私を捨てて後悔したようですけど、もうあなたと関わりません

天宮有

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第3話

 屋敷に戻った私は、部屋で1人になっている。
 ザダムから話を聞いて、私は安堵することができていた。

「サダム様に話したのは、正解でした」

 私は呟き、魔法学園に入学した時のことを思い返す。
 一目惚れしたラウド王子との婚約が決まった後、私達は魔法学園に入学した。

 私は入学する前からザダムに魔法を扱う素質があると言われて、教わることで様々な魔法が使えた。
 それでも魔法学園に入学して習う初級魔法は、魔力が制御できず失敗してしまう。

 婚約者になってからは会わない方がいいとザダムが言ってくれたけど、私は初級魔法を失敗したくなかった。
 ラウドにザダムのことを話すと、初級魔法を成功させろと命令されたようだ。
 そして私は教わることで初級魔法を成功させていくけど、魔力を弱く抑えることは難しく数カ月かかってしまった。

 ザダムは入学した時のことを考えていなかったと謝っていたけど、これは私の問題だ。
 そして――半年前の出来事によって、私は本来の実力をラウドに明かさないことにした。
  
「あの時ラウド殿下は怒っていたけど、ザダム様は被害を出さなかった私を褒めてくれました」

 私が表彰されてラウドが激怒したから、私は落ち込んでいた。
 そんな私を心配して、サダムは声をかけてくれる。
 それが嬉しくて――思い返していると、気付いたことがある。

「表彰されてからラウド殿下は機嫌が悪くて、私と関わる機会が減りました」

 私は正しいことをしたのに、ラウドは被害が出るより表彰されたかったようだ。
 恐らくあの時から、ラウドはクノレラと浮気をしていた気がする。

「……ラウド殿下が婚約を破棄してくれて、よかった」

 冷静になると、私はラウドの言動に呆れるしかない。
 自己中心的なのは、強引に婚約した時から知っていたはずだ。
 今まで立場の差から私は受け入れていたけど……ラウドと婚約破棄できたことを、今では安堵してしまう。

 その後、私は男爵令嬢クノレラのことを考える。

「クノレラ様も昔の私と同じように魔法を失敗ばかりしていますけど、ラウド殿下は守りたいと思ったのでしょうか?」

 クノレラは入学してから今まで魔法を失敗していたけど、それは魔力量が多いからだと推測できる。
 私と違う点があるとすると、クノレラは魔法を扱うのが初めてという点だ。
 ザダムから教わっていた私は魔力を制御するだけでよかったけど、クノレラはまず魔法を使うところから初まる。

 魔法を失敗した私を見て、ラウドは苛立っていた。
 それなのに同じように魔法を失敗するクノレラを、ラウドは好きになっている。

「……もうラウド殿下のことは、考えないようにしましょう」

 クノレラとラウドの関係が気になってしまったけど、私は考えることをやめる。
 そして数日後――私は、ラウド王子との婚約破棄が決まろうとしていた。

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