人公イリューリアは、十二歳の誕生日に大好きだった初恋の人に「わたしに近づくな!おまえなんか、大嫌いだ!」と心無い事を言われ、すっかり自分に自信を無くしてしまう。
心に深い傷を負ったイリューリアはそれ以来、王子の顔もまともに見れなくなってしまった。
生まれながらに王家と公爵家のあいだ、内々に交わされていた婚約もその後のイリューリアの王子に怯える様子に心を痛めた王や公爵は、正式な婚約発表がなされる前に婚約をなかった事とした。
三年後、イリューリアは、見違えるほどに美しく成長し、本人の目立ちたくないという意思とは裏腹に、たちまち社交界の花として名を馳せてしまう。
そして、自分を振ったはずの王子や王弟の将軍がイリューリアを取りあい、イリューリアは戸惑いを隠せない。
「王子殿下は私の事が嫌いな筈なのに…」
「王弟殿下も、私のような冴えない娘にどうして?」
三年もの間、あらゆる努力で自分を磨いてきたにも関わらず自信を持てないイリューリアは自分の想いにすら自信をもてなくて…。